東村山8ミリ劇場/男心女心

監督:若泉太郎

WOWOW賞(撮影賞)

この監督、最低で最高です。

主人公・若泉は大学の仲間と映画をつくっているが、監督であるにも関わらず、わがままで無軌道な性格から信頼がまったくない。完成した作品もない。あるのは、ケンカが強いらしい、ゴキブリを食べたらしい、といった噂ばかり。若泉は映画にリアリティを求めると言うが、リアリティが何なのかはわからない。変化がないように見える日々。しかし彼の何かが人を傷つけるのと同じくらい、何かが人を魅きつけ、映画づくりは続いてゆく。
構成、演出、カメラワーク等、練り上げられた二重構造が、自称「個人史映画」の枠を超え、フィクションとノンフィクションそれぞれの醍醐味を感じさせる。

  • 1995年/53分/カラー/8mm
  • 監督・脚本:若泉太郎
  • 制作:若泉太郎、神谷敦仁 撮影:若泉太郎、増田庄吾 音響:若泉太郎、鶴岡慎一郎 協力:高田牧舎、早稲田大学映画研究会
  • 出演:若泉太郎、津田牧子、佐藤孝治、高桑泰彦、秋山恭子、田才知矢子、増田庄吾、鶴岡慎一郎