「火星のカノン」
「火星のカノン」写真
上映:7月1日(月) 11:00〜 映像ホール
監督来場予定
あたしの恋愛はどこにたどり着くのだろう?

29歳の絹子は妻子がいる年上の公平と毎週火曜日に会う日々を過ごしていた。
ある日、絹子は、路上詩人・真鍋とその居候・聖と出会い、平穏に見えた日々は少しずつ揺れ始めていく…。
30歳目前の実らない恋愛と秘めた片思いをしている少女をリアルで切なく描いた本作は、
恋愛における“幸福”について風間監督が5年前から温めていた作品である。

セックスとか闘いという意味を持つ“火星”では、徐々にかたちを変えながら繰り返されるカノンが奏でられている。
94年のロッテルダム国際映画祭でタイガーアワード賞を受賞した風間志織監督の7年ぶりの新作は、そんなタイトルのように、平凡な女性たちの壊れやすくて、いつも幸福と残酷さとの間を揺れ動いている恋愛模様を優しく描き出している。
主演は、「冬の河童」で主演して以来、風間監督とともに本企画をあたためていた久野真紀子。中年男性の公平役には、TVドラマ「HERO」などで注目を集め、風間監督が脚本を務めた「非・バランス」でも主演した小日向文世。聖役には、「ファザーファッカー」、「富江」、「東京ゴミ女」と主演作が続く中村麻美が演じている。


(2001年/121分/35ミリ)
監 督:風間志織
出 演:久野真紀子、小日向文世、中村麻美、KEE ほか

2001年 東京国際映画祭「ニッポン・シネマ・ナウ」アジア映画賞受賞

*2002年10月、シアターイメージフォーラムにて公開予定

風間志織監督プロフィール
風間志織監督写真1966年、埼玉県生まれ。
高校時代から8ミリ映画を撮り始め、高校2年生のとき制作した「0×0(ゼロカケルコトノゼロ)」をぴあフィルムフェスティバル84(PFF)に応募。それが長崎俊一監督の推薦を受けて入選。天才少女の出現と騒がれる。
翌年、映像製作援助システムPFFスカラシップの第1作品として「イみてーしょん、インテリあ」を監督。その後、準備に3年、撮影に8ヶ月かけて完成させた「冬の河童」(1995)はロッテルダム国際映画祭でタイガーアワード(グランプリ)を受賞するなど、海外でも高い評価を得ている。