市川準さん

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市川準さんが亡くなって、瞬く間に一年経ってしまいました。

海外用に企画されていた太宰治作品に、『ある朝スウプは』や『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』の主演である並木愛枝さんが出演ということで楽しみにしていた矢先でもあったので、その突然の報に呆然としたのを痛いほど思い出します。

PFFでは、市川監督に2度審査員をお願いし、その度に入選監督に道を拓いてくださり、2度作品をプレミア上映させていただき、1度イベントのゲストにお越しいただき、苦手なトークにご登場をお願いし、また、偶然お目にかかった際にも、驚くほど素早く話題の自主映画をご覧になっておられ、毎回、得がたい嬉しい時間をもたらしてくださる監督でした。

ご命日である去る9月19日から開催されていた『仙台短編映画祭2009 ショートピース!』では市川監督を偲ぶプログラムが設けられ、市川ファンのスタッフの手によって、素敵な冊子が来場者にプレゼントされました。

105mm×145mmの小さな、しかし手の込んだ美しい冊子です。
仙台に里帰りしていたPFFのスタッフからの、貴重なお土産です。嬉しいです。

そして本年は、エンジンフィルムの安田匡裕会長の訃報が胸にささりました。
私自身は数度お目にかかったのみですが、お別れの会が、あれほど涙に溢れ、あれほど惜別に満ちていることに言葉もありませんでした。

安田会長の最後の映画プロデュース作品となった『空気人形』が公開となりました。
ぺ・ドゥナの信じがたい存在が多くの人に目撃されることを願っています。

本日、PFFアワード2010公募チラシが完成し、明日から都内配布です。
応募用紙も、アップします。

これから映画を目指す人にとって、よき先人たちとの出会いを沢山つくりたいと改めて思う秋です。