上映作品
その映画の長さには必然があり闘いがある
映画の闘い/闘いの映画
その“長さ”が必然な映画がある。
そして、映画祭の得意技は、長さ、テーマ、時代、フォーマットなど、
あらゆることから自由であれること。
本特集は長い映画の為にある。そこには必ず闘いが、歴史が、愛が、力が宿っている。
9月16日[土] 11:00~
オープニングフィルム
世界初!『あゝ、荒野』前篇・後篇一挙上映
[2017年/日本/カラー/前篇:157分+後篇:147分]
監督・脚本:岸 善幸/原作:寺山修司/撮影:夏海光造/脚本:港 岳彦/音楽:岩代太郎
出演:菅田将暉、ヤン・イクチュン、木下あかり、木村多江、ユースケ・サンタマリア菅田将暉とヤン・イクチュンが、孤独な人生を変えるためボクシングに打ち込む青年たちを熱演。闘うことでしか繋がることのできない二人の男の絆と生き様から、一瞬も目が離せない。寺山修司を現代に甦らせた、衝撃の305分!
監督紹介
岸 善幸Yoshiyuki Kishi
1964年、山形県出身。87年よりテレビマンユニオンに参加後、ドキュメンタリー番組でキャリアを積む。映画デビュー作となった『二重生活』(16年)で第14回ウラジオストク国際映画祭最優秀監督賞、第16回ニューヨーク・アジア映画祭審査員特別賞を受賞。
9月16日[土] 12:00~
オープニングフィルム
ラヴ・ディアス監督『立ち去った女』
ベネチア金獅子受賞作プレミア上映[2016年/フィリピン/モノクロ/228分]
監督・脚本・編集・撮影:ラヴ・ディアス
出演:チャロ・サントス・コンシオ、ジョン・ロイド・クルズ、マイケル・ デ・メサ、シャマイン・センテネラ・ブエンカミノ、ノニー・ブエンカミノ家族を失い、人生を壊されたホラシアは、自分を陥れた男を追って復讐の旅に出る。そして彼女の前に現れる、貧しいアヒルの卵を売る男、浮浪者の女、心と身体に傷を抱える謎の「女」―。圧倒的な映像に心を奪われる。
※本作は休憩時間を定めません。映画の時間の流れと自分の時間の流れをあわせて自由にみてほしいという監督の希望です。中座してわからなくなる映画ではないともおっしゃっています。。
監督紹介
ラヴ・ディアスLav Diaz
1958年生まれ、フィリピン出身。監督、脚本家、プロデューサー、編集、撮影監督、詞作、作曲、美術、そして俳優を同時にこなす。母国の社会的闘争や政治紛争をテーマとして取り上げ、11時間に及ぶ作品もある。
9月17日[日] 11:45~ / 22日[金] 12:30~
『チリの闘い』全3部一挙上映
第1部:ブルジョワジーの叛乱(96分)/第2部:クーデター(88分)/第3部:民衆の力(79分)
[1975-1978年/チリ=フランス=キューバ/カラー/263分]
監督・脚本:パトリシオ・グスマン/助監督:ホセ・バルトロメ/撮影:ホルヘ・ミューラー・シルバ/編集:ペドロ・チャスケル/録音:ベルナルド・メンス70年代前半、世界で初めて誕生した社会主義政権の政府と崩壊を記録した、"史上最高のドキュメンタリー映画"と称される驚異の傑作。目を疑うような歴史と、民衆の凄まじいパワーに、高揚感と震えが止まらない!
監督紹介
パトリシオ・グスマンPatricio Guzman
1941年、チリ生まれ。73年、『チリの戦い』の撮影中に、軍事クーデターが勃発し、逮捕されるも処刑を逃れる。出獄後、キューバへわたり本作を完成、世界中で喝采を浴びる。現在はフランス・パリ在住。
9月24日[日] 14:00~
『悲情城市』『牯嶺街少年殺人事件』
台湾2大巨匠2大傑作を観る!『悲情城市』[1989年/台湾/カラー/160分] ※35mmフィルムで上映。
監督:ホウ・シャオシェン/脚本:ウー・ニェンチェン、ジュー・ティエンウェン
出演:リ・ティエンルー、チェン・ソンヨン、トニー・レオン、ジャック・カオ、チェン・シュウファン
『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』[1991年/台湾/カラー/236分]
監督・脚本:エドワード・ヤン/脚本:ヤン・ホンヤー、ヤン・シュンチン、ライ・ミンタン
出演:チャン・チェン、リサ・ヤン、ワン・チーザン、クー・ユールン、エレイン・ジン太平洋戦争終結後の台湾を舞台に、時代の波に翻弄される一家を通して、激動の台湾を描き、ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したホウ・シャオシェン監督の代表作『悲情城市』と、60年代初頭の台北で実際に起こった殺人事件を映画化し、映画史に残る傑作と呼ばれながら、観る機会がほとんどなかった奇跡の1本『牯嶺街少年殺人事件』を上映。
監督紹介
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ホウ・シャオシェンHou Hsiao Hsien
1947年生まれ、中国出身。83年のオムニバス映画『坊やの人形』で注目を浴びる。主な作品に『風櫃の少年』(83年)、『冬冬の夏休み』(84年)、『戯夢人生』(93年)、『黒衣の刺客』(15年)などがある。
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エドワード・ヤンEdward Yang
1947年、中国生まれ。ホウ・シャオシェン監督と並ぶ、"台湾ニューウェーブ"の代表的存在。主な作品に『恐怖分子』(89年)、『ヤンヤン 夏の想い出』(00年)など。07年、癌の合併症により59歳の若さで死去。
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9月26日[火] 12:30~
笠原和夫脚本『仁義なき戦い』一挙上映
『仁義なき戦い』[1973年/日本/カラー/99分]
監督:深作欣二/脚本:笠原和夫/撮影:吉田貞次/美術:鈴木孝俊/音楽:津島利章
出演:金子信雄、木村俊恵、松方弘樹、菅原文太、三上真一郎
『仁義なき戦い 広島死闘篇』[1973年/日本/カラー/100分]
監督:深作欣二/脚本:笠原和夫/撮影:吉田貞次/美術:吉村 晟/音楽:津島利章
出演:菅原文太、前田 吟、松本泰郎、司 裕介、金子信雄
『仁義なき戦い 代理戦争』[1973年/日本/カラー/103分]
監督:深作欣二/脚本:笠原和夫/撮影:吉田貞次/美術:雨森義允/音楽:津島利章
出演:菅原文太、五十嵐義弘、川谷拓三、渡瀬恒彦、野口貴史
『仁義なき戦い 頂上作戦』[1974年/日本/カラー/101分]
監督:深作欣二/脚本:笠原和夫/撮影:吉田貞次/美術:井川徳道/音楽:津島利章
出演:菅原文太、八名信夫、黒沢年男、野口貴史、加藤 武
※全作、35mmフィルムで上映。笠原和夫の名脚本を得た深作欣二の斬新な演出と、それに応えた俳優陣の熱演も相まって、戦後の混乱期から高度経済成長期に至る日本社会の縮図を活写した傑作シリーズを4作連続で一挙上映。
監督&脚本紹介
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深作欣二Kinji Fukasaku
1930年、茨城県生まれ。大学卒業後、東映入社。『風来坊探偵 赤い谷の惨劇』でデビュー。『仁義なき戦い』シリーズが大ヒットを記録。主な作品に『蒲田行進曲』(82年)、『バトル・ロワイアル』(00年)など。03年、72歳で死去。
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笠原和夫Kazuo Kasahara
1927年生まれ、東京出身。58年からシナリオ執筆を始める。『仁義なき戦い』シリーズのほか、『日本侠客伝』シリーズなどを執筆。『二百三高地』(81年)、『大日本帝国』(83年)で、日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞。02年逝去。
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9月28日[木] 11:30~
ロカルノでグランプリを受賞した
ラヴ・ディアス監督の代表作『昔のはじまり』[2014年/フィリピン/モノクロ/338分] *日本語&英語字幕付き/with Japanese & English subtitles
監督・編集・原作・撮影監督:ラヴ・ディアス
出演:ペリー・ディゾン、ロイダー・カマニャグマルコス大統領が独裁体制を固めた70年代の僻地の村を舞台にした5時間半を超える驚愕のドラマ。牛が変死したり民家が炎に包まれたりといった不可解な出来事が続発して…。ロカルノ国際映画祭グランプリ受賞作品。
※本作は休憩時間を定めません。映画の時間の流れと自分の時間の流れをあわせて自由にみてほしいという監督の希望です。中座してわからなくなる映画ではないともおっしゃっています。。
監督紹介
ラヴ・ディアスLav Diaz
1958年生まれ、フィリピン出身。監督、脚本家、プロデューサー、編集、撮影監督、作詞、作曲、美術、そして俳優を同時にこなす。母国の社会的闘争や政治紛争をテーマとして取り上げ、11時間に及ぶ作品もある。