さよなら20世紀

「ざまあみやがれい!」というサイトが、日々充実してきています。
このサイトをみていると、心臓が痛くなって、呼吸困難を感じることもあります。何故そうなるのか、考えてみると、それは、認識するには困難すぎる現実と、死の恐怖、への体の反応なのではないかと思うに至りました。現実が、あまりにも怖い。しかし、現実は消えてなくなってくれません・・・
しかしこのサイト、タイトルだけみると「何?」とひいてしまいます。が、忌野清志郎のステージでの一瞬を記録した言葉だという説明に、安心します。
清志郎がエンディングテーマを歌っている映画を昨年続けて2本みて(『ちょんまげぷりん』と『酔いがさめたらうちに帰ろう』)清志郎のプロフィールに、逝去という言葉が出てこないことを知りました。この世界認識、すごいと思うと同時に、その存在に改めて打たれました。
怖いものは何もないように振る舞った20世紀は終わり、21世紀は、20世紀的手法は全く無力だと思い知らされることが相次いで起こっています。現実を再認識せずには、何も生まれません。過去の経験は、役立ちません。「黙って俺の言うことを聞け」的体質は、過去の遺物です。
PFFアワード2011の応募者は、1980年以降生まれが圧倒的です。これからの人生の人たちばかりと言っていいでしょう。まだ子供がいない人が多いでしょう。責任を先送りして、問題を先送りにする体質の仕事に、つかない、つけない人、受動的ではなく、能動的に生きようと志している人、ゼロから何かをクリエイトすることができる人が多いでしょう。しかし、主に昨年制作された今年の応募作品には、「何かが起きることを待っている」世界が多い。が、今、私たちはそれらの作品を「何かが起きた」あとで見ています。何かが起きたあとに生まれる映画。それは、来年、あるいは再来年に見ることができるわけです。私は、私たちは、今からそれが楽しみでたまりません。同時に、この状況で観てもすごい映画、との出会いも、楽しみでたまりません。
9月の第33回PFFでの上映作品、7月中旬には、招待作品も含め、ラインナップの発表を目指しています。ご期待ください。