第41回ぴあフィルムフェスティバル
会期/2019年9月7日(土)~21日(土) *月曜休館 会場/国立映画アーカイブ

招待作品部門

追悼・吉武美知子プロデューサー
~フランスと日本を繋ぎ続けた人~

突然の訃報に、途方に暮れた6月14日。
「フランスには、パリには吉武さんがいる。」多くの人からこの安心感が消えた日。
PFFでは急遽プロデューサーとしての吉武美知子さんを改めて紹介するプログラムを決めた日。

9月8日(日) 13:30~ 小ホール チケットを購入する
(C)2008「TOKYO!」

『TOKYO!』 *オムニバス作品

2008年/フランス・日本・韓国・ドイツ合作/カラー/110分/35㎜フィルム上映
3人の鬼才監督が東京の裏側を鋭く抉るオムニバス。生きることに思い悩む女性の体が徐々に木になっていく「インテリア・デザイン」、下水道から現れる謎の怪人が街を恐怖に陥れる「メルド」、10年間引きこもっていた男が、恋する女性を追って外界に足を踏み出す「シェイキング東京」。
トーク
ゲスト
堀越謙三プロデューサー
(ユーロスペース・ユーロライブ)

この作品は、吉武さん、ユーロスペース堀越さん、ビターズエンド定井さんのプロデュースした東京をテーマにしたオムニバス。その成り立ちや、制作秘話を堀越プロデューサーに伺う。


『インテリア・デザイン』

監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:藤谷文子、加瀬亮、伊藤歩

ミシェル・ゴンドリー

Michel Gondry

1963年生まれ、フランス出身。自分のバンド用に作ったMVをビョークに見出され、映像作家として多数の傑作MVやCMを手がける。その後映画に進出し、『エターナルサンシャイン』(2004年)でアカデミー脚本賞を受賞。最新作は『グッバイ、サマー』(06年)。

『メルド』

監督:レオス・カラックス
出演:ドゥニ・ラヴァン、ジャン=フランソワ・バルメール、石橋蓮司

レオス・カラックス

Leos Carax

1960年生まれ、フランス出身。10代からカイエ・デュ・シネマに評論を書き、『ボーイ・ミーツ・ガール』(83年)で長編デビュー。主な作品に、『ポーラX』(99年)、『ホーリーモーターズ』(2012年)など。

『シェイキング東京』

監督:ポン・ジュノ
出演:香川照之、蒼井優、竹中直人

ポン・ジュノ

Bong Joon-Ho

1969年生まれ、大韓民国出身。『ほえる犬は噛まない』(2000年)で長編監督デビュー。『殺人の記憶』(03年)は日本でも大ヒットを記録。最新作『PARASITE』(19年)でカンヌ映画祭パルムドール受賞。

9月14日(土) 17:00~ 小ホール チケットを購入する
(c)FILM-IN-EVOLUTION - LES PRODUCTIONS BALTHAZAR - FRAKAS PRODUCTIONS – LFDLPA Japan Film Partners - ARTE France Cinéma

『ダゲレオタイプの女』

La femme de la plaque argentique
2016年/フランス・ベルギー・日本合作/カラー/131分
監督:黒沢 清
出演:タハール・ラヒム、コンスタンス・ルソー、オリヴィエ・グルメ

海外映画祭出品が続く黒沢監督が、オール外国人キャスト、全編フランス語で撮りあげた初の海外作品。世界最古の写真撮影方法「ダゲレオタイプ」が引き寄せる愛と死を不穏なタッチで描いたホラーラブストーリー。

トーク
ゲスト
黒沢 清監督
黒沢清監督にとって初めての完全なフランス映画製作体験は、吉武さんと共に始まった。企画から完成まで、フランスに住むという体験も含め、改めて様々な映画製作についてお伺いする。

黒沢 清

Kiyoshi Kurosawa

1955年生まれ、兵庫県出身。大学時代に『しがらみ学園』(81年)でPFF入選。『CURE』(97年)以降、国内外での評価を確固たるものとする。近年は2014年『岸辺の旅』(カンヌ映画祭出品)、2018年『旅のおわり世界の始まり』(ロカルノ映画祭出品)など。

9月15日(日) 17:30~ 小ホール チケットを購入する
(c)2017-FILM-IN-EVOLUTION-LES PRODUCTIONS BAL THAZAR-BITTERS END

『ライオンは今夜死ぬ』

Le lion est mort ce soir
2017年/フランス・日本合作/カラー/103分
監督:諏訪敦彦
出演:ジャン=ピエール・レオー、ポーリーヌ・エチエンヌ、イザベル・ヴェンガルテン

かつて愛した女性の幻と再会する年老いた俳優ジャンと、彼女の古びた屋敷に映画撮影のため忍び込んだ地元の子どもたち。やがてはじまる彼らとの映画撮影を通して呼び覚まされる生きる歓び。ワークショップで選ばれた子どもたちのまなざしが眩しい。

トーク
ゲスト
諏訪敦彦監督
最初は『H story』。吉武さんとのタッグの長い諏訪監督は、おふたりの集大成としてこの作品上映を提案くださった。実はそのキャリアの大半がフランス映画製作の諏訪監督に改めて制作逸話を伺う。

諏訪敦彦

Nobuhiro Suwa

1960年生まれ、広島県出身。大学在学中に数々の映画に参加する中、『はなされるGANG』(85年)でPFF入選。97年「2/デュオ」で監督デビュー。その後、海外での映画制作を積極的に行い、発表する作品が常に海外映画祭で大きな話題となる。

〈関連企画〉追悼特集  映画プロデューサー 吉武美知子 ~フランスと日本の映画作家たちの架け橋となって~

「第41回ぴあフィルムフェスティバル」では日仏合作を中心とした「映画プロデューサー」としての吉武美知子さんの追悼を行います。
アンスティチュフランセ東京では、吉武さんが長く続けて来られた、日本とフランスを繋ぐ「映画」を中心とした追悼プログラムが9月19日(木)から29(日)まで開催されます。

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