雑誌の「ぴあ」が休刊です
紙媒体の「ぴあ」を定期的にご覧になっていらっしゃる方が、今これをお読みになっておられる方の何割かは不明ですが、ぴあ誌の1972年から約40年に渡る存在が消えるのは、ひとつの時代の終わりを象徴することは確かだなあと感じています。また、この、雑誌「ぴあ」創立者が、もともと映画監督志望の映研の学生たちだったことから、創刊5年後の1977年にPFFが始まるのですから、たとえ、インターネットの「ぴあ」は続いても、歴史上のある寂しさはぬぐえません。同時に、雑誌「ぴあ」がなくなることで、PFFもなくなるのでは?とご心配くださる方々がおられるのは、この雑誌とPFFが一体化したイメージだったのだと再認識させられました。
ご安心ください。PFFは続きます。
休刊の発表以来、さまざまな方々が「雑多なエンターテインメントの情報をまとめてみることによって、思わぬ映画、演劇、音楽など、自分の得意分野でないエンターテインメントに出会うことができた」という体験を語っておられました。私自身も、幸い雑誌「ぴあ」が傍にあるオフィスにいたことで、食わず嫌いに陥らなくてすんだかな?と思うところがあります。また、現在、第一線で活躍する映画監督の多くが、雑誌で情報を得ていた世代だと感じています。6月25日に更新する、渋谷TSUTAYA4階のPFFコーナーでは、その世代の監督に、たとえば「ぴあ」で偶然見つけて、「あ~あのときこの映画をみておいて、ほんとによかった!」と今でも思う作品を紹介していただく予定でいます。企画詳細決定次第お知らせします。
ところで、先日、海外映画祭関係者が相次いで来日する季節だとお伝えしたのですが、いくつか情報が抜けていました。
まず、ロカルノのディレクターの名前が抜けてました。昨年ディレクターに就任したオリヴィエ・ペールさんです。また、ニューヨーク・リンカーンセンターのリチャード・ペニャさんは、今回は、ND/NFの選定ではなく、秋のニューヨーク映画祭の選定のための来日でした。ちなみに、ND/NFは、「ニューディレクターズ ニューフィルムズ」と読み、春に、まだNYでは馴染みの薄い、少数厳選された世界の精鋭監督を紹介する企画で、非常に注目度&重要度が高いものです。
この季節、海外の方と会い、自分の英語力の低下を突きつけられる厳しい季節でもあります。英語に触れる時間が減ると、英語力は衰えていきます。観る映画が圧倒的に邦画になっているのが、いささか辛い原因のひとつでもありますが(ある外国語の映画&音楽を浴び続けるのは、かなりの語学訓練になります)、仕事柄、邦画圧倒的多数は止まらないでしょうから、あとは勉強です。大人になったほうが勉強しなくちゃいけないなんて、子供の時は考えてもみなかった・・・なんだかこの20年、このことばかり思います。子供時代は、勉強の習慣を着ける時期だったんですねえ・・・あんなに時間のあった子供時代に、このことを知っておきたかった・・・