いろんなことがありすぎて最長無更新記録になった年末年始です

一か月どころか、二か月無更新の勢いでしょうか・・・
ただ今ロッテルダム国際映画祭に参加しております。

思い返すと、1012年末は、神戸開催でバタついていたことと、選挙結果の驚愕、そして「大晦日に配達された年賀状」のショックが大きかったのかもしれません。

選挙では、投票率が低いというのは恐ろしいことだという認知が低いことが恐ろしかったですね。「権力の怖さ」を認識し辛い社会の完成を感じました。
年賀状は、なんと大晦日、夕方にはもう配達されており、茫然としました。住んでいるアパートのロビーが、各所配達の仕分け所に成る様子で葉書の詰まった箱が山積でしたから、勢いで配ってしまったのか・・・しかし、いわゆる郵便局からのメッセージカードとともに輪ゴムで留められての配達ですので、みればわかるはずの状態・・・郵便局にクレームを入れても「下請けに頼んだので預かり知らぬ」という「責任者不在」の結末が予想されて無力感にかられ無言でおきました。
折角元旦に届くことに心を配ってくださった方に対し、申し訳なく思いました!
色んな所で、いろんな矜持の劣化が進行中の昨今に、ちょっと心が沈んで新年を迎えました。

しかし、クリスマスイブも含んだPFF神戸開催では、喜びの連続でした。
かつてないゲスト来場の多さに慌てる日々でもありました。
ただいま滞在中のロッテルダムにも『魅力の人間』が招待されたのですが、ここでの3回の質疑応答を含めても、神戸でのお客様との質疑応答が一番刺激的だったと、二ノ宮監督は語っていました。
ちなみに、こちらでも『魅力の人間』は大人気で、嬉しい滞在になった二ノ宮監督でした。オランダの映画評論家の方に「第二の北野の誕生を感じる」と書かれた(オランダ語なので読めない)という話を聞きましたし、一説によると、スパンキングシーンがあるということで話題、とも・・・ですが、毎回盛り上がっていた『魅力の人間』上映です。
基本的に、ロッテルダム映画祭は、たとえば、ちょっとヘンな映画、過激な映画、奇天烈な映画、無謀な映画に広く門戸を開く映画祭です。だから面白く、だから活気がある、とも言えます。ちょっと日本では眉を顰められそうな作品が出来たなら、ロッテルダムが待っています!と言いたくなる楽しい映画祭です。

ところで、今回、ロッテルダムには、かつてPFFに入選された監督の作品が多数あることも発見しました。二ノ宮さんの他に、七里圭さん、小口容子さん、内田伸輝さん、小林でびさん、そして、オーストラリアのケイト・ショートランドさん。
ケイト・ショートランドさんは、過去に2回PFFに入選しておられるのですが、今回ロッテルダムで拝見した『ROLE』は、オーストラリアとドイツの完全合作で、ヒットラーが自殺してから暫くのドイツの物語=時代劇です。全編ドイツ語。ろくにカタログも読まず、勝手に英語だと思って出かけたら、見事にドイツ語映画で、オランダ語の字幕付き上映(つまり、オランダ公開が決まっているのですね)で、まっさおになった私でしたが、みていると妙によくわかりました。
『ROLE』。本年のアカデミー賞外国語賞のオーストラリア代表になった、ロカルノでも、観客グランプリを貰った力作です。機会があれば是非ご覧いただきたい作品です。

間もなく京都のPFF開催があります。京都も、総勢11名のアワード監督来場が予定されています。どこよりも刺激的な会話の会場となるべく、スタッフ一同工夫したいと思います。
いきなり時差ボケで強烈な眠気が襲いますので、続きは明日。
そのほかのロッテルダムの面白い企画についてお話したいと思います。
そして、大島渚監督のことも・・・