列車ノトビラゴシニメヲアわせるヒト人へ
監督:夏目 現
列車に乗り合わせた人を殴りたくなったこと、ありますか。
「世の中には、正しいことも正しい人も存在しない」、それを理解しながらも、「世の中には、正しくないことや正しくない人が多過ぎる」ことにこだわってしまう少年・砂雄。列車という、世の中の縮図である密室の中で、砂雄が遭遇するいくつもの場面は、彼の幻影なのか、現実なのか。砂雄を追うもう1人の少年は、砂雄が生み出した幻か、それとも世の中の分身なのか。
誰にでもある“同じ車両に乗り合わせてしまった、うるさい女、偉そうな男を思い切り殴れたら…”という妄想を、内に弱さを抱えた少年を通して表現する、瞬間的空間映画。ゲリラ的に行われたであろう列車内での撮影が、まさに列車が走り抜ける速度を感じさせる。
- 1993年/9分/カラー&モノクロ/16mm
- 監督・脚本:夏目 現
- 制作:内野 徹 撮影:村上なほ、山藤みほ 編集:夏目 現、山岡文枝 音楽:夏目 現(MUSK)、歌川恵子(SE) 美術:山藤みほ
- 出演:内野 徹、佐藤正幸、内野久子
海外映画祭
1994年 | 香港国際映画祭 | 香港 |
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