No.8:『光』in第9回ソウル国際青年映画祭

海外レポート

日本国内のみならず、海外の映画祭でも上映される機会が多くなったPFFアワード入選作品&PFFスカラシップ作品。このページでは、そんないろいろな映画祭に招待された監督たちにも執筆していただいた体験記を掲載します。

PFFアワード2006 入選作品『光』in 第9回ソウル国際青年映画祭 (韓国:2007年7月19日~24日)

映画が上映された建物。手前にボランティアの人達のテント、奥にステージが見えます

映画が上映された建物。手前にボランティアの人達のテント、奥にステージが見えます。

青年映画祭ということでなぜ中年の自分がと思っていましたが向こうに行って納得、韓国の青年を主に意識した作品、実際の青年が作った作品を集め、上映、そして、青年が映画というものにかかわる楽しさを感じるための映画祭だという趣旨でした。

その趣旨もあり若いボランティアのスタッフが40人ぐらいいて、毎日、映画祭を上映している建物の前の大通りでポスターを持って一列に並び街ゆくひとに大声で映画祭をアピールしていたり、看板をもって街中を歩いている姿をみかけたりしました。また、建物の前にはステージもありそこで映画祭のイベントの一環でなのか、若い素人らしきひと達のカラオケ大会らしきイベントや、若い人たちによる伝統芸の発表らしきイベントなどもあり(言葉がわからないのでらしきで失礼)とにかく映画祭の祭の部分も非常に印象にのこりました。

上の活動のためか、どのプログラムの映画を観にくるお客さんも非常に若い人が多かったように感じました。自分のプログラムの回も若い人が多く漠然と大丈夫なのかとおもいましたが、上映後にロビーで声をかけてもらったり少し話したりしてしてとにかく無事終了、よかったです。

また一緒に上映された短編3本もとても良く、印象にのこりました。単純にエンドロールがどれも長く、実際に撮影などの技術、役者さんの演技等プロフェッショナル。刺激をうけるとともに、納得させられました。

映画祭関係者の人達との夕食会にて

映画祭関係者の人達との夕食会にて。

一本の映画を撮って、それがきっかけで韓国に来て、言葉の通じない国の人達と自分の映画をみて感想を聞いたり、片言のわけの分からない英語で話したり、飲んだり、食べて、今思うと慣れないことで少し奇妙だったけどいい時間を過ごせました。

映画を撮るという行為を通じて起こる様々なことのまたちがった一面のひとつを体験出来、「映画」とうものは本当におもしろいと改めて感じることが出来ました。

あーたのしかった。

文:『光』監督 濱本敏治