世界が静寂だったらいい

監督:小笠嘉士

審査員特別賞

それでも、人生には意味がある。

小鳥遊(たかなし)という変わった名前を持つ大学生。もともと口下手な彼だが、相手から強く責められると急に眠りに落ちる奇病を持つ。今日もトラブルを起こしながらアルバイトの道路工事をしていたが、通りかかったローラーブレードの女性にひと目惚れをする。偶然彼女と再会して喜んだのも束の間、ひょんなことから誤解され、そのまま眠ってしまう。目覚めた彼は自分の気持ちを伝えるために走り出す。同じ頃、彼女もまた彼を探して走り出すが…。
繊細ゆえに臆病になっていた若者が、外の世界に初めて足を踏み出す。結果はどうあれ、その行為自体の尊さを、無駄のないゆとりのある映像で、軽快に綴っている。

  • 1995年/81分/カラー/8mm
  • 監督・脚本:小笠嘉士
  • 制作:佐藤 薫 撮影:三浦 耕 音楽:石塚貴洋 記録:池川 幸 助監督:田村真人 撮影助手:高橋勝昭
  • 出演:川島直樹、風無ゆかり、増田潔威、山本 創、三浦 耕