第34回PFF みどころ、ゲスト、全告白します!

ついに、開催まであと2週間をきりました!
第34回PFFのみどころを告白します!
長くなりますが、是非是非お読みください!!

◆コンペティション部門『PFFアワード2012』16作品◆

いわゆる「自主映画」の概念を壊す作品が満載です。
百聞は一見にしかず。映画の現在進行形を確認してください。
PFFアワードは、映画の未来をひとあし先に紹介する場所です。

「平均年齢23.6歳」
近年、じょじょに上がっていた入選監督平均年齢が、ぐっと下がりました。
自主映画新世代確実に増殖中!

「女性監督が5名!」
ほぼ3割の入選監督が女性なのは、PFF史上初!ジェンダーについても、新世代の価値観をみせてくれる作品増えています。

「311が変えた?」
直接に声高に訴えてはいませんが、311で土地を離れざるを得なかった身近な人のためにつくられた作品も登場しています。

「ヒロインが輝く!」
憧れのヒロインが、ほんとにヒロインです。これ、今年のすごい収穫。

「下ネタ上等!」
とんでもない下ネタは、もしかしたら、今、自主映画のみに許された自由区?そんな映画あります。下ネタではありませんが、セックスシーンの本気度も、きっと驚かされるでしょう。

「映像&映画学校対抗?」
16作品中、13作品が、なんらかの映画・映像教育機関に所属してつくられた作品です。全く関係ない学校でつくられた作品は、3作品のみ。
これは、まさに21世紀的現象です!

「海外映画祭からいきなり招待決定!」
本年も、釜山国際映画祭コンペティション部門に1作品、バンクーバー国際映画祭コンペティション部門に2作品、そして、同じく招待作品部門に1作品の招待が、早々に決定しました!
PFF終了後、4監督は次々に海外へ向かいます。

★PFFアワード作品の上映は、2回づつです。監督は全員来場してくださいまして、上映後質疑応答を行います。キャスト&スタッフの紹介も計画しています★

「PFFアワード2012」表彰式9月28日(金)
5名の最終審査員(映画監督・高橋伴明さん/映画監督・行定勲さん/写真家・川内倫子さん/俳優・新井浩文さん/映画プロデューサー・川村元気さん)が選ぶ3賞5作品は誰の手に?
同時に、PFFパートナーズの選ぶ3賞 [映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)、エンタテインメント賞(ホリプロ賞)、ジェムストーン賞(日活賞)]も発表です。
更に、グランプリ受賞作品は、東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門への招待も決定しています。

更に更に、本年は、日本映画ペンクラブが、独自に賞を設けてくださることに。気鋭の映画ライター2名が、PFFアワード作品を完走し、表彰式で賞を発表します。


◆第22回PFFスカラシップ作品『HOMESICK』お披露目◆

PFFを締めくくるのは、PFFアワード2012の表彰式ですが、その前日、9月27日は、映画上映の最終日です。
そして、最後を飾るのは、いつもの通り、最新のPFFスカラシップ作品です。
『花とアリス』で、憧れの先輩として強烈な印象を残した郭智博さんが、大人になるのがちょっと怖い30歳の健二を演じ、夏休みの3人のちびっこたちと、スクリーンを駆け回る『HOMESICK』 。監督は、武蔵野美術大学から、東京藝大大学院にすすみ、最近ではアッバス・キアロスタミの『ライク・サムワン・イン・ラブ』の助監督も務めた廣原暁さん。音楽にトクマルシューゴさんを得て、ただいま仕上げ作業中!私たちもドキドキしながら完成を待つ『HOMESICK』は、日本で一番最初に皆さんにご覧いただきます。

また、廣原暁監督の2010年審査員特別賞受賞作品『世界グッドモーニング!!』も、ライブつき特別上映が決定しました。国内外で人気のこの『世界グッドモーニング!!』現在、公開やDVD発売の予定はありません。今回は、『HOMESICK』完成記念特別上映として、音楽のARTLESS NOTEライブつき上映を企画しました。
東京国立近代美術館のステージでロックライブは初の挑戦!できればこれから毎年音楽と共に映画を上映したいPFFです。


◆招待作品部門◆
本年は、困難な時代を生き抜く力になる4つの企画で構成します。

「日本映画最新作」
『Playback』35ミリ白黒で撮られた異色の青春映画。新鋭三宅唱監督が、日本映画を支える気骨ある俳優たち、村上淳、渋川清彦、三浦誠己らとがっぷり組みます。オーディトリウム渋谷での11月公開予定の作品をひとあし先に是非!監督とプロデューサーのトークも予定しています。
『パークアンドラブホテル』から5年、熊坂出監督が、またまた日本人初の快挙!第6回Cinema Digital Seoulで、グランプリと国際批評家賞をダブル受賞しました!審査員は、イム・サンス、瀬々敬久、ワン・ビン、クリス藤原ら。「今映画を撮る人たちに希望を与える映画」と絶賛されたファンタジー『リルウの冒険』。まだ劇場公開予定のない、できたての新作『リルウの冒険』を、このチャンスを逃さず是非!監督はじめ、出演者も参加してのトークを予定しています。

「映画の"ルック"を浴びてみる!」
今は亡きマイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー&ジャック・カーディフが細部までそのこだわりを発揮した50年代の名作『老兵は死なず』『天国への階段』『黒水仙』『赤い靴』を上映します。マイケル・パウエルを知らない。それは今や当たり前。PFFで驚きの初体験をして欲しいと思っています。更に、マイケル・パウエル駆け出し時代の幻のフィルム『ヒズ・ロードシップ』も上映します。全作品フィルム上映を計画しています。
また、生前のマイケル・パウエルに会った!という、東京国立近代美術館フィルムセンターの主幹、岡島尚志さんに、その素晴らしい体験について、お話いただく時間も設定しました。


「追悼・森田芳光監督 幻の8ミリ作品たち」
自己資金でつくられた35mmデヴュー作『の・ようなもの』で1981年の映画界を驚愕させた森田芳光監督。それ以前、10年間にわたり、森田芳光監督の8mm自主映画は常にセンセーショナルな話題を呼んでいました。現在ではみることの困難なこれら8mm作品(『映画』『遠近術』『水蒸気急行』『ライブイン茅ヶ崎』)を、監督監修のデジタル素材で上映し(デジタル上映が監督の希望でした)、追悼企画としました。

個人的な話ですが、森田監督の逝去に際し、自主映画の歴史は、既に充分長いのだということを痛感した私は、果たして、その歴史がどのくらい記録されているのか、検証されているのかが日に日に気になってきました。
この追悼企画では70年代の4作品を上映しますが、自主映画時代の森田監督を知る、撮影監督の芦澤明子さんをお招きし、当時のお話をさまざまに伺う時間を設けます。
まだ、撮影を仕事にするとも考えていなかった40年前の芦澤さんが、今回上映する『映画』との出会いがきっかけで、8mm自主映画に深く関わり始め、その後女性撮影監督のパイオニアとなっていった、70年代の自主映画が夢を達成する道程ともクロスオーバーするトークになると予想しています。

「テレビドラマに挑戦!WOWOWドラマをみる。」
「映画」「テレビ」といった、媒体による垣根のない創作が確かにあると思っています。
そんな作品を、スクリーン上映したいと企画しました。

先にご紹介しました、森田監督プログラムに参加くださる芦澤明子さんが撮影なさった、黒沢清監督の『贖罪』。WOWOWオンエア時300分の作品が、海外映画祭出品のための、270分ヴァージョンで、PFFに登場します。ヴェネチア国際映画祭での上映ニュースが記憶に新しいこの国際ヴァージョン。現在のところ、日本でみるチャンスはPFFのみです。
上映後、黒沢清監督を迎えてのトークを予定しています。

そして、WOWOWでは、公募脚本をドラマ化するプロジェクトも行われています。ただいま『舟を編む』を撮影中の石井裕也監督が、一般公募脚本をもとに創りあげた『エンドロール~伝説の父~』(117分)も上映します。中村獅童さんが、無口な自主映画監督を全く新鮮に演じていることにご注目ください。
こちらも、上映後に、石井監督をお招きしてのトークを予定していますが、石井監督は、何かサプライズ企画を練っている様子・・・・お楽しみに!


本年のPFFのキャッチコピーは「夢で終わらせない映画祭」
多分、もう、50年を超えようとしている自主映画の歴史は、もしかして、映画が最初に始まったときと同じく、夢の現実化の歴史です。この自主映画の歴史に、77年から併走するPFFは、改めて映画の夢について、映画祭という場所をつかって考えていきます。

より多くの夢が、より多くの人が集う場所となれるよう、事務局一同粛々と開催準備中です。
本年も皆様のお越しを、心よりお待ち申し上げております!