監督:我妻和樹 あがつま・かずき
1985年 宮城県出身。東北学院大学文学部史学科卒業
小学校5年生のときにカナダの実写映画『赤毛のアン』を観て感動して以来、「将来は映画監督になりたい」とずっと思っていました。しかし天邪鬼な性格のため、真直ぐ映画の道には進まず、遠回りで大学で民俗学を学び、その過程で南三陸町の波伝谷に出会いました。海や陸の恵みとそこでの人のつながり。面倒なことも多いけど、それが生きがいでもあるという大きな矛盾を孕んだ豊かで複雑な世界。「土地とともに生きる」ということがどういうことなのか。波伝谷という一つの地域社会の中で、互いが深く関わりあい、ときに葛藤しながら生きている人びとの姿を、その瞬間を生きる人びとの表情と言葉をもって伝えたい。そうして映像の下積みもないまま、僕の映画制作はスタートしました。今回の作品は、民俗調査に費やした3年間、撮影に費やした3年間、編集に費やした3年間と、僕の夢も涙も金も時間も労力も性欲も青春の全てを注いだ入魂の一作です。しかしこれがようやくスタートライン。どんどん新しい題材に挑戦したいなと考えています。
- 繰り返し観ている作品
- 『TOMORROW/明日』(89年/黒木和雄監督)
『ナージャの村』(97年/本橋成一監督) - 最近観て面白かった作品
- 『わたしたちに許された特別な時間の終わり』(13年/太田信吾監督)
- 好きな映画監督
- 未来の自分
- 主役にしたい俳優
- 二階堂ふみ
【フィルモグラフィー】
『波伝谷に生きる人びと』(2014年/134分/カラー)