◎コンペティション部門 PFFアワード2014

PFFアワード2014 エンタテインメント賞(ホリプロ賞)受賞作品

青春の痛みと希望が詰まったエンタテインメント

『独裁者、古賀。』

Dictator, Koga
[2014年/79分/カラー]

監督・脚本・編集:飯塚俊光

撮影:幡川和雄/録音:堂坂武史/助監督:宮原周平/制作:石澤 舞/音楽:小島一郎
出演:清水尚弥、村上穂乃佳、芹澤興人、臼井千晶、輿 祐樹、松木大輔

この映画のキーワード

  • いじめが題材のエンタメ作品
  • シナリオ受賞歴もある緻密な脚本
  • 上映後に拍手が起きる面白さ

セレクション・メンバーによる解説

希薄な存在感ゆえにクラスのいじられ役である古賀。古賀をかばったがために、いじめの標的となる女子生徒、副島。2人が惹かれ合う理由は、純粋な恋心か、それとも傷の舐め愛か?愛で(たぶん)世界は変わらない。ならば自分が変わるしかない。きっかけは自己満足でいい。副島さんへの想いを証すため、古賀は変われるか!?
ダウナーかつ正統派(?)いじめ映画を彷彿とさせる序盤から、甘酸っぱさいっぱいのボーイ・ミーツ・ガール的中盤。そして第3の登場人物にして古賀の師匠となる黒柳さんとの『ベスト・キッド』な特訓を経て、いじめっ子カップルとのタイマン勝負…はたしてこれはシリアスなのか、コメディなのか。はたまたそのどちらでもあり、どちらでもないのか? 先の読めない物語なればこそ、物語を語ることへの覚悟と勇気がほの見える。

文:皆川ちか(ライター)

監督:飯塚俊光 いいづか・としみつ

1981年 神奈川県出身。専修大学経営学部情報管理学科卒業
就職後にあらためて自分が本当にやりたいことを見直して、2007年にニューシネマワークショップに入ったのが、映画制作のスタートでした。高校時代から、わりと脚本家を意識して映画を観ていました。『ブロークン・アロー』(96年)のグレアム・ヨストとか。ちょうど『タイタニック』が大ヒットしていたころで、通ぶりたい年頃ということもありましたが(笑)。『独裁者、古賀。』の脚本は、伊参スタジオ映画祭シナリオ大賞2012中編の部で受賞。映画に集中するため、長く勤めた会社を辞めました。ヒロインの副島役を含め、メガネの女の子が3人登場するのは、ひとつの象徴的な記号を作りたくて。メガネを介して、ほかの2人も副島さんの分身だったり未来像だったりすることを表したつもりです。

繰り返し観ている作品
『キッズ・リターン』(96年/北野 武監督)
最近観て面白かった作品
『時をかける少女』(06年/細田 守監督)
好きな映画監督
北野 武
主役にしたい俳優
池松壮亮

【フィルモグラフィー】
『独裁者、古賀。』(2014年/79分/カラー)、『行けよ、千葉。』(2010年/43分/カラー)、『SEMICONDUCTOR』(2008年/25分/カラー)、『Sex a rhythm』(2008年/12分/カラー)

◎予告編

◎上映日程

  • 【東京会場】2014年9月16日(火) 12:00~ / 2014年9月19日(金) 18:30~ ※監督、出演者など来場予定。
  • 【京都会場】2014年12月14日(日) 16:20~ / 2014年12月17日(水) 16:20~
  • 【名古屋会場】2014年12月19日(金) 18:30~
  • 【神戸会場】2014年12月23日(火・祝) 13:00~
  • 【福岡会場】2015年4月25日(土) 10:30~

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