監督:鶴岡慧子 つるおか・けいこ
1988年生まれ、長野県出身。立教大学の卒業制作『くじらのまち』がPFFアワード2012にてグランプリ&ジェムストーン賞(日活賞)を受賞、ベルリン国際映画祭など世界10ヶ国以上で上映された。第23回PFFスカラシップ作品『過ぐる日のやまねこ』が2015年公開予定。
◎京都会場特別プログラム PFFアワード2012&2013 グランプリ作品特別上映
仲良し高校生男女3人組のすれ違う心の揺れを瑞々しく描く
THE TOWN OF WHALES
[2012年/70分/カラー]
陸上での生活に適応した鯨は、なぜあえて新天地を目指す試練を選び、海へと還っていったのか…。6年前に失踪した兄を想い続ける、女子高生まち。同級生の朝彦とほたるの“仲良し3人組”は、高校生最後の夏休み、東京への小旅行を計画する。まちの兄が東京にいると知り、わずかな手がかりと期待を胸に、列車へと乗り込む。思春期の持つ眩しさは、まだ未発達な自分自身の輪郭さえ気づいていない“無意識”が宿す光そのものにある。あやうさや艶めかしさも内包するその魅力を、スクリーン一杯に散りばめながら展開する意図的な仕掛けには、映像ならではの手法と試みが幾つも光る。永遠に続くかのように見えた子ども時代。どんなに満ち足りた環境でも、人はやがてその世界を抜け出し、何かを得て、何かを失う。渇望や喪失など、ままならない感情が芽生え始めた子どもたちの移りゆく表情と、揺れる心象風景を刻みながら、人はどのように大人になっていくのかを模索した青春群像劇。
PFFアワード2012 グランプリ&ジェムストーン賞(日活賞)
1988年生まれ、長野県出身。立教大学の卒業制作『くじらのまち』がPFFアワード2012にてグランプリ&ジェムストーン賞(日活賞)を受賞、ベルリン国際映画祭など世界10ヶ国以上で上映された。第23回PFFスカラシップ作品『過ぐる日のやまねこ』が2015年公開予定。