監督:伊之沙紀 いの・さき
1983年 神奈川県出身。映画美学校フィクションコース高等科卒業
社会人3年目のとき、当時の会社での辛い経験を表現したいと思い、映画美学校に。もともと映画を作る側になることは考えたこともなく、週に一度ぐらい映画館で映画を観ていただけでした。それが、西川美和監督の『ゆれる』や橋口亮輔監督の『ぐるりのこと。』を観て、自分の思いを表現する手段として映画があると思ったのです。第1作の『正当防衛』は、過酷な労働条件や人間関係など、自分の実体験をもとにしました。第2作『反駁』の出発点は、悪さをする優等生の大学生の話でしたが、最終的には母子関係のほうに集約していきました。自分の実体験からは離れたつもりだったのに、母子関係の部分に私の少なからぬ個人的な思いが働いた気がします。自分の気持ちを表現するための映画はこの2作で卒業して、次は自分の思いから切り離したところでの映画制作に挑戦したい。この8月からシンガポールに転勤になりました。異国での新たな体験が次の映画のネタにつながるかもという期待を抱いています。
- 繰り返し観ている作品
- 『ソーシャル・ネットワーク』(10年/デヴィッド・フィンチャー監督)
『アメイジング・グレイス』(06年/マイケル・アプテッド監督)
『台風クラブ』(85年/相米慎二監督) - 最近観て面白かった作品
- 『ソーシャル・ネットワーク』(10年/デヴィッド・フィンチャー監督)
- 好きな映画監督
- 無回答
- 主役にしたい俳優
- 無回答
【フィルモグラフィー】
『反駁』(2014年/51分/カラー)、『正当防衛』(2010年/16分/カラー)