タル・ベーラという名前

第33回PFFで、『サタンタンゴ』7時間半の上映が決定しました。
9月21日(水)正午から、間に2回の休憩を入れ、午後8時終了予定で組みました。
フィルム上映で、日本語字幕はビデオ投影です。
そして、上映可能なプリントを世界中に尋ねて、遂に見つけたのはドイツ語字幕つきプリント。
ですので、ドイツ語字幕もついています。ドイツ人のご友人お知り合いにも、是非お薦めください!

PFFでタル・ベーラ作品を紹介したのは、1984年。『秋の暦』です。日本で最初のタル・ベーラ紹介でした。そのとき私はPFFに居ませんが、話を聞くと、ハンガリー大使館の全面的な協力のもと、プリントの手配や、カタログの製作など、進めたそうです。
タル・ベーラという名前も、大使館に相談して、日本語読みを決定したということで、今でも時々話題になる「どう読むのが正しいのか?」について、PFFでは「タル・ベーラ」を採用です。

ハンガリーは、日本と同じく、姓が先で名前が後。「タル・ベーラ」は、この習慣を踏襲して、苗字のタル、名前のベーラ、という順番です。「タール・ベラ」という音のほうが近いという説もあるそうですが、ご本人が来日したときに、「タル・ベーラさん」と紹介されることに異議は唱えなかったということです。しかし欧米では、名前が先で苗字が後という習慣の国が多く、英語からの翻訳では、「ベラ・タール」と記載されること多いですね。

今年は9月のPFFの『サタンタンゴ』(日本でDVD発売の予定はないようですから、貴重なチャンスになりますよ!)、12月の東京フィルメックスでの新作『ニーチェの馬(原題直訳は『トリノの馬』)』お披露目と監督の来日、と、タル・ベーラな年末になりそうです。
自身の最後の監督作と語っている『ニーチェの馬』の劇場公開は来年。盛り上げていければと思います。