『おばけ』(監督：中尾広道)

「PFFアワード2019」のグランプリ作品『おばけ』(監督：中尾広道)が、「第21回全州(チョンジュ)国際映画祭」(5/28～6/6 ※一部6/9～9/20)の国際コンペティション部門へ正式出品が決定しました。
新型コロナウイルスの感染拡大で4月の予定から1か月の開催延期となっていた全州国際映画祭ですが、最終的に「無観客映画祭」として審査委員と関係者の入場のみで実行し、9月まで、シネコンで映画祭ラインナップ作品を一部一般上映する計画も発表されました。

本映画祭は、かつて韓国の誇る映画スタジオがあった全州市に映画の灯を再びと、釜山(プサン)国際映画祭に次いで2000年にスタート。
アジアを代表するインデペンデント映画祭として回を重ね、昨年は53カ国から275作品が上映され、約8万6000人を動員しました。また、スタジオも再建され『パラサイト 半地下の家族』がつくられたことでも注目を集める土地となりました。

コンペ以外にも多彩なプログラムが並びます。例えば監督特集では、実験的な人形のストップ・アニメーションで知られ、日本でも人気の高いクエイ兄弟を実施。新作『The Doll's Breath』(2019年)を含む25作品が上映されます。

続いて、香港です。「第14回フレッシュウェーブ国際短編映画祭」(6/5～28)には、「PFFアワード2019」入選作品より『雨のやむとき』(監督：山口優衣)、『散歩する植物』(監督：金子由里奈)、『フォルナーリャの聖泉』(監督：桑山 篤)が正式招待されました。
フレッシュウェーブ国際短編映画祭は、ジョニー・トー監督がチェアマンを務め、香港映画の活性化のために若い才能の支援を目指して設立された短編映画祭です。

映画祭の公式サイトに、開催を決断した力強い宣言文があります。
その決断にふさわしい監督特集として、真利子哲也監督特集が組まれました。オープニングは、長編ながら『宮本から君へ』が選ばれています。

『雨のやむとき』(監督：山口優衣)

『散歩する植物』(監督：金子由里奈)

『フォルナーリャの聖泉』(監督：桑山 篤)

ドイツでは、新型コロナウイルスの影響で、オンラインでの開催を決断した「第20回ニッポン・コネクション」(6/9～14)に、PFFから6作品の招待上映が決定しました。
ニッポンヴィジョンズ部門に、「PFFアワード2018」入選作品より、『すばらしき世界』(監督：石井達也)、「PFFアワード2019」入選作品より、『東京少女』(監督：橋本根大)、『ビューティフル、グッバイ』(監督：今村瑛一)、『フォルナーリャの聖泉』。

また、JVTA meets PIA Film Festival部門には、『散歩する植物』と『雨のやむとき』が選ばれました。
両作は、JVTA(日本映像翻訳アカデミー)とドイツ・ベルギーの大学とのコラボレーションで作られた英語字幕版でお披露目上映されます。

『すばらしき世界』(監督：石井達也)

『東京少女』(監督：橋本根大)

『ビューティフル、グッバイ』(監督：今村瑛一)

新型コロナウイルスの猛威で各国の映画祭にも大きな影響が出ていますが、世界中で新たな挑戦が行われています。
PFFでは、変わらず、国内外での上映の機会をつくる活動を継続してまいります。今後も上映情報を公式サイトにてお伝えしていきますので、ご注目ください。

▼「第21回全州国際映画祭」(韓国)
2020年5月28日(木)～6月6日(土)※一部 6月9日(火)から9月20日(日)

『おばけ』OBAKE(監督：中尾広道)

▼「第14回フレッシュウェーブ国際短編映画祭」(香港)
2020年6月5日(金)～28日(日)

『雨のやむとき』When the Rain Stops(監督：山口優衣)
『散歩する植物』The Wandering Plants(監督：金子由里奈)
『フォルナーリャの聖泉』Lost Three Make One Found(監督：桑山 篤)

▼「第20回ニッポン・コネクション」(ドイツ)
2020年6月9日(火)～14日(日)

『雨のやむとき』When the Rain Stops(監督：山口優衣)
『散歩する植物』The Wandering Plants(監督：金子由里奈)
『すばらしき世界』 What A Wonderful World (監督：石井達也)
『東京少女』Tokyo Girl(監督：橋本根大)
『ビューティフル、グッバイ』beautiful, goodbye(監督：今村瑛一)
『フォルナーリャの聖泉』Lost Three Make One Found(監督：桑山 篤)