うろたえる夜
中村勘三郎さんのご逝去が、時を経るほど残念でかなしくて、狼狽えています。
こころを落ち着かせようと、暖かかった昨夜は、自宅まで、2時間半ほど歩いてみたのですが、昨年来の、立川談志さん、若松孝二さん、中村勘三郎さんと、自分のやるべきことに挑戦し続けてきた方々の相次ぐご逝去を考えてしまい、更に、勘三郎さんは、57歳という若さが、やりきれず。
「自分がやらねばならないこと」に対する強烈な情熱。それがある人は、芸風を超えて、人を魅了すること全く「映画」も同じです。そんな人たちに、どれだけ仕事を教えてもらったか・・と改めて考える散歩でした。
ファン、というのとはちょっと違う、「やるべきことを全力でやることでしか、次の課題がみえてこない」ということを体現する人に対して、ひれ伏さずにはおられない。そんな感じの存在。好き嫌いではないもの、です。
特に"客商売"は、自分の仕事を愛して、その楽しさ、素晴らしさを、人に伝えようと努力する商売。それはゴールのない、変化し続ける仕事で、地獄にも天国にもなるもの。そんなことを感じさせてくれる舞台をみることで、自分の心を引き締めていた気がします。
そして本日は、かねてから参加したかった塩田明彦監督の「映画表現論ー演技と演出」の最終回を体験しました。アテネフランセの皆様との企画打ち合わせを、あわせて置いてくださったので実現しました。今回は、ブロンソンとカサヴェテスと神代でした。期待を超える面白さで、全回を体験できず残念無念です。
現在、来春テアトル新宿で実行予定のイヴェントと、秋の第35回PFF開催にむけて、企画を練っています。企画というのは、人の話を聞くことによって、色んな芽が顔を覗かせ、花開くなあと痛感する実りある一日となりました。
第35回PFFのコンペティション部門「PFFアワード2013」の公募詳細はまだ発表準備が整っておらずご心配をおかけしておりますが、前回と変化なく進む予定です。
正式発表まで、今暫くお待ちください。