PFF休止?!

先日、キネマ旬報「絶滅危機種問題」のページに、突然、PFF存続の危機と書かれて一同すっかり戸惑っていましたら、今度は、WikipediaのPFFページに「休止を発表」とどなたかが書き込みなさっておられ、PFF事務局一同びっくり仰天です。
いや~、威張って言うことではありませんが、正直いって、いつでも存続の危機ですPFF。確かな保証のない世界です。でも、一回も休止の発表も、その前段階の、休止の決定すらもありません。

いやはや初めて、どこからも一度も取材されていないのに確定記事の出る怖さ、というのを、身をもって体験しました。これまで色々な方々から聞いていた「裏をとらない情報発表」って、こういうことかと、納得です。
このご時勢ですし、いえいえ、考えてみればずっとずっと長い間、文化芸術活動はどこも困窮を極めている日本です。しかし、それもまた人生というわけで、今はただあとわずかに迫った映画祭初日に向けての準備に邁進するばかりです。

週明け早々映画祭カタログを印刷に入れ、ゲストの皆様への最終案内をし、現場のシフトを整え、表彰式の準備をし、現場に搬入を始め、映写テストをし、などなど、などなどで、10日間があっというまに過ぎて、はっと気付くと7月15日。と予測です。

今年は、コンペティション部門のPFFアワードに、新しい賞が設定されます。
「映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)」です。
ぴあ映画生活の会員から公募された映画ファンの審査員8名(予定)が、PFFアワード入選作品を全て映画祭会場でみて、審査会議を持ち、1作品に映画ファン賞を授与します。
賞は「最も映画館でみたい監督」に贈られます。

もうひとつ、Post-itの協賛で、PFFアワード上映に際して、上映作品の感想を新発売の強力post-itに書き込んで特製ボードに貼り付けるというイベントが行われます。
会場では、PFFアワード2010特製post-itが用意され、書かれたコメントはpost-it特設サイトにも掲載です。お気に入りの作品を是非是非ひろくアピールしていただき、自主映画をみたことのない人の背中を、ちょっと押してくださると嬉しいです。

今は日曜の昼下がり。
カタログ原稿の最後の編集をしています。
そんなこんなでシネマヴェーラで行われている足立正生特集に、計画通り通えていません。
若松映画でも、寺島幹夫さんの参加している作品は面白いなあと思っていましたが、足立映画の「性教育ピンク映画」シリーズ寺島幹夫、面白すぎました。セックスシーンの殆どないピンク映画を乗り切る手法はこれ?と感心も。寺島幹夫参加作品を全て網羅する計画、潰えっぱなしです。

映画といえば(と申しましても、殆ど映画の話題のブログですけど)、秋の映画祭のプログラマーが来日する季節となりました。PFFにも試写にやってくる彼等との会話で、話題は園子温監督の『冷たい熱帯魚』が一番多いでしょうか。私も拝見してPFFのプログラムに入れたかったのですが、同時にバタバタと諦めかけていた作品の上映が決定してプログラム枠が足りなくなってしまいました。愛犬家殺人事件を題材にしたものすごい映画です。血の苦手な方にはおすすめしません。でも、お楽しみに!