僕ら太陽を真ン中に

監督:竹内 義

エンターテイメント賞(レントラックジャパン賞)、観客賞(名古屋)

レンタル可能/配信有り

生まれた理由は知らないけど、愛は知ってる。

東京のはずれの小さな町、ごく普通のアパートの一室で、唐突に“やつら”は生まれた。誰も見たことのない正体不明の生命体。その特徴は、表情豊かで元気いっぱい、そして旺盛な好奇心。人間の手のひらサイズの“やつら”は、その小ささをものともせず、部屋中のあらゆるもので遊びまくり、遂には外にまで飛び出す。そして、愛し合うようになったピンクとブルーは、公園の木々の間で遊ぶうち、本当に空を飛ぶ!風を吸い込み、風に乗り、2人(2匹?)は飛行を満喫する。その気持ちよさのように、いつまでも続くと思われた、無邪気で希望に満ちた日々。しかし、命ある者の定めである死は、愛くるしい“やつら”にも訪れる。
観た人が愛さずにはいられない、シンプルだが生き生きしたクレイドールたちが、実風景の中で縦横無尽に暴れ回るクレイアニメーション。どこからともなく自然発生した彼らが、生の喜びを1つ1つ確認するように自分たちの体に触れ、命の喜びを全身にあふれさせながら動き回る姿は、理屈抜きに胸を熱くする。また、この作品がさらに深く迫るのは、その生命感や愛らしさとは真逆にある死をも描写している点。愛する仲間の死を全身で受け止めようとする彼らの真摯な姿は、「かわいい」という言葉で語られがちなキャラクターものの域を超え、豊かなドラマとして成立している。飛行シーンの爽快感、セリフを補って余りある音楽も、特筆ものだ。

  • 2000年/15分/カラー/video 英題:We the sun at the center
  • 監督・映像製作:竹内 義
  • 音楽:のびっつ(窪田ミチル/駒形犬吉)

海外映画祭

2004年 第48回オーバーハウゼン国際短編映画祭 ドイツ
2004年 ウィスコンシン映画祭 アメリカ

配信・放映

レンタル可能作品

料金:15,000円(税別) 貸出フォーマット:ビデオ

レンタル方法はこちら