そして34回へ

昨夜、コンペティション部門「PFFアワード2011」各賞を発表する表彰式をもって、「第33回PFF ぴあフィルムフェスティバル」の東京開催が終了しました。このあと、「PFFアワード2011」入選17作品は、年明けのPFFin名古屋、神戸、京都、福岡開催で上映されるとともに、国内外の映画祭出品をすすめていきます。それらの情報は、随時PFFのHPにて、ニュースとしてアップします。
そして、本年の表彰式での各賞へのコメントは、ただいまHPにアップしております。加えて、最終審査員からの総評も、追って掲載していきます。

昨夜のフィルムセンターでの表彰式には、現在来日中のドバイ映画祭とサンダンス映画祭のプログラマーが客席におられました。同時通訳で表彰式の様子をご覧になっておられましたが、檀上で賞を発表する皆様の、作品に対するコメントの正直なこと、誠実なことに、非常に感動したとのこと。「PFFの審査は若者の人生を変えてしまうかもしれないので、ものすごく緊張する」と、最終審査員の皆様が毎回おっしゃいますが、私たちは大変な重課をお願いしているのだなと、改めてありがたく、感謝した次第です。
また、塚本監督、阿部プロデューサーの指摘なさった「似た作品が多い」という現実。これは予備審査の段階でも話題になります。ある種の均質化が促されている現実を破壊する作品、これが更に切実に求められている昨今。34回にはどんな作品が登場するのか、期待が高まります。
そして、たまに話題になるのが、入選監督たちの表彰式でのスーツ姿。2008年の30周年から、びしっと決めた写真が残るように、「特別な、自分にとってのフォーマルな服装で参加して、表彰式で日常と違う特別な気分になろう!」と話している表彰式。スーツを選ぶ監督が多いのは、私たちには不思議はないのですが、「若いクリエイターが何故スーツ?」と思う人がいるのも確か。「スーツ=クリエイティブではない」とは全く思わない私たち。むしろ、非日常的で面白いと思ったりするのですが、いかがでしょうか?

表彰式の後は、入選監督たちと、全ての作品をご覧いただいた、予備審査員、パートナーズ各社審査員、最終審査員との懇親会がフィルムセンター内特設会場で行われます。その後、監督たちは、各人のスタッフやキャストの皆様と打ち上げに、PFFスタッフはスタッフ打ち上げが待っています。海外や東京を遠く離れた土地での映画祭では、合同での打ち上げも可能ですが、PFF入選作品はほぼ東京近郊在住者による作品群。膨大な人数になるであろう打ち上げは、PFF事務局体力の限界で実現できません。それぞれいい夜になることを祈って、三々五々フィルムセンターを去るのでした。

*やはり表彰式後にオーディトリウム渋谷に駆けつけて『サタンタンゴ』を観るのは無理でした。オーディトリウム渋谷からの報告によると、上映はつつがなく終わり、PFFでの上映前売り券をお持ちながら、台風で来場できなかったお客様も参加できたそうで、ほっとしているところです。