第33回ぴあフィルムフェスティバル

第33回ぴあフィルムフェスティバル

JAPAN国際コンテンツフェスティバル

上映作品紹介「PFFアワード2011」

『山犬』

人間心理の暗闇に分け入る

疑心暗鬼が渦巻く森で一体何が起こったのか? 大胆で緻密な構成が、観るものの思考に巧みに揺さぶりをかける。

2010年/ビデオ/61分/カラー
監督・脚本:佐藤考太郎 助監督:北原督己、須貝裕太朗 撮影:矢川健吾 撮影助手:楠 雄貴 録音:平田悠介 録音助手:島村和秀 編集:田村元幸、矢川健吾 衣装:中村 瞳 美術:新谷 葉 整音:堀田智幸 音楽:浜田洋輔 出演:川本直人、岡部桃佳、広木健太、佐藤考太郎、齋藤芳廣、アラン恒次、鈴木 萌、島村富夫

監督:佐藤考太郎 (さとう・こうたろう)

22歳。埼玉県出身。
初監督作品の本作は、「2009年に米テキサス州フォートフッド陸軍基地で起きた、イスラム教徒の米兵による銃乱射事件の背景から着想を得た」と言う。航空自衛隊入間基地と米空軍横田基地との間に挟まれた土地で育ち、イラク戦争開戦時は、戦争が始まる実感を肌で感じる距離にいた。家の近所に、派兵されたアメリカ人の夫を待つ夫人がいたことも、着想のきっかけになったと話す。主人公の菊池岳雄がジレンマに苦しむ姿に、件の事件の犯人を投影したことで、「遠くで起きている事件から人間の普遍性を探ることで、自分なりに何かを消化したかったのかもしれない」と振り返る。自ら演じた左右田次郎は、自分自身の姿でもある。左右田と同じく放浪癖があり、今も友人宅や実家を転々としながら、次回作への構想を練っている。テレンス・マリック監督の作品が好きで、将来は「安心して観ていられない、お客さんが受け身でいられなくなるような作品を撮りたい」。

動画紹介

上映日時

東京
2011年9月25日(日) 14:30 / 2011年9月27日(火) 11:00
神戸
2011年12月18日(日) 19:00
京都
2012年3月18日(日) 15:30
名古屋
2012年7月3日(火) 15:15
福岡
2012年7月8日(日) 17:00

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