「PFFアワード2021」入選作品発表!U-NEXTとDOKUSO映画館での配信も決定
3月から約3か月に及ぶ審査を経て決定した、「PFFアワード2021」の入選作品を発表します。
入選作品は、9月11日(土)から国立映画アーカイブで開催する「第43回ぴあフィルムフェスティバル」で上映され、また、昨年のDOKUSO映画館に加えて、新たにUーNEXTでの配信も決まりました。
9月24日(金)に行われる表彰式にて、最終審査員らにより各賞が発表されます。
■「PFFアワード2021」入選発表にあたり
PFFアワード2021へのご応募ありがとうございます。
春から初夏まで、489本の映画をセレクション・メンバー16名で拝見してきました。
結果、一次審査会議、二次審査会議とも、かつてなくセレクション・メンバーの推薦がわかれ、「映画」というものが、驚くほどの多様さ、多彩さをもつものにかわってきているという、ここ数年の感触を、更に実感する年となりました。
何をもって「映画」なのか?
その問いとともに映画に向かう状況が、更に拡がっている感触です。
また、本年の驚きのひとつは、応募用紙の職業欄に「俳優」の多いことです。
まるで、映画の草創期のようではありませんか?
衣笠貞之助、マキノ正博、バスター・キートン、チャールズ・チャップリン、ヴィットリオ・デ・シーカ…
俳優が、現場で一番映画づくりを吸収できるポジションである。
そんな状況になっているのかもしれません。
大変興味深いです。
入選作品、そして、一次通過作品を以下に発表致します。
本年は、18作品を「第43回ぴあフィルムフェスティバル」で上映する「PFFアワード2021」入選作品とさせていただく結果となりました。
監督の年齢も作品の志向も長さも、見事にヴァラエティに富む結果をご覧ください。
そして、ここに至るまでに、セレクション・メンバーから強い推薦のあった、ボーダーラインといえる作品を記させていただきます。
『ニーアイウォーマ』映画づくりの強い意志が響く
『レミングたち』勇気づけられる
『Between hate&like』フレッシュ
『むすんでひらいて』アイデアが秀逸
『捜す』オリジナリティに期待が高まる
『ツール・ド・東十条』町中を巻き込む映画づくりは、他にない感動
『世界征服やめた』ハードボイルド。コロナ禍の反映を強く感じる
『妄想ダンボール』楽しそうに映画をつくっている!驚きと感動
『夜更かしのひ』言葉にするのが難しい不思議な力を感じる
毎年、セレクションは苦しくも刺激的な時間になります。
改めまして、本年も映画を生み出す皆様への感謝と敬意を捧げるとともに、応募の御礼を申し上げます。
9月11日に初日となる「第43回ぴあフィルムフェスティバル」は、コンペティション「PFFアワード」と、「招待作品部門」で構成します。
「招待作品部門」では、映画の歴史を次代に繋ぐことをひとつのテーマとしています。
映画に勝る映画の教材はない。
心に残る映画を、どんどん真似して、どんどん自分の技術を積んでいってほしい。
映画祭で、映画漬けになり、新たな映画を芽吹かせ、育てていってほしい。
その循環を続けていきたいと思っています。
映画を観る人も、つくる人も、どうぞ「第43回ぴあフィルムフェスティバル」へご参加ください。
驚きの13日間をお約束します。
■「PFFアワード2021」入選作品
※作品名50音順。上映時間、年齢、職業(学校名)は応募時のものです。
監督:大野キャンディス真奈
(22歳/東京都出身/東京藝術大学 美術学部油絵科)
監督:宮永咲弥花
(18歳/埼玉県出身/埼玉県立芸術総合高等学校 映像芸術科)
監督:井上朝陽
(19歳/大阪府出身/ビジュアルアーツ専門学校 大阪)
監督:石川泰地
(25歳/東京都出身/フリーター)
監督:高橋伊吹
(18歳/愛知県出身/瑞陵高校)
監督:中塚風花
(20歳/滋賀県出身/会社員)
監督:大場丈夫
(38歳/茨城県出身/会社員)
監督:曽 子明
(26歳/中国出身/武蔵野美術大学 造形学部映像学科)
監督:倉澤紘己
(21歳/東京都出身/武蔵野美術大学 造形学部映像学科)
監督:岡田詩歌
(25歳/東京都出身/東京藝術大学大学院 映像研究科アニメーション専攻)
監督:岩﨑敢志
(24歳/愛知県出身/フリーター)
監督:東盛あいか
(23歳/沖縄県出身/京都芸術大学 映画学科)
監督:野辺ハヤト
(49歳/埼玉県出身/フリーランス)
監督:蘇 鈺淳
(26歳/台湾出身/東京藝術大学大学院 映像研究科映画専攻)
監督:加藤紗希
(31歳/愛知県出身/俳優・振付師)
監督:林崎征大
(22歳/東京都出身/武蔵野美術大学 造形学部映像学科)
監督:松林悠依
(23歳/三重県出身/早稲田大学 人間科学部)
監督:宮原拓也
(28歳/東京都出身/映像作家)
■1次審査通過作品
※作品名50音順。
『海がみえる家』 監督:西野正浩
『カムイ レンカイネ』 監督:酒井直之
『記者と女優』 監督:大見川竜一
『GLIDE』 監督:鈴木トウサ
『鯨波』 監督:立脇実季
『下宿』 監督:佐々木拳吾
『心の友よ』 監督:松浦真一
『捜す』 監督:松下絵真
『縄文のはじまりとおわり』 監督:今野裕一郎
『水深ゼロメートルから』 監督:川原康臣
『世界征服やめた』 監督:中島 悠
『誰のための日』 監督:名村 辰
『ツール・ド・東十条』 監督:山口萌木
『徒然甘々』 監督:大門 嵩
『電気の説話』 監督:河野史弥
『ニーアイウォーマ』 監督:水野リューミン
『秘すれば花』 監督:志熊八竜喜
『火づくり』 監督:松浦直紀
『Between hate&like』 監督:鈴木理利子
『漂流する巴』 監督:森 美春
『Funny』 監督:佐久間啓輔
『HOLLOWAY』 監督:坂井 冬
『マイライフ、ママライフ』 監督:亀山睦実
『MY TRUE LOVE STORY』 監督:柳 治佑
『瞬き』 監督:霧生笙吾
『真夜中の散歩』 監督:飛田みちる
『見続ける涯に火が!』 監督:宮﨑 輝
『むすんでひらいて』 監督:吉野綾香
『妄想ダンボール』 監督:安谷庸佑
『森は鳴き止まぬ』 監督:スィーヤウォン 麗
『夜更かしのひ』 監督:廣瀬萌恵里
『レミングたち』 監督:角 洋介
■「PFFアワード2021」セレクション・メンバー
※敬称略。50音順。
雨無麻友子(映画プロデューサー)
荒木啓子(PFFディレクター)
五十嵐耕平(映画監督)
稲垣美音(デザイナー)
大久保 渉(ライター/編集者/パブリシスト)
加藤綾佳(映画監督)
上條葉月(映画館スタッフ/字幕翻訳者)
木村奈緒(フリーライター)
久保田ゆり(PFFスタッフ)
佐藤友則(映画資料関連事業スタッフ)
田中大地(映画館支配人)
長井 龍(映画プロデューサー)
永井勇成(DOKUSO映画館 マガジン編集長)
中野弘基(作曲家)
新谷和輝(ラテンアメリカ映画研究者)
森川和歌子(映画人材育成事業スタッフ)
■入選作品/応募作品データ
<入選作品データ>
【入選数】18本
【年齢】平均:25.4歳 最年少:18歳 最年長:49歳
【上映時間】平均:36.1分 最短:5分 最長:92分
<応募全体データ>
【応募数】489本
【年齢】平均:31.3歳 最年少:18歳 最年長:64歳
【上映時間】平均:33.7分 最短:2分 最長:149分
「第43回ぴあフィルムフェスティバル」
【会期】2021年9月11日(土)~25日(土) ※月曜休館
【会場】国立映画アーカイブ