ベルリンから

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ただいまベルリン国際映画祭滞在7日め。
今回出品している『川の底からこんにちは』4回上映の最終回を終えました。
夜が明ければ帰国の途につきます。

本年のベルリン国際映画祭は、日本映画がかつてなく大量に出品されています。
http://www.kawakita-film.or.jp/filmfest.html

『川の底からこんにちは』は幸い非常に人気を博する作品となり、上映の度に、嬉しい気持ちが高まります。1993年からベルリン国際映画祭に通う私ですが、作品と一緒に参加するのは、記憶に間違いがなければ、『ひみつの花園』『ワンピース』『アドレナリンドライブ』『pickled punk』『鬼畜大宴会』『空の穴』『Border Line』『バーバー吉野』『水の花』『パークアンドラブホテル』『夕日向におちるこえ』『無防備』そして今年の『川の底からこんにちは』で13回目です。こうして並べてみると、なかなかの数ですね。
そして、今年は、初めて監督と私とのふたりだけでの参加であることに気づき驚きました。作品のスタッフや出演の方が一緒ということが当たり前になっていたんですね。
また、これほどの悪天候での映画祭開催に遭遇したのも初めてです。おかげで、フランクフルト国際空港から、ベルリンまでのフライトがキャンセルとなり、バックパッカーのように、夜行の普通列車で7時間かけてベルリンまで移動するという、思いもよらぬ体験をしてしまいました。結局、東京の家からベルリンのホテルまで、30時間強をかけての移動となり、この時間かければブラジルでもアフリカでも行けるわ・・・とため息でした。人生、何が起きるかわかりません。
ベルリンのトピックはまたご紹介したいと思います。

東京に戻ると、すぐに、ワークショップ企画の実行です。
2月23日&24日は、ツァイ・ミン・リャン監督と、主演俳優で監督でもあるリー・カンションさんをお迎えしての映画上映3本つきの2日間、そして、26日&27日は、塚本晋也監督と、石井岳龍監督をお迎えしての音楽に関する2日間を実施します。
この様子も、追ってお伝えします。

2週間前まで滞在していたロッテルダム国際映画祭は、歩いて移動できる場所に何もかも集まっていましたので、このブログも頻繁に更新することができましたが、ベルリンは、ホテルも会場も、さまざまな場所に散らばり、地下鉄やバスを駆使しているうちに一日が終わってしまいます。映画をみることだけにに集中できる年が少ないこともあり、ベルリン映画祭を"使いこなす"感覚まで至れないまま帰国することが多いのですが、街は刻々と変化しています。この数年で、英語が通じる場面が増えたことと、西欧の首都でありながら、物価が非常に安いことや、静かなことにも近年更に驚かされます。
多分、今、ベルリンは、西欧都市の中でとても暮らしやすい街になっているのではないかと思います。

ところで、ロッテルダムでの美味しいお店は、イタリアンの「OLIVA」、ベルリンでは、和食の「ささや」。これが私の今のところの一番のおすすめです。