東京ポルカ

監督:小林大児

レンタル可能

人生はままならない、と気付いて人生は始まる。

大学3年の平山は、校内で一目置かれる存在。ルックスもよく、授業に出なくてもテストは要領よくこなし、物腰はつねに余裕と自信にあふれている。おまけに大学1年の時に、ある文学賞を受賞していることもあって、先輩のコネで一流出版社に就職が決まりそうだ…と思っていた矢先、妹の妊娠が発覚する。相手は自分が内定をもらえそうな出版者の社員で、不倫だという。重役の娘というその奥さんと、絶対に子供を産むという妹の間にはさまれ、なぜか“妹を犠牲にして就職しようとしている自分”の構図にハマッてしまう平山。しかし、勝手だったり不器用に見えて、それなりに自分の道を歩く周囲の人々に接するうち、次第に自分に欠けていたものに気付いていく。
オープニングのバストショットの切り返しを多用したとぼけた間の会話は、小津映画のキャンパス版といった感じ。しかしストーリーが進むにつれ、作品自身が主人公と同様に借り物だった(といってもとてもフィットしていた)スタイルから脱却。独自のリズムと味わいを獲得していく様子は、好感を通り越して映画的快感にまでなった感がある。

  • 1997年/93分/カラー/8mm 英題:TOKYO POLKA
  • 監督・脚本:小林大児
  • 構成協力・演出補:西能 淳 撮影:小林大児、合屋安曇、神田優子、宮下典子 料理:石原摩稀、畑垣 文、他 協力:具志堅 靖、知念尚子、他 製作:映創会
  • 出演:西能 淳、合屋安曇、安藤 聖、山口鑑子、佐藤亮平、諸冨謙治、田中祥治、後藤真一郎、太田文行、富摩祐子、住野幸恵、吉田健一郎、神田優子、鈴木利英、大笹まりも

レンタル可能作品

料金:15,000円(税別) 貸出フォーマット:ビデオ

レンタル方法はこちら