第36回PFFプレ・イヴェント「ナイト トリップ in PFF」

2014年5月17日[土]~23日[金] テアトル新宿

ぴあフィルムフェスティバル(PFF)

上映プログラム

今年も新たな才能が登場する、9月の「第36回PFF」の前に、プレイヴェントを開催!
本イヴェントでは、8㎜自主映画最盛期ともいえる70~80年代前半の伝説的作品群のオールナイト上映に加え、デジタル時代の2000年以降に作られ、光を放ち続ける入選作品を厳選して上映する、自主映画の歴史と熱気を感じることのできる一週間をお届けします。

日本独自の文化である自主映画は、いまこの瞬間にも作られ続けています。今回上映するのはその中のほんのひと握りの作品たち。でもそれはひょっとするとあなたの心をとらえて離さない映画かもしれません。テアトル新宿でその作品に出会う奇跡を。

さあ、PFFと一緒に夜の旅に出かけませんか?

5月17日(土) 23:00~
※『看守殺し~』の山本政志監督、来場予定。

初日オールナイト「天才現る!疾風怒涛の時代」

1970年代・80年代の自主映画界は熱気にあふれ、若手スター監督や役者たちが互いに競いあい、刺激を受け、高めあった時代でした。そういった流れの中から、今なお語り継がれる数々の傑作が生まれていきました。オールナイトでは、その伝説の名作群を可能な限り当時のままのフィルムで上映します。

  • 『アートマン』

    1975年/11分/16mm/カラー
    監督:松本俊夫

    『SPACY』の伊藤高志監督に決定的な影響を与えた実験映画の伝説的名作。480箇所のピン・ポイントから赤外線フィルムで撮影された静止画像が、めくるめく円運動を描き出すスチル・ムービーの試み。先駆者・松本俊夫は世界的に絶大な影響力を及ぼす。

  • ユキがロックを棄てた夏

    1978年/70分/16mm/白黒
    監督:長崎俊一

    ロックバンドのボーカル・ユキは、メンバーを裏切りフォーク歌手としてメジャーデビューを目指す。元マネジャーはそれに気づき説得しようとするが・・。当時最も本気度が高く、恐れられかつ尊敬されていた日大芸術学部が生んだ傑作。主演は内藤剛志。

  • 『ビハインド』

    1979年/60分/8mm/白黒+カラー
    監督:山川直人

    監督が意図した「意識変革の為の自己の背景探究とそれに付随する状況のイメージ、およびその直接的な人間関係、集団力学の考察」を表現する大胆なカッティングのセンスとリズムに驚愕する早稲田シネ研の傑作。ベルリン国際映画祭出品作。

  • 『看守殺しの序曲』

    1979年/60分/8mm/カラー
    監督:山本政志

    夜は地下鉄の掃除をし、昼には廃墟に煙草の空き箱でミニチュアの街を作る、閉塞した時代の片隅で生きる男を淡々と写し撮っていく。数々の刺激的な作品を生みだし、ジャンルや国籍を軽々と超越し続ける山本政志監督の幻の処女作。

  • 『終(しゅう)』

    1980年/55分/8mm/カラー
    監督:寺田裕之

    刺激を求め、空き巣を行う高校生3人の破局。当時高校2年生の寺田監督の秀逸な演出で、成蹊高校映画研究部の名前を一層響かせた伝説の一作。主演は同映研所属の利重剛。日本映像フェスティバル高校生部門グランプリ・東京都知事賞受賞。

  • 『MOMENT』

    1981年/73分/8mm/カラー
    監督:手塚 眞

    100名を超える登場人物、著名人の出演、公園を舞台にした圧巻のミュージカルシーンなど、型破りなスケールと演出が当時の自主映画界に計り知れない衝撃を与えた学園コメディ。10代の監督作品が驚異的なヒットを記録した、超必見作。

  • 『SPACY』

    1981年/10分/16mm/白黒+カラー
    監督:伊藤高志

    計算され尽くした絵コンテを元に撮影された700枚にもおよぶ連続写真があたかもジェットコースターのような運動感を紡ぎ出す、当時大学生だった監督の衝撃的デヴュー作。世界中の美術館に収蔵される最も有名な日本の実験映画の一作。

様々な物語が生まれる時代

2日目からのレイトショー上映では、ビデオ作品全盛期となった2000年代から現在までの、新世代監督たちによる、記憶に残る驚きの作品群を上映!2000年代のPFFアワード入選作品の中からセレクトした2000年代の短編を6本と、一番新しい現在の入選作品であるPFFアワード2013の受賞作の7本をピックアップしてお届けします。

5月18日(日) 21:15~ ≪芸術へと昇華する≫
※『山守~』の池田 暁監督と出演者、『Pellet』の小林和史監督、甲斐さやかさん(出演/共同監督)、来場予定。

現在

『山守クリップ工場の辺り』

上映時間:99分 監督:池田 暁

海外で2冠!世界も認めた、独創的なファンタジー
クリップの生産工場に就職した、心優しい男・小暮。劣悪な環境での労働が続いていたある日、蝶を助けた小暮の部屋に、謎の方言を話す見知らぬ女性が入り込んでいた。さらに彼女の父親も加わり、奇妙な共同生活が始まる。独特の世界観で、希望も無い日々を淡々と生きる人々に起きる些細な出来事を描いた、少しダークなファンタジー。バンクーバー国際映画祭、ロッテルダム国際映画祭でグランプリを受賞するなど、世界中で大人気。

★PFFアワード2013 審査員特別賞

2000年代

『Pellet』

上映時間:17分 監督:小林和史

究極の結合願望を美的センス満載で表現
留学から帰国した「私」は、恋人の家を訪ねて愕然とする。めったに人に心を開くタイプではない彼が、飼っている1羽のメスのフクロウと、これまでに見たことがないほど深く心を通わせていた。その関係に嫉妬を感じた「私」は、ある決意をする。フクロウが吐き出す物体=ペリットをはじめ、生物&無生物の造形美を随所に配して、究極の愛の形を表現した半ドキュメント。ロッテルダム国際映画祭など多くの海外映画祭に招待。

★PFFアワード2001 準グランプリ、技術(IMAGICA)賞

5月19日(月) 21:15~ ≪活劇が世界を熱くする≫
※『青春墓場~』の奥田傭介監督が手掛けた最新作品のプロデューサー、来場予定。

現在

『女島』

上映時間:79分 監督:泉谷智規

生きる意味を問うパワフル青春暗黒活劇
不衛生な小屋で肉解体の仕事をする青年・女島(めじま)は、生きる目的もなく、無為な日々、怒りを募らせていた。あるとき出会った中国人青年リーは、幸福を貪欲に求めて仲間からも慕われている。自分とは対照的なリーの明確な逞しさに、女島の内部で何かが暴発する。海賊ラジオ放送、不気味な風俗店、不法滞在の中国人組織など、独特で無国籍なムードをもった活劇作品。ロッテルダム国際映画祭ブライト・フューチャー部門招待作品。

★PFFアワード2013 審査員特別賞、ジェムストーン(日活)賞

2000年代

『青春墓場~問答無用~』

上映時間:29分 監督:奥田傭介

チンピラ映画がスプラッターへ鮮やかに転換
刑務所帰りのチンピラが、居酒屋で学生相手に怪しげな精力剤を売り付けていると、かつての仲間に因縁を付けられリンチにされる。復讐に燃える男は、恋人のアパートから出刃包丁を奪い飛び出すが…。口から出まかせが得意のチンピラ物語が転調、あっと驚く戦慄のスプラッターに。奥田監督は同シリーズ『青春墓場~明日と一緒に歩くのだ~』をジョニー・トー監督に激賞され、『東京プレイボーイクラブ』で商業映画デビューを果たした。

★PFFアワード2009 入選

5月20日(火) 21:15~ ≪迫りくる感動≫
※『震動』の出演者・川籠石駿平さん、松永拓野さん、小川ゲンさん、九太朗さん、来場予定。

現在

『震動』

上映時間:73分 監督:平野朝美

支えあってきた2人の、爽やかな成長物語
幼い頃から施設で一緒に育った春樹と直。ある日、春樹はクラスメイトからギターリストにとバンドに誘われ、徐々に音楽の世界にのめりこんでいく。一方、耳の聞こえない直は疎外感を感じ、心が揺れ動いていく。音楽によって2人の間に亀裂が入り、亀裂によって愛が深まる。ひとつひとつの台詞が心に響く、丁寧に練られた圧倒的な完成度の青春感動作。手話や演奏シーンにも注目。イギリスのレインダンス映画祭招待作品。

★PFFアワード2013 映画ファン(ぴあ映画生活)賞

2000年代

『ワタシハコトバカズガスクナイ』

上映時間:23分 監督:上田大樹

崖っぷち女の子の空白を埋める愛すべき日々
アルバイトをクビになり、留年を宣告され、恋人からふられたミワは、故郷へ。弟のハルミと、弟の同級生のサワダくんと共に、3人は子供の頃に戻ったように夏休みを過ごしていく。テンポのいいセリフと音楽を感じさせる編集が、作品にポップでみずみずしい印象を与えている。上田監督は『NEG.WONDERLAND(ネガ・ワンダーランド)』でPFFアワード2003のグランプリを受賞。現在は劇団☆新感線、大人計画の劇中映像を手掛けるなど、映像ディレクターとして活躍中。

★PFFアワード2000 準グランプリ

5月21日(水) 21:15~ ≪子供に寄り添うカメラ≫
※『きみの信じる~』の猪狩裕子監督、『珈琲とミルク』の熊坂 出監督、来場予定。

現在

『きみの信じる神様なんて本当にいるの?』

上映時間:87分 監督:猪狩裕子

負の環境に置かれた子供たちの逞しさ
すぐ上空を飛行機が飛び交う、巨大団地に住む少年少女。両親が不法滞在者であるため、団地の外に出ることができないインド人の少年と、酒に溺れ育児放棄の母を持つ日本人の少女。世界で孤立していた2人は出会い、ささやかな交信を始め、互いの幸せを祈る。子供たちのひとり遊びに寄り添う撮影、ロケーション、自然な演技が秀逸。

★PFFアワード2013 準グランプリ

2000年代

『珈琲とミルク』

上映時間:30分 監督:熊坂 出

恋したときの懸命さと心痛を味わう小学生
アラーキーを目指し、日々写真を撮って歩く小学6年生のミルクは、カフェで働く12歳年上の女性・珈琲に密かに想いを寄せている。耳の聴こえない珈琲のため、ミルクは音を写真で表現しようとするが…。フランス語のナレーションが物語のキュートさを引き立て、優しい映像が溢れ出すハートウォーミングなドラマ。熊坂監督は、第17回PFFスカラシップ作品『パーク アンド ラブホテル』でベルリン国際映画祭最優秀新人作品賞を受賞。最新作『リルウの冒険』は今夏公開。

★PFFアワード2005 審査員特別賞、企画(TBS)賞、クリエイティブ(エイベックス・エンタテインメント)賞

5月22日(木) 21:15~ ≪貫かれる独創≫
※『愛のはずみ』の佐藤悠玄監督、『Her Res~』の山戸結希監督、出演者・上埜すみれさん、飯島みなみさん、来場予定。

現在

『愛のはずみ』

上映時間:78分 監督:佐藤悠玄

ヒロインの表情だけでスリリングに物語を展開
少年院から出所した少女が久しぶりに帰宅すると、父はうろたえ、母は家を出ていた。少女は、或る男の居所を突き止め、観察を始める。やがて少女は驚くべき大胆さで男に近づき、男は戸惑いながらも受け入れる。しかし2人の交流の穏やかさの底には、残酷な真実が秘されていた。無口で大胆な少女の表情だけで、彼女の秘めた狙いを少しずつ観客に理解させていく、ダルデンヌ作品を思わせる緊迫ドラマ。

★PFFアワード2013 エンタテインメント(ホリプロ)賞

2000年代

『Her Res ~出会いをめぐる三分間の試問3本立て~

上映時間:12分 監督:山戸結希

女の子2人が友達から恋人になる道
ボーイッシュな女の子みなみと、癒し系ガールすみれ。彼女たちは、一体どんな出会いで、どんなシチュエーションで、どんなきっかけがあれば恋愛に発展できるのかを、不思議な映像パワーで綴った、設定の異なる3つのショート・ラブ・ストーリー集。『おとぎ話みたい』、『5つ数えれば君の夢』など、インディペンデント界の新星として注目を浴びている山戸監督のPFF入選作品。

★PFFアワード2012 入選

2000年代

『睡蓮の人』

上映時間:16分 監督:村田朋泰

孤独な老人とカメの交流を描くクレイアニメーション
ある日、古い日本家屋に独りで暮らす老人の前に、1匹のカメが現れる。導かれるようにカメの跡をついていき、辿り着いた池のほとりは、かつて若かった妻と二人で来た思い出の場所だった。細部まで作りこまれた日本家屋のセットや素朴なキャラクター造形等が醸し出すその叙情性が高く評価され、本作は第5回文化庁メディア芸術祭・アニメーション部門優秀賞を受賞。村田監督はNHKアニメ『森のレシオ』などを手がけ、日本を代表する若手アニメーション作家に。

★PFFアワード2002 入選

5月23日(金) 21:15~ ≪最新グランプリ&審査員特別賞≫
※『夜の法則』の山下洋助監督、『夜とケイゴカー』の出演者・活野 創さん、富永 茜さん、来場予定。

現在

『夜の法則』

上映時間:64分 監督:山下洋助

積み重ねられるアクションが緊迫感を頂点へ
大学の警備員として働く青年。夜に構内の見回りをする彼は、ひとりの気になる女子学生を盗み見るうち、構内で通り魔が人を襲う瞬間を目撃。犯人を尾行したことから、夜の街を舞台に緊迫した攻防が始まる。見る・跡を付ける・隠れるといったアドレナリン全開の行為の繰り返しに、観客の緊張感も満ちていく。スリル満点の真のアクション映画の誕生。

★PFFアワード2013 審査員特別賞、日本映画ペンクラブ賞

現在

『夜とケイゴカー』

上映時間:45分 監督:市川悠輔

田舎道を突っ走る悪夢の不条理ドライブ
お人よしのケイゴの家にやってきた身勝手な友人イッチーは、強引にケイゴの母親の車を無断で拝借、女の子をデートに誘うが次々に玉砕。やむなく男二人でドライブするが、不注意から車を盗まれ、さらにヤンキー達に絡まれ、ケイゴが拉致されてしまう。急加速する不条理で遂には虚構と現実の境も超える異色ロードムービー。東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門で特別上映。

★PFFアワード2013 グランプリ

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