上映作品
映画を志す人に役立つ時間を、と続ける講座シリーズです。多彩なゲストと参考上映で多角的な映画映像のコツを伝えます。自分の目指すものの発見に繋がる時間です。
吉田大八プレゼンツ「香川まさひとの世界」
1983年のPFFで『青春』をみた吉田大八青年はその衝撃から「いつかこの天才と出会いたい!」と願い続けて2009年『クヒオ大佐』で遂にその夢を叶える。本企画は、吉田監督が香川まさひと氏の類のない才能を現在の観客たちへ伝える時間となり、幻の8mm作品を再発見する時間となり、そして、漫画研究会で映画をつくった香川氏の創作の秘密を探る時間となる。当日は香川作品の主演を多く務めた気象予報士・木原 実氏もゲスト来場予定。
※本プログラムは、対談の中で随時上映を行います。
◎ ゲストプロフィール
吉田大八
1963年生まれ、鹿児島県出身。CMディレクターとして活躍する中、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(07年)で映画監督デビュー。その後『桐島、部活やめるってよ』(12年)で数々の映画賞を受賞。最近作は『美しい星』(17年)、『羊の木』(18年)。
香川まさひと
1960年生まれ、神奈川県出身。80~90年代に3度PFFに入選。『ねっけつ放課後クラブ』(89年)で脚本家デビュー。近年は『ゴルゴ13』『島根の弁護士』等の人気漫画原作を手掛ける。吉田監督作品『クヒオ大佐』(09年)、『羊の木』(18年)の脚本を手掛ける。
◎ 参考上映作品(デジタル化上映予定)
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『青春』1983年/カラー/4分
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『バスクリンナイト』1984年/カラー/28分
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『下らない人生』1991年/カラー/19分
ほか、上映計画中
原恵一監督と橋口亮輔監督が映画の神髄を探る
「天才・木下惠介は知っている その2」
昨年に続き木下惠介の卓越したセンスを伝える企画第2弾が登場。なんと今年は2本立て上映!ともに楠田浩之カメラマンの実験が輝く、慕情に満ちた少女の可憐さがまぶしい『野菊の如き君なりき』と豪華キャストによる容赦のない時間描写に眼が離せない、奇跡の定点観測映画『笛吹川』。上映後の原監督と橋口監督の対談も、一層辛口で爆笑で愛に溢れた怒涛の展開になること間違いなしです!
◎ ゲストプロフィール
原 恵一
1959年生まれ、群馬県出身。『映画クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』(01年)で大人も楽しめるアニメーション映画を確立。主な作品に『河童のクゥと夏休み』(07年)、『百日紅~Miss HOKUSAI~』(15年)など。
橋口亮輔
1962年生まれ、長崎県出身。PFFスカラシップ作品『二十才の微熱』(92年)がデビュー作にして大ヒットを記録。『渚のシンドバッド』(95年)、『ハッシュ!』(01年)、『ぐるりのこと。』(08年)、『恋人たち』(15年)と衝撃作が続く。
◎ 参考上映作品
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『野菊の如き君なりき』1955年/白黒/92分/35mm
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『笛吹川』1960年/パートカラー/123分/35mm
【ご注意ください】
本プログラムは、参考上映『野菊の如き君なりき』→『笛吹川』→原監督+橋口監督対談、と進みます。当日券の発売は、『野菊の如き君なりき』上映前の30分間(11時30分~12時00分)のみとなります。当日券をお求めの方はご注意ください。
TVディレクター 稲垣哲也+佐々木健一による
「本当にみたいテレビ番組創作術」
折々に劇映画以外の創作者を紹介してきたPFF。今回はTVディレクターをお迎えします。「つくりたい作品をつくって生きていく」あらゆる媒体で模索されているその課題とどう向き合っていくか。大学映研に所属していたという稲垣ディレクターが、芸人・たけしの原点を追うドキュメンタリーを参考作品に、その企画実現を後押しした佐々木健一ディレクターと共に登壇し、創作のコツについて対談します。
◎ ゲストプロフィール
稲垣哲也
1975年生まれ、愛知県出身。映像制作会社ユーコム所属。ディレクターとして、これまでに『劇画ゴッドファーザー ~マンガに革命を起こした男~』(WOWOW)や、『たけし誕生~オイラの師匠と浅草~』(NHK)などを企画・演出している。
佐々木健一
1977年生まれ、札幌出身。NHKエデュケーショナル入社後、ディレクターとして『哲子の部屋』『ブレイブ 勇敢なる者』シリーズ等の番組を企画・制作。主な著作『辞書になった男』(文藝春秋)、『雪ぐ人 えん罪弁護士 今村核』(NHK出版)。
◎ 参考上映作品
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北野武ドキュメンタリー「たけし誕生~オイラの師匠と浅草~」2017年/カラー/59分