「PFFアワード入選監督に聞きました!―なぜ私は映画をつくるのか?―」第2回:中尾広道監督
「PFFアワード2021」は、現在作品を募集中です!締め切りは3月23日。
そこで、近年のPFFアワード入選監督の生の声をお届けすべく、「映画づくり」や「PFF」に関するアンケートを行いました。
第2回は、3度目の入選作『おばけ』で「PFFアワード2019」グランプリを受賞した中尾広道監督です。
<更新予定>
第1回:工藤梨穂監督『オーファンズ・ブルース』
第2回:中尾広道監督『おばけ』
第3回:草場尚也監督『スーパーミキンコリニスタ』 2/22(月)アップ予定
第4回:城 真也監督『アボカドの固さ』 3/1(月)アップ予定
第5回:金子由里奈監督『散歩する植物』 3/8(月)アップ予定
第6回:石田智哉監督『へんしんっ!』 3/15(月)アップ予定
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中尾広道監督(PFF入選作『おばけ』『風船』『船』)
1979年生まれ、大阪府出身。PFFアワードには、2015年『船』、2017年『風船』が入選。2019年に『おばけ』が3度目の入選を果たし、最終審査員の満場一致でグランプリを獲得。その後、韓国の全州国際映画祭コンペに正式出品されるなど国内外で話題となり、劇場公開へ。東京・ポレポレ東中野で2ヶ月に渡りロングラン上映された。可能な限り、自分一人でつくるスタイルで作品制作を続けている。
Q1. 映画監督になりたいと思ったのは何歳の頃ですか?またきっかけは何ですか?
映画制作を始めたのは33歳の頃でした。友人の映画撮影を手伝っているうちに「なんか面白そうやな、ぼくもやってみたいな」と思ったのがきっかけ。その友人がカメラを貸して手伝ってくれたので撮り始めました。
Q2. 初めて監督した現場での出来事や感じたことを教えてください
スタッフに求めるのは知識や技術よりも、いかに作品の事を考えてくれるかの方が重要だと感じました。スタッフは皆素人だけど気心の知れた友人たちだったので、技術 的な困難は何度かありましたが、色々な局面で精神的に助けられました。ただ、友人 だからと甘えず、日々感謝を忘れずに、労力に見合う対価はきちんと支払わなければ ならないと思いました。互いに気持ちよく作業をするための環境づくりや配慮がおろそかだったなと反省しています。
Q3. 映画制作でくじけそうなときの乗り切り方、気分転換の方法は何ですか?
まずは藤子不二雄先生の『まんが道』を読む。映画、音楽、読書、絵画、お笑いなど、 好きな芸術作品に触れる。自分が到底創り得ない傑作が産み落とされるまでの過程を想像してみると、自分の苦労や苦悩なんて取るに足らないことがよく分かりケロリと心機一転。あとはお酒、散歩、走る、寝る、など。
Q4. PFFに応募しようと思ったのはなぜですか?
3度応募しました。1度目『船』は作品完成のタイミングと締め切りが近かったから。PFFの存在はその時初めて知りました。入選して参加すると、映画祭スタッフ、1次&2次審査を行っているセレクション・メンバー、最終審査員の方々が、作品と作り手に敬意と責任を持って接してくれている事に感動しました。何よりも嬉しかったのは自主映画の素晴らしい世界を知れたこと。 2度目『風船』は迷わず応募しました。PFFへの参加は今後の糧や励みになると分かっていたので。入賞はおろか入選するなど露とも思わなかったのですが、結果入選しました。その時の出来事は『おばけ』の制作にも繋がっていくのでなくてはならない経験となりました。3度目『おばけ』は初めて入賞を意識して応募しました。一度くらいは多くの人に楽しんで観てもらえる映画をPFFに持って行きたいなと思って。
Q5. PFFに入選して、一番印象に残っていることは何ですか?
『おばけ』
【作品データベース】
『風船』
【作品データベース】
DOKUSO映画館にて配信中⇒【配信ページ】
『船』
【作品データベース】
DOKUSO映画館にて配信中⇒【配信ページ】
第43回ぴあフィルムフェスティバル コンペティション
「PFFアワード2021」作品募集中!
2021年2月1日(月)~3月23日(火)
【作品募集ページ】