「PFFアワード入選監督に聞きました!―なぜ私は映画をつくるのか?―」第5回:金子由里奈監督

映画祭ニュース

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「PFFアワード2021」は、現在作品を募集中です!締め切りは3月23日。
そこで、近年のPFFアワード入選監督の生の声をお届けすべく、「映画づくり」や「PFF」に関するアンケートを行いました。

第5回は、『散歩する植物』が「PFFアワード2019」に入選し、最新作『眠る虫』が劇場公開中の金子由里奈監督です。

<更新予定>

第1回:工藤梨穂監督『オーファンズ・ブルース』

第2回:中尾広道監督『おばけ』

第3回:草場尚也監督『スーパーミキンコリニスタ』

第4回:城 真也監督『アボカドの固さ』

第5回:金子由里奈監督『散歩する植物』

第6回:石田智哉監督『へんしんっ!』 3/15(月)アップ予定



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金子由里奈監督(PFF入選作『散歩する植物』)

1995年生まれ、東京都出身。立命館大学入学後、映画部に入部し、映画制作を始める。『おいしいコーヒーの作り方』(16年)、『食べる虫』(17年)。2018年、山戸結希監督が企画・プロデュースを担当したオムニバス『21世紀の女の子』に公募枠から選出され『projection』を監督。2019年、『散歩する植物』で「PFFアワード2019」に入選。最新作『眠る虫』は、現在兵庫・元町映画館にて3/12(金)まで期間限定で公開中。



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Q1. 映画監督になりたいと思ったのは何歳の頃ですか?またきっかけは何ですか?

私の場合、親が映画監督だったのでその影響は大きいと思います。
小さいころから創作が好きで物語を書いたり、歌を作ったりしてました。映画を観るのが好きだったので、大学で映画部に所属しました。部長に「映画は誰でも撮れるよ〜」と気軽に言われて、映画制作への敷居が一気に低くなり、創作の手段に映画が加わったという感じです。





Q2. 初めて監督した現場での出来事や感じたことを教えてください

初監督作は大学入学後に撮った映画です。白石晃士監督の『戦慄怪奇ファイル コワすぎ』のオマージュ映画を作りました。部室でスマブラしてる人がいたから、急遽スマブラシーンを加えたり、その場の事故的なものをどんどん映画に取り入れてはちゃめちゃになりました。物語世界外の人の笑い声が入っていたり、完全に「内輪ノリ」だったけれど、それが楽しかったです。映画作りで遊んでいる感じでした。出演者数人と私しかいない現場で、衣装部とか部署がなくみんなで試行錯誤しながら撮りました。「日程変わってるのに服同じって変じゃない?」「じゃぁこのパーカー羽織って!」みたいな…。私は監督というより「巻き込み人」って感じでした。(今もそうかもしれませんが…)




Q3. 映画制作でくじけそうなときの乗り切り方、気分転換の方法は何ですか?

川を見に行ったり、煙草を吸ったり、どんな映画を作りたいのか考えるために歌を作ったり、カフェに行って隣席の会話から脚本の台詞を考えたり、カフェから別のカフェに移動したり、ただ京阪電車に乗ったり、友達と一緒に作業したりします。それでも気分って転換しないときはしなくて、強敵です。気分は自分のコントロール下にない天気のようなものだったりするので「くじけが発生した」と雲が去るまでひたすら待つしかない時もあります。




Q4. PFFに応募しようと思ったのはなぜですか?

日本で最大の自主映画のコンペティションだったからです。応募したらそれだけでチケットがもらえて会場に行くこともできたし。(※この年はPFFアワード応募者のみなさんへ体験いただきたいプログラムの招待券を発行。)あとは、何本か観たPFFの入選作に面白い映画が多かったからです。入選作の予告とか観ててもジャンルはバラエティに富んでいるし、なんというか「バラバラ」な感じが魅力的でした。懐が深く、細やかな視点で入選作を選んでるイメージがありました。




Q5. PFFに入選して、一番印象に残っていることは何ですか?

同じ立命映画部の田村将章監督と、ほぼ映画部みたいな清水啓吾監督と同期で入選したことです。飛び跳ねるほど嬉しかったです!
あとは、『散歩する植物』上映後に涙ながらに感想を伝えてくださった方が居たことです。それは、映画部の上映会で褒められるより、通行人のもっと純な反応をみれた感じがして、何よりも嬉しかったしこれからもずっと励みになると思います。




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第41回ぴあフィルムフェスティバルで『散歩する植物』が上映された後の1枚





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『散歩する植物』

【作品データベース】
DOKUSO映画館にて配信中⇒【配信ページ】





第43回ぴあフィルムフェスティバル コンペティション

「PFFアワード2021」作品募集中!

2021年2月1日(月)~3月23日(火)
【作品募集ページ】