夏休みではありません・・・・

あ!と気付くと前回の日付から40日経ようとしています。
第32回PFF終了からは、一ヶ月が経ようとしています。
ずっと、映画祭の後片付けと、秋の全国展開の準備をやっています。かなしいかな、夏休みだったのではありません。
それにしてもこの暑さ。欧州の人々が長期休暇を強制され、休み方に困っている様子を旅先でみたことも多い私には、休みは自分でとるほうがいいのでは?という考えがあったのですが、しかし、今ちょっとその考えを変えつつあります。全国民休暇制度を導入して、猛暑の期間、心配なく休むことができるようになると、何か変らないでしょうか?子供たちの夏休みと同じく、大人も夏休みにする。オフィスビルでフル回転するエアコンが止まる効果とか、長い時間をかけての心身の疲れのほぐしとか、自分の趣味の再発見とか、多彩な効果が生まれそうな気がしています。
子供手当ての前に、大人手当てが急務では?というようなことをぼ~と考えながら、秋のPFFツアーのプログラム大詰めです。
まず、最初の開催地、京都です。追いかけて福岡、名古屋、神戸と続きます。
そのあとは(例年より少し遅れていてすいません)第33回PFF開催の具体化が始まります。

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PFF京都開催の会場は「京都シネマ」です。ただいま『キャタピラー』などを公開中で、東京の若松孝二特集を京都のプログラムにも、という希望も出ています。
>>京都シネマ

今回、若松孝二特集でしみじみ再確認したのは、「映画で食べていく」ということを微塵も揺るがせない若松孝二という監督の意志です。監督の、山あり谷ありの半世紀に渡る映画生活は、現在の若い監督たちにとっては不可能な体験や、その時代が含まれていますので、そのまま導入することは有り得ないのですが、「映画で儲ける」という強烈な意識は、目撃できるだけしておきたいものだと改めて思いました。

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例えば『キャタピラー』。単館系の作品の「東京から徐々に全国に広がる」という公開の流れを覆し、自主配給でほぼ全国同時公開を成し遂げたこと、入場料金を自分で設定し交渉したこと、徹底的に体を張ってのキャンペインを展開したこと、など、驚くべき挑戦が多数起きています。企画から公開までの長い年月、意志の力をキープすることが、一番大きな仕事とも言える昨今の映画の仕事を、改めて考える、若松監督の行動です。
>>『キャタピラー』公式サイト