R

監督:齋藤正和/手嶋林太郎

レンタル可能

ようこそ、美しくねじれた世界へ。

主人公の若い男は、最近、自分の背後にある時間軸が狂っていることを、漠然と感じ始めている。ある日、男は公園で昼寝をして夢を見る。それは時間軸が狂った世界だった。歩く、走る、自転車をこぐ…。そこで起きるのは、こちらの世界でも当たり前のことばかりなのに、人々の動きは一定ではなく、逆に流れたり途切れたり、途中から始まったりするのだった。そしてそれは、時間軸だけでなく、空間軸さえも曲がっているような奇妙さと、見たこともない美しさを備えた光景だった。やがて男は眠りから覚めて歩き出すが、彼の体には変化が起きていた。男の動きは、彼が夢で見たのと同じような特徴を示していたのだ。はかない動きではあるが、彼が永遠にそこから戻って来ない予感を、それは秘めていた。
自分が見ている世界は本当に現実なのか?現実の認識というテーマを、アナログでは不可能なデジタルならではの方法で映像化。人の動きが途切れたり逆に流れたりする映像は、驚くほどなめらか、かつ、それ自体が個性となり得ていて、行われた処理法がかなりの高レベルであることが容易に想像がつく。その技術の高さがあるからこそ「どうやって撮ったのか」だけでなく「どうして撮ったのか」というテーマ選びの必然にも説得力が生まれた。タイトルの「R」には、REFLECTION、REBIRTH、REDISCOVERY、RULEなどの意味が込められていると想像される。

  • 2000年/6分/カラー/video 英題:R
  • 監督:齋藤正和、手嶋林太郎
  • 監修:前田真二郎 協力:田中信一郎、IAMAS、川畑仁美
  • 出演:相馬一夫、酒井美佳、北川晋路、長谷川 愛

海外映画祭

2002年 第48回オーバーハウゼン国際短編映画祭 ドイツ
2003年 ニッポンコネクション ドイツ
2003年 第19回ハンブルグ国際短編映画祭 ドイツ

レンタル可能作品

料金:15,000円(税別) 貸出フォーマット:ビデオ

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