快挙!世界で大反響のPFFアワード2015『いさなとり』がリマ・インディペンデント映画祭でグランプリ受賞

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この度、PFFアワード2015観客賞&日本ペンクラブ賞受賞作品『いさなとり』(藤川史人監督)が、
6月30日~7月9日まで開催された「第6回リマ・インディペンデント映画祭」(ペルー)
インターナショナルコンペ部門にてグランプリを獲得しました。

この「リマ・インディペンデント映画祭」は、インディペンデント映画に特化した、ペルーで最初の映画祭です。
例えば昨年、ペルーでは商業&自主あわせて年間60本の映画が生まれていますが、公開されるのはその半数以下。
誰にもみられることなく終わってしまう映画が多くある現実で、観客に現代の映画を知ってもらう場所として、
そして、インディペントな映画を志すつくり手たちが、世界の映画人や映画状況に触れる、
交流する場所として、生まれた映画祭です。

ウカマウ集団に憧れ、ボリビアでの映画制作を夢見る藤川監督にとって、今回の『いさなとり』リマ上映は、
南米の映画作家たちとの多くの出会いを実現できたこともあり、忘れられない受賞となりました。

監督から喜びの声をお届けします。


■藤川史人監督コメント
「映画祭の最終日に表彰式がありました。
映画祭ディレクターが壇上で挨拶し、各部門の受賞作の監督が発表されます。
僕も、一応何があるか分からないのでセーターの下に(出身地)広島カープTシャツは着ていったものの、
自分の名前が呼ばれた時にはただただ驚き、呆然としてしまいました。

壇上で何か話さないといけなかったので、10年前にリマに住んで考古学博物館で働いていたこと、
その後、日本に帰り映画を撮るようになったこと、を話しました。
だから僕の映画との関わりはリマから始まったようなもので、
そんな僕にとって大切な土地で評価していただけたことは本当に光栄です。
というようなことを拙いスペイン語で話したつもりなんですが、あまり記憶がないのでうまく話せたか自信がありません。

映画祭が終わってみて、期間中を通してペルー人スタッフやチリ、アルゼンチン、スペインから来た
若きシネアスタたちと交流し、終わる頃にはすっかりみんなと仲良くなれたことは本当に楽しかったですし、
今まであまり知らなかったラテンアメリカの映画の現在が垣間見れて貴重な経験ができたなと思います。

僕自身はこれからも南米に残って生活する計画ですので、
今回出会えた人たちともこれから付き合いが続くと思うと本当にいい縁が出来ました!
なにより、僕のスペイン語はまだまだお話にならないレベルですが、
彼らと映画の話しをして盛り上がるのが一番楽しかったです。」


本作は、昨年9月のカナダ・バンクーバー国際映画祭出品に始まり、
台北、スペイン、インド、香港、アメリカの映画祭を旅してきました。
そして、21日から開催の中国・西寧ファースト青年映画祭のコンペティション(審査委員長はウォン・カーワイ監督です)でも
上映が決定しています。藤川監督は、中国にも駆けつけ舞台挨拶を行う予定です。


■第10回西?FIRST青年?影展
日程:2016年7月21日(木)~30日(土)
【公式サイト】

■PFFアワード2015『いさなとり』
監督:藤川史人
【作品紹介ページ】


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