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PFFアワード

PFFアワード作品紹介

PFFアワード2005

作品名 監督名 作品名 監督名
グランプリ
『あるべらえず うんべると~消え入ぬように~』
関 乃介 観客賞(名古屋・大阪・福岡)
『酸欠の海』
松上元太
観客賞(大分)
『ERIMO』
芹澤良克 『シニミズハカセ』 小林でび
『エスカルゴ』 準グランプリ、音楽賞(TOKYO FM賞)、技術賞(IMAGICA賞)、観客賞(北九州)
『トロイの欲情』
岡 太地
審査員特別賞、観客賞(神戸)
『おわりはおわり』
川原康臣 審査員特別賞
『BAMBI ❤ BONE』
渋谷のりこ
『カササギの食卓』 石川真吾 観客賞(仙台)
『日向ぼこ』
佐藤いづみ
観客賞(東京)
『偶然のつづき』
遠藤尚太郎 『フアンナイ』 本間卓也
審査員特別賞、企画賞(TBS賞)、クリエイティブ賞(エイベックス・エンタテインメント賞)
『珈琲とミルク』
熊坂 出 ベスト・エンタテインメント賞(HUMAX CINEMA賞)
『ロールキャベツの作り方』
熊谷まどか
『コスプレイヤー』 岨手由貴子    

応募総数 786本 入選 15本

グランプリ

『あるべらえず うんべると -消え入ぬように-』

監督:関 乃介

不法入国男性を追った6年の記録
何かが変わると思い1人暮らしを始めたものの、何もしていない作者。そのとき出会ったのがアルベラエズ・ウンベルトだった。声をかけてきたのはウンベルト。一緒にテニスをしようと誘ってきた彼に興味を持った作者は、彼を追い始める。
ウンベルトはテニス好きのコロンビア人。祖国にいる家族のために、日本で5年前からとび職をしている不法滞在者だ。彼らがテニスをしたり、食事をしたりして次第に親密になっていく様子をカメラがとらえる。夏が過ぎ、冬が過ぎ、彼らの生活とともに周りの景色も変わっていき、その記録は6年間もの間、続けられることになった。
ある年、ウンベルトは不景気で仕事が少ないことに悩み日本人の恋人まやさんと籍を入れたが、不法滞在のペナルティとして1年間コロンビアに帰ることになった。帰国中にコロンビアの大地震の被害を受けながらも、翌年無事日本に帰ってきたウンベルト。再び日本でまやさんと暮らし始めるが、彼の気持ちを変えるある出来事が…。
貧困のため家族の誰かが出稼ぎに出るしかないコロンビアの現状などを交えながら、家族を愛し、家族を求めるウンベルトの姿がありのまま捉えられたドキュメンタリー。

2004年/DV/カラー/92分 英題:ARBELAEZ HUMBERTO - Into my life -
監督・撮影・編集:関 乃介
制作:映像屋IPPO 音楽:小岩洋介
出演:アルベラエズ・ウンベルト、加藤まや、久保ともみ、星 タティアナ、関 喜心、谷本裕志、谷本里香、谷本ひなた、関 弘

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:ビデオ

観客賞(大分)

『ERIMO(いーあーるあいえむおー)』

監督:芹澤良克

密着!“水木しげる”をつくる女性人形作家
人形作家という特殊な職業に就いている23歳の女の子“えりも”。彼女の制作活動を丹念に追い続けたドキュメンタリー。
彼女が制作しているのは「大(Oh!)水木しげる展」より依頼された、等身大の水木しげる人形。ただ形としての人形を作るのではなく、対象者の動きや性格を、一緒に話をしたりすることによってじっくり観察し、その人の一番生きている瞬間を形にするというのが、えりもの制作スタイル。それに共感した主催者が、本来なら専門の造型業者に依頼するところを人形作家の彼女に依頼してきたのだ。
彼女の日々のできごとや水木しげる本人との会話などを交えながら、水木しげる人形の制作風景が、全編彼女自身のナレーションで進行していく。彼女の手の動きは、まるで魔法のように人形を作り上げる。髪の毛1本1本まで自らの手で植え込んだその人形は、今にも動き出しそうなほどリアルだ。
人形という表現形態にたどり着いた過程での悩みや不安をも吐露しながらも、あこがれの四谷シモンとの出会い嬉々として語り、なぜ人形を作るのかを訥々と語る。作家として生きる道を選び、しっかりと歩み続ける彼女の信念を持った生き方が魅力的。

2004年/DV/カラー/48分 英題:ERIMO
監督・撮影・編集:芹澤良克
音楽:妖平ヤマガタ
出演:えりも/水木しげる
© 水木プロ

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:ビデオ

『エスカルゴ』

監督:丸

いじめられっ子の孤独な純愛奮闘記
私服の学校に学ランを着て登校し、毎日パンとカフェオレしか食べず、ちゃんとした家がありながら外にテントを張って寝ているまさ男。そんな行動で常に変わり者扱いされ、バカにされているまさ男だが、自分を「オレは孤独じゃない、孤立でもない、孤高なんだ!」と言い聞かせていた。
卒業後、町の木工所で働き始めたまさ男だが、友達もできず一緒にお昼を食べる相手はいつも酔っ払っている所長の八郎だけ。趣味のビリヤードにも、いつも1人で出かけている。唯一の家族である母親もまさ男を放っていつも出かけてばかりだ。
そんなある日、まさ男は、所長の戦友の息子からの「1人暮らしの母親に生活用品を届けてほしい」という頼みを、所長の代わりに引き受けることになった。指示された住所に着くと、そこにいたのは初老の女性クリコ。聾唖のクリコは届けてくれたお礼にとまさおに握手を求める…、その瞬間、まさ男の中で何かが変わり始めた。
その日から、まさ男は次のお遣いがいつなのか気になってしょうがない。まさ男の心の中はどんどんクリコのことでいっぱいになり…。
自分のアイデンティティに固執しすぎて、他人とのうまく関われなくなってしまった不器用な男の小さな成長をコメディタッチで描き出す。

2004年/DV/カラー/83分 英題:escargot
監督・脚本・音楽:丸
制作:新妻 純 撮影:小川和彦、大久保淳子 編集:小川和彦 助監督:堀内大志 照明:山口武士 衣装:大江多希 ヘアデザイン:エミ 美術:松尾珠美 録音:深田晃司、田辺茂男
出演:蛭田正継、坂井寿美江、いか八郎、山崎画大、武藤隆一、前田華織、鶴岡大地、まぁ、阿部千秋、土橋直樹、川上千尋、池川 光、小関可奈、本間由人

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:ビデオ

審査員特別賞&観客賞(神戸)

『おわりはおわり』

監督:川原康臣

不可思議な感覚で魅せる兄妹関係
行方不明だった兄が、ある日突然1人で暮らす妹のもとにに帰ってきた。しかし、兄の様子はどうもおかしい。自分がこの家に住んでいたことさえもうろ覚えで、すべての記憶が曖昧なのだ。さらに覚えたことを、すぐ忘れてしまうボケの症状まである。
なんとか兄の記憶を取り戻そうとする妹。何でもメモして覚えておこうとする兄。妹は犬の散歩コースの地図を書き、兄を1人で外に出すが、兄は帰ってくることができなかった。妹は病院へ連れて行こうとするが、兄はどうしても行きたがらない。症状は一向に良くならず、冷蔵庫を開けても閉めることを忘れてしまうほど。なのに、妹が妊娠していることは忘れずにいて何度も「おめでとう」と言うのだった。
ある日、兄と同じ店で働いていたという男がやってきて、兄が記憶を失う前に起こした事件を語る。彼の証言から兄が記憶を失った経緯が明らかになるのだが…。
恋人との記憶さえも戻らない兄。身ごもった体で婚約者と別れてしまった妹。次第に明かされていく真実がゆるやかに絡み合う。絶望を抱えて生きる人々のありのまま姿の向こうにわずかな希望が見える。

2004年/DV/カラー/120分 英題:END=end
監督・脚本・撮影・編集:川原康臣
制作:堀江裕郎 音楽:大田祐史 ギター作曲・演奏:新見英貴
出演:新見英貴、藤田真代、堀江裕郎、前山直人、若山晴美、川原康臣、坂本雄一、川原裕太(犬)

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:ビデオ

『カササギの食卓』

監督:石川真吾

娘に迫る危ない義父。衝撃の実話を基に描く問題作
母親が置き手紙を置いて実家へ帰ってしまい、義父と2人で暮らすことになった女子高生の佐代子。その日から義父は佐代子をジロジロ観察したり、食べているところを写真に撮ったりと変質的に佐代子を追い回すようになった。さらに義父は「おじさん」と呼び続ける佐代子に「おとうさん」と呼んでほしいなどと言い、関係を迫ってくる…、それが母親の家出の原因でもあった。
そんな彼女の心の安らぎは、本当のお父さんが持ってきた水槽の中の金魚だけ。しかし、ある日その金魚も死んでしまい、佐代子は学校へも行かなくなってしまった。佐代子は全てがイヤになり漂白剤を飲んで自殺を図るが、死ぬことができない。佐代子の心は次第に崩壊していき、一歩も外へ出ることができず、友達とも話すこともできない状態になってしまい…。
鉄やガラス片を食べて精神病院に入院した女性の実話をもとに描いた人間ドラマ。佐代子の心の叫びが突き刺さるように痛い。

2004年/DV/カラー/33分 英題:Table of Pica
監督・制作・脚本・編集・音楽:石川真吾
撮影:来海昌哉 照明:笠原隆史 録音:後藤 天 音響:早坂光順 人形制作:中村匠吾
出演:横山 弓、山崎画大、小川仁美、中村美鈴

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:ビデオ

観客賞(東京)

『偶然のつづき』

監督:遠藤尚太郎

1冊のノートが結ぶ3人の学生たちの夏
大学4年生なのにやりたいことが見つからず、なんとなく毎日を過ごしているウチダ。気になる存在のフジキには友達以上の関係に見てもらえない上に、彼は年上の美女・スギモトのことを好きな様子。夏休みに入っても就職活動していないことに焦りを感じ始めた彼女は、とりあえずOB訪問に出かけることにした。
フジキはスギモトに近づくため、授業のノートを貸してもらうという口実をつけ、スギモトの家に行く。そこで彼女に告白しようとするが「私が男だったらウチダさんみたいな子と付き合うわ」と先制攻撃で逃げられてしまい、何も言えなくなってしまった。その帰り道、昔付き合っていた年上の彼女と出会い、フジキはまだ彼女のことが忘れられないでいることに気づく…。
編入生のスギモトは、年上で美人ゆえ男子に一目置かれているが、特に仲のいい友達も作らず、自分から輪の中に入っていくこともない。実は学校へ編入したのは、彼氏と東京へ出てくる言い訳だ。しかしその彼はほかに女を作り、しばらく家に帰ってきていない。前に進めなくなった彼女は、自分を見つめなおし、学校を辞める決心をした。
ウチダが学校を休んだ日、フジキとスギモトはウチダの家へ出かけ、3人はすきやきを食べる。東京で生活する3人の大学生の、それぞれの気持ちと微妙な関係がやわらかい光の中で語られ、学生最後の夏の“偶然”がゆるやかに絡み合う。

2004年/DV/カラー/94分 英題:a chain of accidents
監督・脚本・編集:遠藤尚太郎
制作:塚村悦郎 撮影:神戸千木 音楽:波多野敦子 録音:松ヶ谷新吾 グラフィックデザイン:安達玲奈 サウンドミキサー:田村智之
出演:米田弥央、渡部将之、太田 緑、宮下今日子、瀬川 亮、八嶋智人

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:ビデオ

審査員特別賞&企画賞(TBS賞)&クリエイティブ賞(エイベックス・エンタテインメント賞)

『珈琲とミルク』

監督:熊坂 出

小学生は恋をして育つ
アラーキーを目指して、日々写真を撮って歩く小学6年生のミルク(産まれたときに色が白かったから“ミルク”と呼ばれている)。彼は、ラーメンをすする人、動物がムシャムシャ食べる様子、お皿の割れる瞬間、「こんにちは」とあいさつをするおばさんを次々に撮影する。なぜミルクはそんな写真を撮影するのか? それは、カフェで働いている12歳年上の大人の女性、珈琲に密かに想いを寄せ、耳の聞こえない彼女のために“音を写真に撮ろう”と思いついたからだ。
“音の写真集”を完成させたミルクは、ドキドキしながらカフェへ向かう。しかし、気に入ってもらえると思った“音の写真集”は、「音のある世界に住む人の発想だ」と逆に彼女を傷つけてしまった。ミルクは呆然となり、撮影したフィルムを川へ投げ捨てる。今回の計画は最初から失敗だったと悟ったミルク。彼女の怒った意味がわからない友人のフジオは「よくがんばった」と励ますが、ミルクは「トリュフを食べたことないのに、写真を見て味が想像できないだろ」とますます落ち込んでしまう。しかし、その瞬間ミルクの頭にある考えがひらめいた。自分と彼女が気持ちを共有できる方法を…。
少女が語るフランス語のナレーションが物語のキュートさを引き立て、優しい映像が溢れ出す。ラストシーンが心に染みるハートウォーミングなドラマ。

2004年/DV/カラー/30分 英題:coffee and milk
監督・脚本・撮影・編集:熊坂 出
制作:大久保博倫 音楽:珈琲とミルクバンド 脚本協力:渡邊純也 助監督:松下 藍 手話監修:田中英之
出演:大垣 海、大前美香子、松澤光敬

劇場公開
海外映画祭
2005年 NEWモントリオール国際映画祭
プラネットアース部門
(カナダ)
2006年 第19回シンガポール国際映画祭 (シンガポール)
ニッポンコネクション (ドイツ)
リスボン・ビレッジDシネマ映画祭 (ポルトガル)

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:ビデオ

『コスプレイヤー』

監督:岨手由貴子

相手によって違う「私」を演じる「私」
コンビニでバイトをしている青年・吉田。彼がバイトを終えて帰ろうとすると、一緒に働いている女の子・谷口から「吉田くんにお願いがある」と呼び止められる。彼女のお願いは「よく店にコンドームを買いに来る客を、合コンに誘ってほしい」というもの。吉田は言われた通りにするが、客は突然のことに不審がり立ち去ってしまった。
彼女の行動が理解できない吉田。何をしたかったのか尋ねると「彼のことは別に好きじゃないけど、どうしてもセックスがしたかった」と答える谷口。彼女は「好きじゃなくてもセックスはするし、逆にちゃんと付き合うほうがキツいかも」と全ての行動をコスプレ感覚で見ているということを明かした。バイトの時は、バイト用のコンビニの店員コスプレ。吉田と話していることも「吉田くんの言ってほしそうなことをしゃべっているだけ」らしい。
一方、吉田も別れた彼女と同棲を続けるという、だらしない生活を送っていた。ふたりは吉田の部屋でお互いについて話を始めるが、まったく理解しあえない。そうしているうち2人はベッドに…。
誰かにわかってほしいと願いながら、自分のいる場所を捜し求める若者のリアルな姿が浮き彫りになる。

2004年/DV/カラー/20分 英題:cosplayer
監督・脚本:岨手由貴子
制作:西田佳世子 撮影・編集:土井田真吾 音楽:古澤かや 衣装:竹内優貴子
出演:安田里子、太田直人、今川秀樹、服部ユキ

劇場公開
海外映画祭
2005年 第25回ハワイ国際映画祭 (アメリカ)
2006年 第19回シンガポール国際映画祭 (シンガポール)

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:ビデオ

観客賞(名古屋・大阪・福岡)

『酸欠の海』

監督:松上元太

若者たちが向かうここではないどこか
ダンボール工場でバイトをしている和也が突然バイトを辞めた。同じ工場で働く隼人は、毎日が同じ生活の繰り返しで、仕事も楽しくなかったが、ほかに特にやりたいこともない。2人はバイト帰りにラーメンを食べ、和也の退職祝いに風俗へ向かった。
「つまんないから」とバイトを辞めたものの何もせずにいた和也は、街で偶然出会った先輩からの誘いで、ヤクを売るバイトを引き受ける。しかし、和也はヤクを売りさばくことができず、先輩からボコボコにされ、その怒りで彼を殴ってしまう。
一方、隼人は和也と行った風俗の女・サツキが忘れられず、同じ店に通い出す。サツキは友達を持たず、店のナンバーワンになったことにも興味がない。ある夜、隼人はサツキの部屋へ行き、それ以来2人は一緒に外へ出かけるようになるが、しばらくしてサツキは何も言わず店をやめてしまった。
「アメリカに行きたい」と夢ばかりで何もしない和也と、何も見つけられない現状維持の隼人。そして、自分を誰かにわかってほしいと身体を重ねるサツキ。3人の若者の迷いや憤りがリアルに綴られていく。3人それぞれの明日が見えるラストシーンは明るい。

2004年/16ミリ/カラー/65分 英題:The Sea of Thin Air
監督:松上元太
制作:香水義貴&園田 文 脚本:香水義貴&松上元太 撮影:堀 智弘 編集:松上組 音楽:琉瑠楽団 照明:岡下慶仁、神田稔生 美術:今岡絹子 助監督:櫛引健一 録音:大堀太輔
出演:後藤直樹、山田美佳、吉浦彰彦、片岡 唯、栗田正寛、中野真太郎

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:16ミリ、ビデオ

『シニミズハカセ』

監督:小林でび

怪人と看護婦VS変態ストーカー男!?
勤務が終わって晴れ晴れした顔で家に帰る看護士の女性。部屋のドアを開けようとすると、玄関先に血まみれの怪人が、宅急便を持って待っていた!救急車を呼ぼうとする女性を振り切り逃げようとする怪人だが、「スープを飲みませんか」という女性の誘いにつられ、なぜか家にあがることになった。
“シニミズハカセ”という名前のその怪人は、今年で315歳。70年代に世界征服を企んでいて、自分を不死身の身体に改造したことを明かす。しかし、女はビックリする様子もなく拳銃が貫通したり、ナイフで刺されたりした跡の残る血まみれの白衣を洗ってあげると言い出した。
自分のことを恐れもせず、親切にしてくれる彼女に戸惑う怪人。そんな時、女の部屋に電話が。「部屋にいるのは誰だ?」と言う電話に「ファンの人です」とあっけらかんと言う彼女だが、部屋の中の状況が見えているかのような会話は、明らかに盗聴しているとしか思えない。正義感に火のついたシニミズハカセは、自分の身体に備わった電波の力で盗聴機器を見つけ出す。そこに、電話のストーカー男が乱入し、シニミズにナイフを突きつけた!すると、不死身なはずのシニミズが血を吐いて倒れこんでしまう…。
シニミズハカセの奇妙な設定と看護士のとぼけたキャラが楽しいコメディ作。

2004年/DV/カラー/34分 英題:SHINIMIZU-HAKASE
監督・制作・脚本・編集・音楽:小林でび
撮影:小川真司
出演:小林でび、こまつえみ、加藤 亮

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:ビデオ

準グランプリ&音楽賞(TOKYO FM賞)&技術賞(IMAGICA賞)&観客賞(北九州)

『トロイの欲情』

監督:岡 太地

16歳の少年と人妻の妖しい逃避行
不登校の少年・達也は、エクレアばかり食べている小太りの店長に雇われペットショップで働いている。自分に文句ばかり言う店長には嫌気がさしているが、一緒に働いている女子高生の元子のおかげでなんとかやっているようなものだ。最近、異性のふとした言動に欲望を覚える達也は、母親に内緒で自分の16歳の誕生日プレゼントに通信販売で“きもちいいもの”を買った。
そんな達也が悶々とした日々を送っている時、いつも不満顔の店長がニコニコしながらサイパンに行くと言い出した。元子も同じ日に休むという。2人はいつの間にか付き合っていたのだ。やりきれない気持ちを抱え、1人で店番をすることになった達也。
ある日、いつもうさぎを見に来る実瓜子という女性が店にやってきた。しかし彼女のお目当てのうさぎはいつの間にかカゴの中で動かなくなっており、2人はうさぎを埋葬する。その日から夫との生活が冷め切っている実瓜子は達也をかわいがり、達也は彼女に欲情を抱くようになる。ある日2人は深夜のドライブに出かけ、そのまま家には戻らなかった。次の朝、「そろそろ帰ろう」という実瓜子。しかし達也は、そのまま逃避行のようなドライブを続け…。
それぞれの“欲情”を抱え、満たされない人間たちが、触れ合い、生きるために必要なことを探していく。

2003年/16ミリ/カラー/85分 英題:Trojan Lust
監督:岡 太地
制作:小川栄子 脚本:木村優希、岡 太地 撮影:岩川洋輔 編集:木村優希 音楽:sun、coporic 録音:松田憲典 美術:内堀義之
出演:松井宏樹、中村真利亜、高城ツヨシ、市河奈央子、河本克彦、岡 久美子

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:16ミリ、ビデオ

審査員特別賞

『BAMBI ❤ BONE』

監督:渋谷のりこ

虐げられた子供らが大人に反旗を翻す!
東京都鹿骨に住んでいる小学5年生の唯生と幼馴染の彩。唯生は自分に異常に執着する父親と、それを気づかぬようにしている母親の3人暮らし。一方、母親と2人暮らしの彩は、男好きの母親からいつも疎ましがられている。
お互い家に居づらい2人は、そんな毎日に対抗する術もなく、何かを共有するかのようにゴミ袋をかぶり、同じ町内の住民たちに罵声を浴びせたり、気に入らない奴にオシッコをかけたりして退屈な冬休みを過ごしていた。そうやって過激なことをすることで心のバランスを保っていたのだ。
ある日、彩と仲良く遊ぶ様子を陰から見ていた父親に、彩と遊ぶことを禁止されてしまったと唯生。しかし、2人はまたゴミ袋をかぶって“遊び”を繰り返すのだが…。
息子に異常な欲望を抱く父親と、その欲望の対象となる唯生。そして夫への不満から他人の家で美しく咲いている植木鉢を盗むことがやめられない唯生の母。娘のことは省みず男遊びばかりの母親と、そんな母の姿を遠くから見つめる彩。唯生と彩、2人の我慢が限界に達したとき、彼らの反抗が始まった!

2004年/DV/カラー/78分 英題:BAMBI ❤ BONE
監督:渋谷のりこ
制作:齋藤智昭 脚本:菅沼蔵人、渋谷のりこ 撮影:中野貴大、夏目 現 編集:夏目 現 音楽:Mashcat 録音:須賀穣介
出演:角田紳太朗、成島麻里奈、西澤宏三、小金澤篤子、大脇幸子、会田綾子、遠藤ミチロウ

劇場公開
海外映画祭
2005年 第24回バンクーバー国際映画祭
ドラゴン&タイガー・ヤングシネマ・アワード部門
スペシャルメンション
(カナダ)
2006年 第35回ロッテルダム国際映画祭 (オランダ)
ニッポンコネクション (ドイツ)
シネマゼニックス (スイス)
第25回コスザリン国際映画祭
パノラマ部門
(ポーランド)
第14回レインダンス映画祭 (イギリス)

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:ビデオ

観客賞(仙台)

『日向ぼこ』

監督:佐藤いづみ

ドキュメンタリー!?激リアルな姉妹劇
東京で1人暮らしをする次女のもとにある日、実家の母から電話がかかってきた。結婚を控えた姉が突然家出をしたというのだ。妹は急いで実家に戻るが、姉の家出はたった2晩のことだと知り拍子抜け。しかし心配する母親のため、妹は姉の行きそうな場所へ車を走らせた。
実家に住む姉とは特に深い交流があるわけでなかったという妹だが、海岸で姉を見つけると、「帰りたくない」という姉を実家に連れては行かず、自分のアパートに連れて帰ることにした。
東京に着いても何を話すでもなく、互いの生活を語ることにも興味のない2人は、目的もなく動物園に出かけたりして、そのときに思いついたことを適当に話す。それでも一緒に行動しているうち、2人には微妙な関係が生まれていた。
次の日、妹の部屋から突然いなくなった姉。妹の心配をよそに、しばらくして「外をふらふらしただけ」と帰ってきた姉と妹は大ゲンカになる。そして翌日、2人は何もなかったように動物園に行き、実家へと戻った。夕方、東京へと戻る妹の姿を姉が遠くから見ている…。
人と人とのコミュニケーションのあり方を、ドキュメンタリーのような形をとりながら綴るスタイルが新鮮。妹の彼が語るナレーションも不思議な感覚を呼び起こす。

2004年/DV/カラー/49分 英題:basking in the sun
監督・制作・脚本・編集:佐藤いづみ
撮影:佐藤いづみ、松崎香南子、久保田 圭、宇都忠隆 音楽:malmart
出演:佐藤いづみ、久埜京子、小畑伸允

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:ビデオ

『フアンナイ』

監督:本間卓也

妻の死因を探る旅で見つけたものは…
土地勘のなさそうな1人の男が駅に降り立つ。駅前の喫茶店で彼は、あの日のことを思い出していた…。
その男は授業中生徒が何をしていても関心のないアルバイトの予備校講師。その日、彼は授業中に呼び出され、妻が線路に落ちて重症だと知ったのだ。その後、妻は死亡。男は妻が生前に話していた叔母のことが気になり、“妻の死因に関係あるのではないか”と考え、叔母を訪ねる旅に出たのだ。
喫茶店で叔母のいる家を知っているという女子高生に出会った彼は、彼女についていくことに。彼女と話しながら歩いているうちに、妻との思い出がフラッシュバックする。そして女子高生の家に到着した男は、お茶だけごちそうになるつもりが、なぜか一晩をその家で過ごすことになってしまう。その家には自分が何者かわからないという、高校を中退した青年が居候中。彼のやり場のない衝動を見て、男はまた妻のことを思い出す。妻との楽しい思い出、キャリアウーマンの妻と情けない自分、神経質な自分を気にしすぎていた妻。彼女が語った、精神病院に入ったことのある叔母のこと。
次の日の朝、叔母の家にたどり着いた男が見たものは…。主人公の心の旅を、幻想的な映像で綴り出していく。

2004年/DV/カラー/54分 英題:The Probable Reason
監督・制作・脚本・編集・音楽選曲:本間卓也
撮影:鈴木 航、宇都忠隆 演奏協力:花岡宏晃 照明:久保田 圭
出演:本井博之、高橋直子、松井美帆、鈴木康史

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:ビデオ

ベスト・エンタテイメント賞(HUMAX CINEMA賞)

『ロールキャベツの作り方』

監督:熊谷まどか

愛情をたっぷり煮込んだ料理の味は?
アル中気味で部屋も片付けず、ダラダラ過ごしているレイコに、ある日、電話がかかってくる。面倒くさいレイコは居留守を使おうとするが、留守電のメッセージが彼、ヒロシの声とわかり、あわてて電話に出る。超ひさびさにレイコの家にくるというヒロシ。料理上手なレイコは、ヒロシのために大好物のロールキャベツを作り始める。
面倒くさがりのレイコの料理はいつもおおざっぱで大胆だ。キャベツは丸ごとゆでるし、調味料も適当。しかし彼が来るとなって、断然はりきり出したレイコは、冷蔵庫になかった材料もいそいそと買いに出かける。そして、家に戻ってきた彼女を待っていたものとは…。
リズミカルな音楽に乗せて、レイコが踊りながらロールキャベツを作る姿が楽しい。女性監督ならではの感覚で、料理が出来上がっていく過程をテンポよく描いたドラマティック・レシピ・ストーリー。

2004年/DV/カラー/17分 英題:How to Make Cabbage Rolls
監督・脚本:熊谷まどか
撮影:境 千慧子 編集:熊谷重彦 音楽:IMO 助監督:井上都紀、橋本皓平 録音:金沢勇大
出演:大庭かおり、稲葉能敬

【貸し出し対象作品】料金:15,000円(税別)/貸し出しフォーマット:ビデオ

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