4月6日 ルネッサンスPFF初日に思う
今日から毎夜、「ルネッサンスPFF」がテアトル新宿を会場に2週間続きます。
土曜日の夜は、オールナイト上映をやろうと決め、そのうち1日は、8mmと16mmのフィルムをほんとうに上映しようと決め、今夜がその、8mm&16mm映写機持ち込み上映を実行する夜となりました。
映写さんも緊張、私たちも緊張、予算は破裂(映写機のオーバーホールがなかなかすごいことになりましたが、これで安心です)、という商業的視点で言えば失格な夜になりました。
事務局一同、たくさん働いて、赤字予算を回収したいので、是非お仕事ください!
とここで叫びます。「映画祭運営はお任せください!!!!」いい仕事しますよ!
それはともかく、3日まで香港国際映画祭で「Young Cinema Competeition」の審査員を務めていました。以前ちょっとお話したように、PFF作品がラインナップされていなかったからの依頼でしたが、日本映画そのものがランナップされていませんでした。
不思議・・・
審査員としてご一緒したのは、韓国の映画監督+映画プロデューサー+映画大学教授のパク・キヨンさんと、香港ニューウェーヴの監督、イム・ホーさん。ほかにも5つのセクションがあり、それぞれの審査員といろいろな話をしました。
日本と同じく、天候の大荒れな香港で、日本映画のことを改めて考えさせられました。
そして本日、テアトル新宿で「ルネッサンスPFF」
テアトル新宿は、私が初めてPFFの仕事に参加した1990年の開催会場でした。矢口史靖監督の『雨女』がグランプリを受賞した表彰式にも会場にいました。矢口監督の態度があまりにも子供なので、審査委員長の篠田監督に「君はもっと社会性を持たなくてはいけない」と、厳しくも優しいアドヴァイスをもらっている姿を覚えています。
*その『雨女』は13日のオールナイト上映「グランプリ!グランプリ!」企画で上映します。
その後、1992年のPFF(会場は日比谷シャンテでした)から、ディレクターの仕事に就くのですが、その年のグランプリが、今夜最初に上映する『灼熱のドッジボール』です。
拝見したときのものすごい驚きと、会場でのものすごい人気が忘れられません。
・・・という昔話をしたいのではなく、80年代、90年代、0年代と、確実に映画の何かに変化があることを、日本をちょっと離れると、一層実感することを、皆さんにお伝えできればと思うのです。
「ルネッサンスPFF」企画、「世界映画地図」企画、所沢での「世界が注目する日本映画たち」企画、シネパトスでの樋口監督の8mmオールナイト上映参加を経て参加した、香港での体験は、一層日本の状況を考えさせられました。
日本がだんだん鎖国状況に置かれています。
映画も鎖国してしまったら、経済的に立ちいかない状況が加速し、私たちは映画という喜びを失ってしまう。その危機感もお伝えできればと思う次第です。
と、今ここで漠然とした話をしている場合ではありません。
本日はいささかイヴェント準備で慌ただしくしております。明日ゆっくり書きたいと思います。
「ルネッサンスPFF」。
なんと今週は、レイトの時間帯に都内でイヴェントが目白押し!
お客の奪い合いという状況になっていることを実感していますが(『まほろ駅前番外地』のスクリーン上映もあるし!)ルネッサンスPFFは、日本の誇る「自分の映画」を「自分でつくる」独自のクリエイティブを一挙に実感できるお得で貴重な時間になること確実です。是非ご参加いただけることを願っています。
ではまた明日!