3月のPFF事務局
4月の新年度に向けて、入試、入学、転校、転勤、入社、転職、転居、確定申告、いろいろ煩雑な日常に追われる3月。PFF事務局も、人の移動があり、また、「PFFアワード2012」締切を控えつつ、17日から一週間、京都シネマで「PFFin京都」の開催、16,17,18日、所沢ミューズでの「世界が注目する日本映画たち」開催、そして、20日、シネパトスでの森田芳光監督追悼特集への参加と、イヴェントが満載の3月です。
京都は、『春夏秋冬くるぐる』日原監督、『ダムライフ』北川監督、『僕らの未来』飯塚監督、『山犬』佐藤監督と、4作品の監督が駆けつけて、質疑応答を行います。
会場の京都シネマは、イヴェントやゲストの大変多い映画館ですので、スタッフの方々が監督とのトークを非常に盛り上がてくださる上に、PFFに関しては、地元の学生の方々への運営参加を促してくださるので、毎年暖かい雰囲気に包まれます。今、どんな人がどんな映画をつくっているのか、是非一度参加いただいて、自主映画の最前線に触れてくだい。そして、会場は3スクリーンを持つ映画館で、一般ロードショー作品が中心ですから、組み合わせていけば、朝から晩まで多彩に映画漬けになれる、京都シネマでのPFF開催です。
池袋や新宿から40分弱で到達する、所沢の文化施設「ミューズ」を会場にする「ミューズシネマセレクション 世界が注目する日本映画たち」も12回を数えます。昨年は震災で中止を余儀なくされましたが、本年はデジタル作品の上映も可能となり、新たなスタートを切ります。
16日(金)は、「前夜祭」として、デジテル作品のためこれまで上映を断念していた想田和弘監督の『精神』と『Peace』を上映し、想田監督と、瀬々敬久監督に対談をお願いしました。新作『演劇』も完成という想田監督。瀬々監督との対談がどう拡がっていくのか、私も楽しみです。
17日(土)と18日(日)は、5作品の上映。それぞれの作品の監督はじめ、ゲストをお迎えします。
17日『奇跡』是枝監督連続来場は新作準備で叶わず、ヴィデオメッセージでのご出演ですが、『ヘヴンズストーリー』瀬々監督は、主演のひとり、ミュージシャンの山崎ハコさんとご一緒に、前夜祭に引き続きご来場くださいます。
18日、『歓待』は、深田晃司監督に加え、アジアのミューズとして昨年の東京国際映画祭で特集も組まれた、女優でありプロデューサーの杉野希妃さんもご来場くださいます。そして、『川の底からこんにちは』は、石井裕也監督が、『海炭市叙景』は熊切和嘉監督が、(奇しくも大阪芸大の後輩先輩ですね)ご来場下さいます。
作品公開も一段落して、余裕をもって作品を振り返ることができる時期だからかもしれませんが、この所沢ミューズでのトークは、それまでにない話題が飛び出すことが多いように感じます。作品を未見の方は是非、また、再見の方も是非、この機会にタイトルにもあります「世界が注目する日本映画たち」=昨年、一昨年の国内外で話題の日本映画をご体験ください。各回とも、映画のパンフレット(売り切れている場合もあります)や、書籍などご用意して、ゲストサイン会も企画しています。
そして20日は、シネパトスの森田芳光監督追悼特集の一日をいただいて、8mm作品を監督の監修のもとデジテル化したバージョンで、『水蒸気急行』『ライブイン茅ヶ崎』『劇的ドキュメントレポート』の特別上映が。不肖私が対談に参加させていただくことになり、ただ今森田監督作品を再見致しておりますが、新たな発見に驚く日々です。
そして、3月は「PFFアワード2012」の作品審査を、ご応募いただいた作品から順に始める緊張感の走る月でもあります。また、9月の映画祭に向けて、プログラムの準備開始、そして、恒例の香港国際映画祭への参加があります。
意外にスケジュールの詰まっている3月。
しみじみ、多くの映画イヴェントから、PFFのイヴェントを選んでご来場くださる方に有難い気持ちの高まる季節です。というのも、私自身、年明けから3月はイヴェントを逃すことが重なるからです・・・
例えば、モンテ・ヘルマン見逃し確実で「24日日帰りで神戸アートビレッジセンターに爆音体験か?」と考え中。オーディトリウム渋谷での木村栄文さんの特集も本日最終でまっさおです。はたまた、いつも感嘆する、ユニフランスや、ドイツ文化センターの活発な自国映画の紹介活動、アテネフランセ文化センターでの得難い特集など、行きたい企画にどれだけ参加できているか振り返ると、恥ずかしい限りです。
ありゃ、なんだか、懺悔の時間になってしまいました・・・「映画を仕事にすると、映画をみる時間がやりくり困難になる」とはよく言われる言葉。新年度は、そんな言葉を思い出さなくていい日々にせねばと、「新しい日記帳の最初のページに書く決意」のように思うのでした。日記つけたことないんですけど・・・