全滅野球軍
監督:山本 拓
走れ、ホームベース目指して。街を越え、敵を倒して。
未来の野球は、野球用に強化されたサイボーグが命を賭けて戦う殺人ゲームになっていた。人間が見捨てた都市で、今日も街全体をグラウンドと見立てたゲームが行われている。裏切り者と、立ちはだかる相手チームの選手達を文字通り倒し、殺された同じチームの選手の死骸を横に見ながら、彼は走る。ホームベース目指して。
何人殺しても、誰が殺されても、サイボーグ選手は叫ばず、涙を流さない。いや、人工まぶたの裏に流れる涙を、人工ののどの奥に生まれた叫びを、彼はただ隠しているだけなのかもしれない。ホームを踏めという使命を全うするために。そこにはまさに「近未来野球ハードボイルド」と呼べるスタイルがある。
- 1993年/10分/カラー/8mm
- 監督・制作・撮影・編集・音楽・美術:山本 拓
- 脚本:山本 拓、棟方 厳、牧 誠司
- 出演:牧 誠司、棟方 厳、山本 拓
海外映画祭
1994年 | 香港国際映画祭 | 香港 |
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