他、3本。

監督:川合 晃

審査員特別賞、音楽賞(TOKYO FM賞)

レンタル可能

ある町の小さな映画館で起きる、3人の男の物語。
1つ目は、怖い2人組みの借金取りに追われている男の物語。追い詰められてどうすることもできず、苦肉の策でトイレの個室に逃げ込むが、なぜかそこのゴミ箱には拳銃があった。2人組みと借金男の立場は一瞬にして逆転し――。
2つ目の物語の主人公は殺し屋。その映画館にヤクザ映画を見に来ている暴力団組長を狙って雇われたのだ。用意周到、パーフェクトな仕事を自他ともに売りにしている彼だったが、その日、指定してあったトイレのゴミ箱には、あるはずの拳銃が見つからない。念のためにと隣の個室を探すと、そこにはなぜか薬物らしきものが。中身を確認するため鼻から吸引してみると、質の高い麻薬だった。ラリッた彼は、トイレの詰まりを直す吸引具(日本刀のつもり)を手に、組長を殺しに行くのだった――。
最後の話は、トイレに麻薬を隠していた売人が主人公。買い手のメドが立ち、意気揚々とトイレに行くと、そこにブツはなく、2つの死体が。映画館の支配人に顔を見られた彼は、逃げるに逃げられず、死体と“仲良し3人組”を装うハメになって――。
1つの場所を舞台に、偶然のいたずらによって引き起こされたある間違いから、何人もの人間がドミノ倒しのように転げ落ちていく様子を、スタイリッシュに描いたアクション・コメディ。真剣な姿をおもしろおかしく、格好悪いはずの姿をこだわりの映像で撮る。そのセンスはクエンティン・タランティーノを彷彿とさせるが、ボタンのかけ違いのようにズレた3つの物語が1つになるラストは、ストーリー・テラーとしての資質の高さを感じさせる。

  • 1998年/48分/カラー/video
  • 監督・脚本:川合 晃
  • 撮影:立花 宣、井上敏彦、横山健二 照明:澤村厚志 音声:栗山誠一 音楽:首藤正典 編集:岡部純子 メイク:久保田かすみ
  • 出演:伏原正康、江藤公威、藤田裕樹、横田直哉、首藤正典、金 義植、前羽佳代子、友松直之、井上敏彦、山口泰平、大植朋和、小山哲哉、佐藤京国、菅原研治、赤井勝久、目片宏介、奥山直樹、YABU、涼子、池田 勝

レンタル可能作品

料金:15,000円(税別) 貸出フォーマット:ビデオ

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