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PFFディレクターBLOGRSS

2011/11/28 05:22:33

愛?

東京フィルメックスが終了し、チケット3枚を使えず終わりました。が、これでも私にとっては成績がよい。以前、某映画祭で買い込んだ前売りを1枚しか使えずに終わったときもあったのを思い出し今更がっかりしたり、何度「当日券主義になろう」と誓ったのかも思い出したり・・・・今回はかなり慎重にスケジューリングしたつもりだったのですが、東京で仕事をしていると、どうしても仕事優先にせざるを得ない時があることを改めて痛感です。
それはともかく、一日に5作品観ることが可能なフィルメックスですが、今回は一日4作品参加が最多な日となり残念ではあるものの、多彩な映画をまとめて観ると、色々と刺激されます。
しみじみと思ったのは、「愛」。
正体の知れない、なんらかの映画への愛、映画製作への愛、が心を揺さぶるのだなあと、久方ぶりに初心に戻るようなことを感じてしまいました。そのきかっけとなったのは、『これは映画ではない』。「愛」としか言いようのないものが、そこにありました。
そこから、「愛」にも多種多彩なものがあるなあと折々考えています。たとえば、「映画愛」はたまた「自己愛」で映画は成り立つか?ということなどなど。と、頭ぐるぐるしてるときに、立川談志さんの訃報。
ご自身が落語というか、落語とイコールな存在というか、そんな稀有な方が死ぬということがあるもんか、と、多くの方がお感じになるように、私も呆然としています。そこから、ぐるぐると「では、映画監督における、映画とイコールな存在って?」と考えています。映画は、ひとりではできない創造だから、そんな存在は有り得ない、という結論も含め、ですが、それでも、そのポイントは?と。映画の技術?才能?映画への愛?敬意?畏怖?本人のチャーム?情熱?。簡単に答えが出るとも思えませんが、とにかく数日で必死にみた9作品を通して、不調な思考回路のメンテナンスも始まった感じの充実感があります。
そして、仕事と関係なく映画を観る喜び。この快感を感じることが、映画を仕事にする不幸とも言えましょう。

この週末は、随分以前にお伝えした「映画屋とその仲間たち」の4回目のボランティアバス出発でもありました。木曜夜から土曜夜までを使い、被災地で映画上映とフリーマーケットを行うのです。前回9月はPFF開催と重なり、さすがに誰も参加できなかったPFF事務局ですが、今回は3名参加です。私は東京で入稿間際の印刷物との格闘が必要で離れられませんでしたが、毎回同じ場所を訪問するこの活動、継続の力を発揮していることを参加者のお話しを伺うたびに感じています。
次回は1月、そして3月と、極寒の時期。寒さの想像がいまひとつできていないことに気づく今日この頃です。

プロフィール

PFFディレクター
荒木啓子 Keiko Araki

雑誌編集、イベント企画、劇場映画やTVドラマの製作・宣伝などの仕事を経て、1990年より映画祭に携わる。1992年、PFFディレクターに就任。PFF全国開催への拡大や、PFFスカラシップのレギュラー化、海外への自主製作映画の紹介に尽力。国内外で映画による交流を図っている。

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