『Recreation』
高校生の夏、浸潤する不穏な熱気
退屈故に暴走する夏休みを突き刺すような緊張感で描きバンクーバー国際映画祭スペシャルメンション授与。
2010年/ビデオ/78分/カラー
監督・脚本・撮影・編集・音楽:永野義弘 照明:吉賀淳哉、永野義弘 録音:吉岡真孝、矢形 亨 スチール:吉賀淳哉 出演:橋本和志、コガケースケ、安武香菜、安武美菜、新堂洋平
監督:永野義弘 (ながの・よしひろ)
22歳。福岡県出身。
「福岡県っていいところですけど、少年犯罪率が全国第一位なんです」。出身地である福岡県春日市を舞台に撮影、俳優、スタッフともに地元の幼馴染を総動員して完成させた本作は、初の長編作品。作品の着想は、高校時代にいじめの現場を目撃して先生に報告した時の実体験から。それは、大人に救いを求めても、「大人は子供の現実を知らない」という大きな隔たりへの実感だった。「少年犯罪は些細なことがきっかけで始まることが多い。それは、誰でも犯罪を起こす可能性があるということ。加害者の立場に立って考えないと犯罪はなくならないし、誰も救われない」。その時の違和感を今も持ち続けているからこそ、同時代の目線で”同世代の事情”を撮る試みに挑んだ。本作はシリアスな人間ドラマだが、過去に撮った2作品は、むしろコメディやファンタジー要素の強い作品だった。しかし、全作品に共通して横たわるのは、「世間の常識と人の善悪」というテーマにある。
- 2011年9月25日(日) 14:30 / 2011年9月27日(火) 11:00
- 2011年12月17日(土) 19:00
- 2012年3月17日(土) 15:30
- 2012年7月1日(日) 15:15
- 2012年7月7日(土) 18:00