しらぬがかける

監督:駒谷 揚

君を好きでいたいから、聞かないよ

野山かけるは、公園で男に見事な平手打ちをくらわす女の子・舞に一目惚れ。口は立つが行動力のないかけるを、友達のミキは心配するが、彼女の予想を裏切って、かけるの恋は急展開でいい感じに。ところがある日、男と仲良くコーラで乾杯する彼女を目撃。「あの人、誰?」と聞き出せずに悶々とするかけるだったが、さらにその後、違う男と親しげにガムをかむ舞、また別の男とクールに煙草を喫う彼女を目撃。ミキは自分と恋人・アキラの例を出しつつ、真実を追求するべきだとハッパをかける。そして遂にかけるは行動を起こすのだが…。
恋がスタートした高揚感。これを聞いたら、2人の関係が終わってしまうかも、という不安。いくつものドキドキが、早口言葉のようなセリフ、大胆にカットされた映像とで、映画全体からリズミカルに伝わってくる。気弱で熱血漢で優しい主人公のキャラクターが、恋する人間の混乱ぶりを素直に体現。

  • 1996年/50分/カラー/video 英題:KAKERU
  • 監督・脚本:駒谷 揚
  • 助監督:相徳雅恵、三宅太郎 アニメーター:長田剛志、名倉正恵 アニメ助手:広橋有里子、中川原真紀子
  • 出演:八幡浩充、岡本展子、長沼陽子、谷 忠彦、松田 卓、清水耕一郎、三宅太郎、相徳雅恵