『ワッツタックス』に、ハマ・オカモト氏&ソウル・フラワー・ユニオン中川敬氏からの絶賛コメント到着!
9月9日(土)より連日開催中の「第45回ぴあフィルムフェスティバル」。
今年「ブラック&ブラック」で上映する『ワッツタックス』は、ミュージシャンや音楽ファンにもファンが多い、ドキュメンタリー映画の傑作です。
本作の大ファンであるハマ・オカモトさん、ソウル・フラワー・ユニオンの中川敬さんよりコメントをいただきました。
ハマ・オカモトさん(OKAMOTO'S) コメント
18歳だったとある夜、音楽仲間たちとこの映画を観た。
当時は純粋で単純な"かっこいい〜!"という印象だったが、その後の人生のターニングポイントで観るたびにその印象を変えた。
あの時代に催した意味と重み、そして凄み。
見返すたびに"かっこいい"が更新される説得力。
音楽を好きでいること、
音楽で表現すること、
音楽を通じて人間同士が心を通わせること。
それをありありと捉えたこの作品が、多くの人の記憶に残りますように。
中川敬さん(ソウル・フラワー・ユニオン)コメント
ワッツ暴動から7年を記念して、1972年8月にLAメモリアルコロシアムで開催された、野外フェスの歴史的記録映画。ステイプル・シンガーズやルーファス・トーマス、アイザック・ヘイズ等、スタックス所属アーティスト達の圧倒的ライヴ映像もさることながら、10万人以上集まった、老若男女の黒人達の生気に満ちた表情と声自体がこの映画のメッセージである。開会時のジェシー・ジャクソンの「I Am Somebody(私はひとかどの人間である)」宣言、教会で撮影されたエモーションズの「Peace Be Still」に胸熱。Respect Yourself!
19日(火)の上映は、ピーター・バラカンさんに音楽の視点から、20日(水)は東京大学教授の土屋和代氏に黒人史やワッツ地区の歴史といった視点から、じっくりお話いただきます。ご期待ください。
『ワッツタックス』上映情報
9月19日(火)19:00~ ゲスト:ピーター・バラカン氏(ブロードキャスター)
9月20日(水)18:30~ ゲスト:土屋和代氏(東京大学教授:アメリカ現代史、黒人史、ワッツ/LAの歴史)
【『ワッツタックス』作品ページ】
■「ワッツタックス・コンサート」について
1965年、L.A.で起きた「ワッツ暴動」から7年を記念して、ソウル音楽のレコードレーベル、スタックス・レコードが企画したこのチャリティー・コンサートは、当時スタックス・レコードの人気アーティストたちが集結。11万2,000人を動員し、"黒いウッドストック"と呼ばれる歴史的な出来事となった。
MCを務めたのは公民権運動家として知られるジェシー・ジャクソン。冒頭、彼の有名なスピーチ「I am somebody」に、会場を埋め尽くした人々が呼応するシーンは圧巻。そしてステージには、アイザック・ヘイズ、ステイプル・シンガーズ、ルーファス・トーマスなど大物アーティストたちが次々と登場し、エネルギッシュなパフォーマンスに大観衆が熱狂に包まれていく。
■人種差別やヘイト・クライムなど社会問題に関心を持つ人にも見ごたえ
スタックス・レコードの社長アル・ベルは、このドキュメンタリーで 「アフリカ系アメリカ人の音楽や文化、ライフスタイル、そして黒人のプライドを称える歌を世界に示そうとした」という。映画は、コンサートの記録だけでなく、ワッツ地区に生きる人々のインタビューを交え、当時のアフリカ系アメリカ人の置かれた状況を浮かび上がらせている。黒人運動の歴史やブラック・ライブズ・マター運動に関心を持つ人にも、見ごたえたっぷりの貴重なドキュメントです。
■海外で高い評価を受ける名作
このドキュメンタリーは、制作された翌年の1974年、ゴールデングローブ賞の〈最優秀ドキュメンタリー賞〉にノミネートされたほか、後年カンヌ映画祭やサンダンス映画祭など、名だたる国際映画祭で傑作クラシック作品として上映されてきました。また、2020年には「文化的、歴史的、または美学的に重要」な映像作品として、米国議会図書館による米国国立フィルムレジストリへの保存が決定されました。
■日本公開当時の字幕で大スクリーンに甦る
音楽ファンから賞賛された1989年日本公開当時の石田泰子さんによる字幕でデジタル版が大スクリーンで蘇ります。配信などはいたしませんので、このバージョンを見られるのはこの上映だけです!