第41回ぴあフィルムフェスティバル
会期/2019年9月7日(土)~21日(土) *月曜休館 会場/国立映画アーカイブ

招待作品部門

巨匠たちのファーストステップ Part4
~長編デビュー作大集合~

誰にでも、何にでも、最初の一歩がある。
そのことを確認する「巨匠たちのファーストステップ」企画が15年ぶりに帰ってきます。
本年は長編デビュー作で映画史を構成してみました。一気にみると世界の映画が掴めます。

9月7日(土) 16:30~ 小ホール チケットを購入する
(C)2008 MOLE FILM All Rights Reserved

『息もできない』

똥파리
2008年/韓国/カラー/130分
製作・監督・脚本・編集・主演:ヤン・イクチュン
出演:キム・コッピ、イ・ファ
トーク
ゲスト
ヤン・イクチュン監督
ここにまさに<愛>が!今もなお語られ求められる魂の映画

俳優として活躍してきたヤン・イクチュンが自ら脚本を書き、資金を集め、製作にこぎつけた渾身の一作。「家族」という逃れられないしがらみの中で生きてきた男女の、純愛よりも切ない魂の求め合いに涙が止まらない。

ヤン・イクチュン

Yang Ik-June

1975年生まれ、大韓民国出身。母国のみならず日本でも高い人気を誇り、菅田将暉とW主演で話題を呼んだ『あゝ、荒野』(2017年/岸 善幸監督) ではキネマ旬報ベスト・テンやアジア・フィルム・アワードで助演男優賞を受賞。

9月12日(木) 19:00~/9月21日(土) 11:45~ チケットを購入する
(c)Photo by David Bornfriend

『メランコリーの妙薬』 *日本初上映

Medicine for Melancholy
2008年/アメリカ/カラー/88分
監督: バリー・ジェンキンス
出演: ワイアット・シナク、トレイシー・ヘギンズ
変貌する街サンフランシスコのボーイ・ミーツ・ガール

一夜が明け、互いの名前も覚えていない男女が過ごす午後。整備され白人化していく街について話すうちに、二人はアメリカ社会で黒人として生きるということについて語り始める。ブラッドベリの短編にインスパイアされたという繊細な物語。

バリー・ジェンキンス

Barry Jenkins

1979年生まれ、マイアミ出身。『ムーンライト』(16年)が、第89回アカデミー賞作品賞など3部門で受賞。続く『ビール・ストリートの恋人たち』(18年)もアカデミー賞助演女優賞ほか多数受賞。現在最も期待される俊英。

9月15日(日) 14:30~ チケットを購入する
(c) 1943 I.C.I. Industrie Cinematografiche Italiane. (c) 1987 Marzi Vincenzo; (c) 2004 MARZI Srl. All rights reserved. International Sales VIGGO S.r.l.

『郵便配達は二度ベルを鳴らす』デジタル修復版

Ossessione
1942年/イタリア/モノクロ/126分
監督:ルキーノ・ヴィスコンティ
出演:マッシモ・ジロッティ、クララ・カラマイ、フアン・デ・ランタ
上映禁止処分を受けた反ファシズムと愛の力強さを描く問題作

イタリア北部の田舎町、軽食堂兼ガソリンスタンドを営む初老の夫と女ざかりの妻。ある日店に現れた男と不倫関係になった妻は、やがて夫を殺す計画を実行に移すが…。唯一無二の映画作家ヴィスコンティの官能サスペンス。

ルキーノ・ヴィスコンティ

Luchino Visconti

1906年生まれ、イタリア出身。『郵便配達は二度ベルを鳴らす』で監督デビュー。63年、『山猫』でカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞。主な作品に『ベニスに死す』(71年)や『家族の肖像』(74年)など。

9月17日(火) 14:00~ チケットを購入する

『死刑台のエレベーター』ニュープリント版

Ascenseur pour l'échafaud
1958年/フランス/モノクロ/92分
監督:ルイ・マル
出演:ジャンヌ・モロー、モーリス・ロネ
ジャズと映画―即興演奏が生んだサスペンス映画の傑作

ジャズの帝王マイルス・デイヴィスが、ルイ・マルからの依頼を受けて、初めて映画音楽を手がけた奇跡のコラボレーション。静謐なトランペットの響きとスタイリッシュな映像で映画史に残る美しいフィルムノワールが誕生した。

ルイ・マル

Louis Malle

1932年生まれ、フランス出身。J.クストーと共同監督した記録映画『沈黙の世界』(56年)が国内外で高い評価を受け、続く『死刑台のエレベーター』(57年)で鮮烈な劇映画デビューを飾る。その後も数多くの秀作を残した。

9月17日(火) 16:30~ チケットを購入する

『ローラ』2Kレストア版

Lola
1960年/フランス/モノクロ/88分
監督:ジャック・ドゥミ
出演:アヌーク・エーメ、マルク・ミシェル、ジャック・アルダン
忘れられない初恋が生む出会いと別れ

大西洋に面した港町ナント。初恋の人を待ち続けるキャバレーの踊り子ローラと、彼女に思いを寄せる男たち。恋と青春を溢れる情緒で謳いあげ、その奇跡のようなきらめきから「ヌーヴェル・ヴァーグの真珠」と讃えられる長編デビュー作。

ジャック・ドゥミ

Jacques Demy

1931年生まれ、フランス出身。名作『シェルブールの雨傘』(64年)でカンヌ映画祭グランプリを受賞。ついで『ロシュフォールの恋人たち』(66年)を監督。1990年、映画に包まれたその生涯を閉じる。享年59歳。

9月18日(水) 19:00~ チケットを購入する

『ボーイ・ミーツ・ガール』

1983年/フランス/モノクロ/104分/35㎜
Boy Meets Girl
監督:レオス・カラックス
出演:ドゥニ・ラヴァン、ミレーユ・ペリエ、キャロル・ブルックス
「ゴダールの再来」と世界を騒がせたその映画は常に新しい

若い男女の一夜の運命的な出会いを、モノクロ映像を通して幻想的に描写。主人公、アレックスは、のちに『汚れた血』『ポンヌフの恋人』でも同名の主役を務める監督の分身ドゥニ・ラヴァンドニ・ラバン。カンヌ映画祭ヤング大賞受賞。

(c)Pierre Grise Productions

レオス・カラックス

Leos Carax

1960年生まれ、フランス出身。10代からカイエ・デュ・シネマに評論を書き、『ボーイ・ミーツ・ガール』(83年)で長編デビュー。主な作品に、『ポーラX』(99年)、『ホーリーモーターズ』(2012年)など。

9月14日(土) 14:30~ 小ホール チケットを購入する
(C)HuTong Communication

『一瞬の夢』

小武
1997年/中国・香港合作/カラー/108分/35㎜フィルム上映
監督:ジャ・ジャンクー
出演:ワン・ホンワァイ、ハオ・ホンジャン、ズオ・バイタオ
一躍ジャ・ジャンクーの名を世界に轟かせた衝撃作!

政府の犯罪追放キャンペーンが厳しさを増すなか、スリで生計を立てる青年。ひとりの女性と出会い将来への「夢」に目覚めるが…。現代中国に生きる若者の揺れる感情を鮮烈に描く。ベルリン国際映画祭にて2冠に輝く。

(c)Pierre Grise Productions

ジャ・ジャンクー

Jia ZhangKe

1970年生まれ、中国出身。ベルリン、ヴェネチア、カンヌ世界三大映画祭を制した中国の名匠。最新作『帰れない二人』は9月6日より公開。

9月17日(火) 19:00~ チケットを購入する
(c)2013 OG Project, LLC. All Rights Reserved.

『フルートベール駅で』

Fruitvale Station
2013年/アメリカ/カラー/85分
監督:ライアン・クーグラー
出演:マイケル・B・ジョーダン、オクタヴィア・スペンサー
サンダンスで2冠!ある黒人青年の人生最後の1日

09年元日、22歳の丸腰の黒人青年が警官に銃殺された。全米で大きな波紋を巻き起こした実在の事件に巻き込まれた、ひとりの青年の最後の1日を淡々と描く。サンダンス映画祭で作品賞と観客賞をW受賞。

ライアン・クーグラー

Ryan Kyle Coogler

1986年生まれ、アメリカ出身。13年、『フルートベール駅で』で長編監督デビュー。続く『クリード チャンプを継ぐ男』(15年)、『ブラックパンサー』(18年)のヒットにより、大きな注目を浴びている新鋭。

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