監督:早川千絵 はやかわ・ちえ
1976年 東京都出身。スクール・オブ・ビジュアル・アーツ卒業
中学のころから映画を撮りたいと思い続けてきました。アメリカの大学で写真を専攻しつつ独学でビデオ作品を撮り、出産を機に10年間のニューヨーク生活を切り上げて6年前に家族で帰国。テレビ局の映画部で制作進行の仕事をしながら、ENBUゼミナールの夜間コースに1年間通い、卒業制作として撮ったのが『ナイアガラ』です。誰かから送られてくる、街の音が録音されたCDを死刑囚が聞く、という話が以前から頭にあり、最初は男の子の主人公を想定していたのですが、ENBUの監督コースで一緒だった伊丹咲季さんに惚れ込み、女の子の主役に変更して、話を膨らませていきました。この作品を撮っている過程はただただ楽しく、幸せで、これからもずっと映画をつくり続けていけると確信しました。今年のカンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門で上映された際、他の作品のクオリティの高さに圧倒されつつも、『ナイアガラ』をとても好きだと言ってくださる人たちに出会ったことで、このような作品にもちゃんと居場所があることを知り、勇気づけられました。
- 繰り返し観ている作品
- 『霧の中の風景』(88年/テオ・アンゲロプロス監督)
『お引越し』(93年/相米慎二監督)
『東京物語』(53年/小津安二郎監督)
『泥の河』(81年/小栗康平監督) - 最近観て面白かった作品
- 『her/世界でひとつの彼女』(13年/スパイク・ジョーンズ監督)
- 好きな映画監督
- 相米慎二、エドワード・ヤン、ジョン・カサヴェテス、黒澤 明、今村昌平、橋口亮輔
- 主役にしたい俳優
- 市原悦子
【フィルモグラフィー】
『ナイアガラ』(2014年/27分/カラー)、『センチメンタルビデオ』(2014年/15分/カラー)、『捨てたい人』(2013年/3分/カラー)、『地球最後の花火』(2013年/7分/カラー)、『ゼロの写真』(2003年/3分/カラー)