ビハインド

監督:山川直人

大学生の男女の同棲生活のドラマかと思わせる、アパートの一室の朝のシーンから始まるが、一歩先に学校へ向かった男女が突然汽車に乗って帰郷するあたりからスタイルは一転。今度は男の行動とイメージを中心にした映像の断片が、あたかも始まりのドラマの後景をまさぐるように組み立てられていく。後ろにあるもの、過ぎてしまったもの、それらは素知らぬ顔をして通りすぎてしまえば何でもないのかもしれないが、あえてビハインドにこだわり続ける作者の方法は、単に主人公のイメージを通して語られるだけでなく、イメージのなかの人々によって、或いは作者自身のイメージによって語られていく。

  • 1978年/60分/パートモノクロ/8mm
  • 監督・制作・脚本:山川直人
  • 撮影:沖山真保 製作:早大シネ研タコス

海外映画祭

1982 ベルリン国際映画祭 ヤング・フォーラム部門 ドイツ
1985 レスター8ミリ映画祭 イギリス