上映作品紹介

◎コンペティション部門 PFFアワード2015

577本の応募作の中から、約4ヶ月もの厳正な審査を経て選出された20作品を、お披露目上映。まずは、気になる1作品から観てみよう!あなたの投票で賞が決まる「観客賞」にもご参加ください。
※審査員、賞一覧、審査方法などPFFアワードの詳細は、「PFFアワードについて」をご覧ください。

『甘党革命 特定甘味規制法』

監督:諸星厚希

独裁政治に今こそ革命を起こせ!

「すべての甘い菓子」へ捧げられた本作は、甘党過激派の青年たち(名前はチロルにトッポ!)と家出娘エミコが出会うところから始まる。独裁的に権力をふるう首相タカツキ役に萩原朔美、マフィアのボス・ゴディバ役に青山真治が扮し、好演。現代日本社会が進む方向を痛烈に皮肉るコメディだ。

セレクションメンバーからのコメント

国家政策に抗う革命家たちという壮大なストーリーを、限られた予算でいかにエンタテインメントとして成立させるか、努力とアイデアが随所に光る力作!ツルの一声で当然だった日常が、呆気なく変わっていくことに何の疑問も抱かず、流され、むしろ支持すらする民衆の姿は、喜劇のはずなのにゾッとさせられる。“ありえね~”ことも起こりうるこの世の中に叛逆の狼煙を上げるのは、決して中毒者なんかでなく、ただ「はらへった」という生理的欲求から行動している、ふざけた名前の革命家たち。これは他人事じゃない!

前田実香(映画館スタッフ)

監督紹介

諸星厚希Koki Morohoshi

1993年広島県出身/多摩美術大学 造形表現学部映像演劇学科 在学中

『スター・ウォーズ』シリーズや『2001年宇宙の旅』の特撮・CGに衝撃を受け、合成映像に強く惹かれるようになりました。中学生のとき、合成で棒を光らせて撮った、友人がライトセーバーで戦う短編映画が初めての映像作品で、以来、合成映像で人を楽しませるのが趣味かつ生きがいになっています。大学入学後も独学で特撮やVFXの技術を学び、主に学内で制作される映画や映像作品の編集、VFX、カラリストなど、映像のポストプロダクションに携わっています。発想力が豊かすぎる学生作家と一緒に、人を増やす、街を爆破するなど様々な映像をつくってきました。
『甘党革命 特定甘味規制法』は初めての中編作品で、ほぼ全カット、手を入れています。一番大変だったのはラストシーン。約30カットのほぼすべて、背景を合成にしました。手を入れていることがバレたら負けだと思って作り込みましたが、逆にバレず、普通に撮ったと思われると、ちょっと悲しくて、でも嬉しいです。

【繰り返し観ている作品】
『2001年宇宙の旅』(1968年/スタンリー・キューブリック監督)

【好きな映画監督】
スタンリー・キューブリック、ニール・ブロムカンプ

予告編
上映日時
  • 【 東 京 】2015年9月16日(水) 11:30~ / 20日(日) 14:30~
    ※同時上映『あるみち
    ※各回とも上映後、監督、出演者など来場予定。
  • 【 京 都 】2015年10月3日(土) 19:30~
    ※同時上映『帰って来た珈琲隊長
  • 【 神 戸 】2015年11月3日(火・祝) 18:30~
    ※同時上映『したさきのさき
  • 【名古屋】2015年11月15日(日) 11:00~
    ※同時上映『あるみち
  • 【 福 岡 】2016年5月1日(日) 14:00~
    ※同時上映『大村植物標本』『THE ESCAPE

[2015年/38分/カラー]
監督・脚本・編集・VFX:諸星厚希/撮影:廣瀬有紀/録音:佐藤正美/照明:原 悠介/音楽・助監督:庄司 玲/美術・制作:稲葉あゆみ
出演:濱野風花、上田辰也、萩原朔美、山崎智広、PETA、坂爪 健、杉森太徳、田山みきお

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