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        <title>PFFデイレクターBLOG</title>
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        <language>ja</language>
        <copyright>Copyright 2012</copyright>
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            <title>自立は幸せな人生への早道であると再認識した４月</title>
            <description><![CDATA[<p>晴天の29日は、東銀座のシネパトスでの、今井正生誕百年特集で過ごしました。<br />
去る4月8日には、『青い山脈』『続青い山脈』上映と杉葉子さんのアメリカからの来場があり、行かねば！とはりきっていたのですが、前夜素敵な『利き酒会』に参加して断念・・・・<br />
大変後悔しました。<br />
今回は、53年版の『ひめゆりの塔』と、有志によるニュープリント作成で上映が実現した、オムニバス映画『愛すればこそ』の二本立てに加え、香川京子さんのご来場。<br />
今回は逃しません。</p>

<p>香川京子さんといえば、小津、溝口、黒沢、成瀬という、並み居る巨匠の映画全てで重要な役を演じておられるのみならず、ご出演なさった作品の記憶が、現場を、まるで俯瞰で見ているように、あるいは、まるで、取材記者かプロデューサーかのように、鮮明に記憶あるいは観察されておられることで有名です。香川さんを取材なさった方幾人かから、その驚きを聞いたことがあります。「監督よりその映画をよく知っているかも」と。また、どこにでも、おひとりで静かに現れることも有名です。<br />
今回のトークも、さりげなく、しかし、映画への熱い情熱の伝わる、貴重な体験になりました。</p>

<p>当時爆発的なヒットを記録し、現在でも知る人の多い『ひめゆりの塔』ですが、私は実は今回初見でした。沖縄に行った折に、ひめゆり部隊の記念館や、保存されている塹壕をみて、あまりの戦争の狂気に唖然としたまま、今日まで映画を観る勇気がなかったのです。そして、映画は、やはり必見映画の１本でした。これが、東映の大泉撮影所で撮影されたとは、到底信じられない、戦場としかみえない、入魂の作品です。<br />
『愛すればこそ』は、独立映画プロダクションの経営を救うために、スタッフとキャストが手弁当で集ってつくりあげた作品。思想や哲学が強く伝わる、戦う映画人たちの映画、でした。</p>

<p>香川さんが、他の女優と違うキャリアを積むことを可能にしたのは、早い時期からフリーランスの道を選んだことだという話が、非常に印象に残っています。フリーだから、声がかかって、ご自身も興味があれば、どの会社の作品にも出演が出来た。（かつては、映画会社専属契約の俳優が大多数で、簡単には他社の作品に出演できなかったのです。）<br />
変な言い方ですが、若くして、自立した女性だったのだなあ・・・と感慨が湧いた私です。</p>

<p>自立。それは人生で一番、楽しさへの早道だなあと、最近改めて感じています。<br />
ロングランヒットを続ける『Pina 踊り続けるいのち』をやっと拝見したのですが、これをみると、同じく公開中の『ピナ・バウシュ　夢の教室』をみずにはいられなくなります。<br />
両作品とも、しみじみと、「自立する」ための「表現」というものを考えさせられずにはいられませんでした。</p>

<p>ピナ・バウシュを初めてみたのは、83年のフェリーニ『そして船は行く』。誰もがひれ伏す圧倒的な存在感の皇女としてスクリーンにいるこの人は、誰？・・とその名前を記憶しました。<br />
そして、86年のヴッパタール舞踏団初来日。大野一雄さんの製作の方に、来日公演が実現すると教えられ、予備知識なしで国立劇場に行きました。驚きました。舞台では、これまでみたことのない緊張感漲るダンスが展開されていきました。そして、ダンサーたちが、自己について舞台で語る・・・「ダンサーは人間である。人間だから踊る」と、人間宣言をされたようでした。それは、まるで、ロックを初めて聞いた時のような衝撃でした。<br />
が、それ以来、一度も生の舞台を体験していません。私には、一度で充分だったのだと、映画をみながらおもいました。</p>

<p>緊張と弛緩で見事に鍛えあげられたダンサーの肉体。（これって、流行りの加圧と同じこと？とかつい考えた私・・・）かなりの危険が伴う構成、相手に自分を全面的に「委ねる」ことの出来る信頼関係（そこで突然、ふと、バナナ学園純情乙女組のステージを思い出しました。ちょっと同じ感じをうけたのを発見）<br />
「個々の目指す高みに向かって責任ある仕事をする」という、そのことを肉体で示されているなあと、しみじみしました。</p>

<p>劇場を出ると、1600円のパンフが飛ぶように売れていました。職業柄、羨ましい風景でした。同じく職業柄、ヴッパタール舞踏団の新芸術監督になる方は、大変なプレッシャーで気の毒だな～と、つい気になってしまうのでした。<br />
それにしても、もし、最初の企画通りに、ピナの存命時に撮影されていたら、この映画はどんなものになっていたのでしょうか。何はともあれ、この映画がきっかけで、ピナ・バウシュを知る人が増えている。映画ってすごいなと嬉しくなります。<br />
そして、3Dって凄いな、ともおもうのでした。</p>]]></description>
            <link>http://pff.jp/jp/directorsblog/2012/05/post-112.html</link>
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            <pubDate>Tue, 01 May 2012 03:49:37 +0900</pubDate>
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            <title>映画への敬意が高まる</title>
            <description><![CDATA[<p>メジャー系の映画を、つい後回しにしてしまいます。一種の職業病でしょうか。<br />
そして、出来るだけ白紙で劇場に行く習慣が更に嵩じています。タイトルとスチル、あるいは予告編、で勝手な想像をしながら劇場に行き、驚く。これが楽しみにすらなってきました。<br />
『戦火の馬』は、ディズニーの『三匹荒野を行く』のように、「馬が我が家目指して旅する映画」かな？大陸の戦場を抜け出してどうやってドーバー海峡を渡りイギリスへ戻るのだろうか？ドーバーを泳いで渡る？船に紛れ込む？とかあれこれ想像。<br />
実際は、ぜんぜん違いました！！当たり前か。<br />
今、私の中での「スピルバーグ最高傑作」と位置づけられています。絶賛『戦火の馬』。</p>

<p>馬をどうしたらこんな風に撮ることができるのか、その技術にも呆然とする『戦火の馬』<br />
猿がどんどん好きになる『猿の惑星　ジェネシス』<br />
ちょっと違うけれど、車なのに魅力的『カーズ』<br />
人間ではないものの魅力は、近年の撮影技術の進化で、更にアップしそうです。<br />
（あ、でも、古式の撮影と思われますが『木漏れ日の家で』の犬、素晴らしかった。）</p>

<p>そして、『ヒューゴの不思議な発明』も大絶賛中！<br />
一瞬だけ出演する、スコセッシの満面の笑顔に、更に心掴まれ暖かい気持ちで劇場を出ました。<br />
スコセッシは、映画の修復保存活動でも有名です。2007年のカンヌ国際映画祭で発表されたこの活動（「世界映画基金」を立ち上げ、第一作は『赤い靴』でした）は、現在も着々と世界中の名作の修復保存を継続しています。</p>

<p>昨年末、突然私を襲った「ミュージカル映画みます！」熱。<br />
実はこれまで、重力に囚われずに踊れるフレッド・アステアしか興味のなかったミュージカル。きっかけは、ふと「ジュディー・ガーランド」という存在に惹かれたから。そこから「少しでも早くミュージカル映画観ておかなくては・・・」と加速していったのは、彼女の出演した『スター誕生』でさえ、完全な形で残っていないことからです。（余談ですが『アーティスト』は『スター誕生』の4度目のリメイクかと勝手に想像していましたら、これまた違いました）<br />
そんなとき、ジュディー・ガーランドの代表作のひとつである、『イースターパレード』が、前記、修復保存作品の１つになっていることを知りました。DVDの特典映像では、スコセッシとイーストウッドが『イースターパレード』の素晴らしさについて語っています。<br />
あ～イーストウッド版『スター誕生』待ち遠しい！</p>

<p>奇しくも、『戦火の馬』も『ヒューゴ』も、第一次世界大戦が背景です。<br />
第一次世界大戦は、初めて映像記録の残った戦争で、その悲惨さは「映像の世紀」（日本ではNHKで放映され、その後DVD化されたシリーズです）で一部みましたが、シリーズ中最も忘れられない一編でした。<br />
勃発が1914年7月。5ヵ月後の「クリスマスには帰ってくるよ！」と、意気揚々と国を出た＝志願兵となった若者たちが、予測もしていなかった4年間の果てしない戦いで、肉体も精神も壊れていった様が記録されています。PTSDで精神病院に収容された若者たちの記録もあります。映像の力を、まざまざと示す記録です。<br />
戦禍を国土に刻まれた国は、日本のみならず、欧州にもアジアにも沢山あり、現在でもアフリカや中東はじめ、各地で無残な戦いが継続中だと思い出します。外国に国土を荒らされていない国ですぐ思い出すのは、アメリカ。荒らしても荒らされない、まさに暴力番長。世界中の植民地から軍隊維持費を集金してる、集金番長でもあります。<br />
う～ん。「番長」って、なんだか妙にノスタルジックな響きですね。三池崇版『愛と誠』では、番長がどう描かれているのか、楽しみです。更にミュージカルということですし。</p>

<p>話しは戻って、今回の『ヒューゴ』。<br />
なんと、これがメリエスに纏わる映画だということさえ、観るまで知らなかった私でありました。知っていたら、ちょっと怖くてまだみてなかったかも・・・・何故なら、メリエス、それは私の超弱点。心の宝だからです。ああ、みてよかった！<br />
そのまま帰宅して、私の中で"メリエス的"なテリー・ギリアム作品を鑑賞。『バンデットQ』という、不思議な日本語タイトルの名作。現在の技術があれば、あんなこともこんなことも出来ただろうなあと、しみじみしてたら、エンディングにジョージ・ハリスンの唄が。はっ！と、この映画の製作がジョージ・ハリスンだったことを思い出したのでした。<br />
ジョージ・ハリスンといえば、スコセッシは彼のドキュメンタリーもつくっていました。ああ、未見。子供時代、ジョージの大ファンだったもので、ちょっと照れくさかったのでした・・・・うかつ。</p>

<p>『戦火の馬』と『ヒューゴ』。どちらもエンディングクレジットが終わるまで、劇場の席から立つ人がいなかったのが、これまた印象に残りました。<br />
映画への敬意をあらためて掻き立てられる、『戦火の馬』と『ヒューゴの不思議な発明』。<br />
単なる映画ファンブログになってすいません。</p>]]></description>
            <link>http://pff.jp/jp/directorsblog/2012/04/post-111.html</link>
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            <pubDate>Sat, 28 Apr 2012 11:14:56 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>明日はカンヌのラインナップ発表ですね</title>
            <description><![CDATA[<p>世界で一番有名な映画祭。それはカンヌ国際映画祭です。<br />
映画関係者の一番行ってみたい映画祭。それもカンヌと言っていいかもしれません。<br />
気候はいい、食事は美味しい（ついこれが先に来る・・・）、リゾート感も抜群、勿論映写状態はいい、観客の感能力が高い、映画多すぎて嬉しい悲鳴、有名監督＆スターとの遭遇率も高く、散歩するだけで楽しいし、なんだか全体的な高揚感、お祭り感は類がない。そこにいると、不思議と映画の仕事していることを誇りに思う効果がある。そんなカンヌ。滞在経費は他の映画祭より格段にかかりますからお財布が心配ですけど・・・・<br />
と言いながら私は、もう随分とカンヌに出かけておりません。</p>

<p>しかし、エイプリル・フールのカンヌの「漏れたラインナップ」という嘘は、結構世界を駆け巡ったようです。<br />
<a href="http://spooool.com/2012/04/cannes-film-festival-in-competition-line-up-leaked-and-translated-into-english/" target="_blank">http://spooool.com/2012/04/cannes-film-festival-in-competition-line-up-leaked-and-translated-into-english/</a></p>

<p> それに対して、アーティスティック・ディレクターのティエリー・フレモーが怒っている（当たり前ですが）<br />
<a href="http://www.deadline.com/2012/04/exclusive-thierry-fremaux-says-no-leak-at-cannes-film-festival-its-all-lies/" target="_blank">http://www.deadline.com/2012/04/exclusive-thierry-fremaux-says-no-leak-at-cannes-film-festival-its-all-lies/<br />
</a></p>

<p> こんな騒ぎが起きるのも、カンヌならではだな～と感心しています。<br />
私も、先日、カンヌの某セクションのプログラマーの一人から（どのセクションも、沢山いるんです。プログラマー）、選ばれた日本映画について耳打ちされましたが、口外しないのが映画祭運営者の常識です。</p>

<p>それにしても、一番小さい「監督週間」でも、PFFの10倍か？という予算でありながら半分以下の映画本数の上映。コンペなどの本体でしたら、多分100倍くらいの予算でしょう。う～すごい～。以前、「スポンサー探しに苦労したことがない」と言われたことがあり、腰が抜けそうになりました。<br />
・・・・・あ、いかん。なんだか僻みっぽくなってきました・・・・<br />
そうなんです。経済的苦労の連続なんです、映画祭運営は。全ての映画祭が同じ悩みを抱える昨今。景気のよい話は、カンヌ、釜山、トライベッカ、ハワイなどで、たまに聞くくらいです。あ、ドバイも。<br />
・・・・なんだか話題がしょぼくなってきましたのでやめます。</p>

<p>大人になっても夢と希望と理想と信念と想像と創作について臆面もなく語る場所が「映画祭」ですので、そこでは、映画や映画監督が、その夢や希望やもろもろの畏敬の対象になります。「人間は素晴らしいものを生むことができる」という前提に立った場所、それが「映画祭」ともいえます。言い換えれば、「人はよきものになっていく」ということを恥ずかしげもなく確認する場所と申しましょうか。う～ん、書いてるとアブナイ感じがしますね・・・<br />
一方、「映画祭」基準で暮らすと、世の中が不思議なものに見えてくるという傾向と申しますか、弊害と申しますか、は、あります。</p>

<p>私自身も、昨今の国内の出来事を目に、耳にすると「狂った世界」としか思えず、困っています。<br />
戦後民主主義教育の成果はなかった・・・・と申しましょうか、世界でも有数の独裁国家に生きているという感を強くすると申しましょうか、江戸時代のまま変化がないことを痛感すると申しましょうか、2012年であることが信じられないと申しましょうか。<br />
国の運営という仕事に携わる人たちの「（実は）何をしていいかわかりません」感、「責任は私にはありません」感、「嘘をつくこと、プロパガンダをすることが仕事です（えっへん）」感、つまるところ「誰か指示してください（強い人についていきたい）」でも「私たちは選ばれた人間で権力行使します（黙って言うことを聞け。いじめるぞ）」感。結局は「自分で考えて仕事したことがないのでよくわからない（所属するものがないと何もできない）」感。<br />
という、混乱した子供な感じ。あ、職場の身近にもいませんか？そんなオソロシイ人。つまり、自分のことしかみてない人。<br />
しかし、想定「将軍」も瓦解し始めている、幕末みたいな21世紀に、まだ「20世紀再び」と視野狭窄になってるというか、自暴自棄になってる為政者と共倒れ、と申しましょうか、その犠牲になるというかは、嫌だなあ・・・・<br />
現実をみたくないなら、せめて現在を活写する映画をみてほしい！と声を大にしたい次第です。</p>

<p>私が多分小学校低学年のとき、年賀状に紛れこんだ、他家宛のあまりにも稚拙な葉書を笑ったところ、明治の末生まれの祖母に「この人は多分、文盲で、これだけ書くのも精一杯だったのだ。昔は読み書きできない人が沢山いたのだ。戦争が終わって、誰でも教育を受けられる、選挙に参加できる、好きな職業につける、病気になっても怖くない、乞食のいない、民主主義の社会になったのは、素晴らしいことなのだ」といったことを、ゆっくりと諭されたときの記憶が甦って驚いています。<br />
「素晴らしい社会」<br />
現在の目指すべき素晴らしい社会とは何なのか。<br />
少なくとも、病人が出ると、親が子を、子が親を殺すという選択に追い込まれる社会、自殺が普通になる社会、老後の心配で頭がいっぱいなり貯金にはげみ、それを狙って詐欺が横行する社会、大人も子供もいじめが大好き、な社会、ではないことは確かではないかと思う次第です。</p>

<p>あれ？何故カンヌの話がこんなところに来たのでしょうか・・・・</p>

<p>映画に限らず、あらゆるエンターテインメント、あらゆる芸、クリエイティブ、表現、芸術、と呼ばれるもの、そしてスポーツや武道などの力が重要だとする仕事に長く従事してきました。同時に、その力によるコミュニケーションを信じています。<br />
これは、川喜多記念映画文化財団のHPにのった最新の映画祭レポートです。<br />
<a href="http://www.kawakita-film.or.jp/kokusai_3_2012_dauville.html" target="_blank">http://www.kawakita-film.or.jp/kokusai_3_2012_dauville.html</a><br />
日本の様々な表現者が、世界で愛され、評されることが、日々積み重なっていることの一例を、もっと多くの人に知ってもらいたいなあと思ってリンクしました。</p>

<p>う～ん、なんだか、ナショナリストみたいに聞こえますね。<br />
しかし、自分の暮らす場所が、愛と平和と敬意に満ちた場所であってほしいというのは、人類の希求でありましょう。<br />
あら！今度は宗教者みたいになってしまいましたね～<br />
困ったね。<br />
何はともあれ、ちょと長すぎる本日のブログでした。</p>

<p>あ、被災地復興の宝くじの売り上げが1000億円を超えたのに、現地へは100億円ちょっとしか届かないという嘘か本当かわからない記事がありました（あり得るぞ！と思っていますが）。宝くじも集金マシーンのひとつですが、少なくとも購入するときは「夢」を買うマシーン。その夢への投資を、文化芸術芸能にまわす宝くじ発売は、実は私の願いのひとつです。思い出したので書いてみました。その使用におかしなことをなくするのが優先ですけど。</p>

<p>さて、カンヌ発表から数日遅れて、PFFの名古屋と福岡のプログラムを発表する計画です。<br />
名古屋開催は、東京から近いということもあり、多数の監督が参加くださる予定です。是非、今必見の映画を、今ごらんください。<br />
引き続き福岡会場へ移動する私たち。新幹線に乗る計画です。<br />
映画評論家の相田冬二さんによると、現場に参加された『僕達急行A列車で行こう』の撮影に、劇中と同じく、マツケンはほんとに東京から博多まで新幹線で移動したそうです。九州では、あの映画に描かれた、黄色い一両だけの電車に乗って、あの無人駅に降りたいものです。そして、次の列車までの一時間、ぼーと読書。う～ん、７月だと、かなり暑そうですけどね。<br />
</p>]]></description>
            <link>http://pff.jp/jp/directorsblog/2012/04/post-110.html</link>
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            <pubDate>Wed, 18 Apr 2012 13:07:28 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>香港映画をみた</title>
            <description><![CDATA[<p>香港にいて香港映画をみるのに、何の不思議があるのか・・・と思われそうですが、近年、滞在時期に街の劇場から香港映画が消えていることが珍しくなかったのです。</p>

<p>香港国際映画祭にも、昨年の香港映画を一挙上映するプログラムがあるのですが、映画祭のはじまり時期に設定され、後半に参加しがちな私はずっと逃してきました。そこで、街の映画館でみようとするのですが（無茶苦茶ながら英語字幕がついての上映なので助かります）、近年はめっきり香港映画が減りまして、みるものがないという悲しい状況が続いたのでした。</p>

<p>さて今年は、4本あります。<br />
残念ながら全部みるやりくりができなかったので、パン・ホーチョン監督の新作LOVE IN THE BUFFに行きました。2年前の作品、LOVE IN THE PUFFの続編。香港映画の王道、ラブロマンスコメディです。<br />
前作では、いきなり建物内一斉禁煙になった香港で、裏通りの喫煙所が近隣のオフィスやショップの従業員たちの新たな出会いの場所になることをうまく使ったラブストーリーでした。そのときに知り合ったカップルの現在を、あれから急速に普通になった、北京あるいは上海への異動をフックに描いた作品です。<br />
パン・ホーチョンの時代への嗅覚に、今回も「うまい！」と膝を叩くのでした。新作には、中国のスターも勿論キャスティングされ、北京の名所や独自の文化も漏れなく映画に取り込まれ、ほんとに「うまい！」の連続です。（実は私は"北京＆台北食い倒れ"が趣味なので、北京の街にもちょっと親しみがあるのです）</p>

<p>同時に、30歳台のためのラブストーリーつくりの伝統が脈々と受け継がれる香港にも感服しました。日本にないもののひとつです。なかなか科白もニクいものが多い。この「LOVE IN THE ～」シリーズ、長く続いて欲しいなあと願ってしまいました。<br />
＊誰か映画祭上映あるいは、DVD発売いかがでしょうか？このシリーズ。</p>

<p>そんなこんなで、もう帰国です。<br />
今回は、滞在が短すぎて悔いの残る毎日でした。短編も含めると500作品にのぼろうかという香港国際映画祭。会場が広く点在するため移動が手間なこと、どこにいっても冷房が効きすぎて骨まで冷えること、食べ物が美味しくて食事時間を大切にしたくなることなど、最大一日5作品みられるはずが、実はいささか難しいのが現実のこの映画祭。少し長く滞在したいなあと、また今年も思いながら終わるのでした。</p>]]></description>
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            <pubDate>Fri, 06 Apr 2012 00:59:08 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>香港でカラオケ</title>
            <description><![CDATA[<p>既報のように、『恋に至る病』が香港国際映画祭Young Cinema Competitionで審査員特別賞をいただきました。今年から名称がリニューアルされたこのコンペ。昨年までは「デジタルシネマコンペティション」という名称で、その時代からほぼ毎年、何らかの作品を出品してきたPFFです。<br />
賞は、「グランプリ」と「審査員特別賞」の2つのみ。大きさの少し違うトロフィー、少しランクの違う賞品、そして副賞として現金が少し贈られます。<br />
今年の賞品は、Nikonのデジタルカメラセット。グランプリにはD7000、審査員特別賞にはD5100が贈られました。<br />
8年前の『ある朝スウプは』の受賞の際には、賞品はSonyのビデオカメラ＝香港仕様のPALシステムで、高橋監督がPFF事務局に寄贈してくださったのを思い出しました。また、中国映画の『牛革』とどちらがグランプリか紛糾して、最終的に2作品ともグランプリとなった異例の年でした。昨年は、『世界グッドモーニング』が、スペシャルメンションを授与されています。</p>

<p>このYoung Cinema Competitionのほかに、香港にはDocumentary Competition（ドキュメンタリーコンペティション）, Fipresci Prize（国際批評家連盟賞）, SIGNIS Award（人道賞）, Short Film Competition（短編コンペティション）があります。<br />
本年、日本映画では、他に短編グランプリを山村浩二監督『マイブリッジの糸』が獲得、人道賞のスペシャルメンションが、是枝裕和監督『奇跡』に授与されました。</p>

<p>表彰式のあと、会場では引き続き台湾映画「10＋10」の上映が。<br />
後ろ髪をひかれつつ、「日本のアジア映画祭できっとやるはず！」と願いを込めて映画祭ディナーに移動します。席が一緒になった香港のPR会社のOLさんと話していたら、やはり今、広東語では商売にならず、中国語と英語は必須だと。ディナーのあとは、なんと、初体験「香港でカラオケの夜」に突入。</p>

<p>審査員のひとりで、ハワイ映画祭のプログラマー、アンダーソン・リーさんの熱意に誘われて大人数でカラオケです。アメリカ、フランス、韓国、香港、日本と、多国籍の大グループ。部屋にトイレがついていてびっくり。そして、世界共通で盛り上がるのは、ビートルズ、U2、Queenなど。もともと外国語の曲がそれほど入っていないので、選択肢はそこそこのため、一番盛り上がりそうな唄を選べなかったりするのですが、アジアで誰でも知っていると聞いていた「昴」は、やはりすごかった。まず、日本語の歌詞の上に、ローマ字表記でルビが振られている。他にはないのでびっくり。そして、「あ～この曲知ってる」という人の多いこと！なぜか唄える人の群れに、むちゃくちゃ盛り上がるのでした。「リンダリンダリンダ」も結構いけました。<br />
そんな私は、部屋でオリジナル鼻歌をうたうのは得意ですが、カラオケからはとても縁遠い暮らし。しかし、今回、音楽のコミュニケーション力に脱帽したのでした。<br />
そして、かいがいしく飲み物の世話や、選曲の世話をしてくれる人がいて、映画祭スタッフかと思っていたら、The Hollywood Reporterの人だったのには驚きました。「"客に飲み物を絶やさない"という中国人気質にスイッチが入っちゃうのよね～」という姉御な感じにしびれるのでした。</p>

<p>これまで映画祭中盤に設定されていたコンペティションの発表が本年からは後半になり、映画祭も明日が最終日。私も、映画を観る事に集中できるのは明日のみ。明後日には帰国で、いささか焦っているところです。<br />
香港の観客は、とにかく若い。『恋に至る病』の観客は、ほぼ全員高校生と大学生のようにみえました。30歳以上が見当たらない雰囲気なのです。この観客層が、毎年毎年入れ替わっている感じがするので、映画祭の最古参、アーティスティックディレクターのリ・チョク・トーさんに聞いてみました。</p>

<p>「香港は、日本のように年金や手当てが充実していないので、仕事についたら、自分の人生を支えるために少しでもお金を稼ごうとそれでいっぱいになり、映画祭に来なくなる。また、日本では大きな映画観客層であるシニア層は、香港では悠々自適という生活は獲得が難しいため、映画祭に来ない（何らかの形でずっと働いている人が多い）。<br />
そのような環境で、映画祭は、エンターテインメントに限りのある香港では、若い人の年に一度のイベントとして盛り上げるのが使命になる。しかし、昼間に映画祭上映に集ってもらうためには、学生でも会社勤めでもない人に来場を促す必要があり、そのため、デイタイム上映の料金を、少し安く設定することをやっている。」</p>

<p>ただ、昨日小さい会場でみた、ドキュメンタリーコンペティションのグランプリ受賞作品『Jai Bhim Comrade』は、客席の年齢層も人種も大変多様でした。3時間に及ぶインドのカースト制に関する作品です。インド人の居住者数の少なくない香港なのに、インド人来場がひとりもないのが、この映画を物語っているところがあるのですが、子供のころは知っていたことを忘れかけてるのに愕然としたカースト制度。その歴史やプロテストを唄の力で熱く伝える場面の多さに、インドの口伝文化を目の当たりにする驚きと、戦い方の違いに対する驚きがありました。<br />
先日は、伊集院静さんの「お父やんとオジさん」を読んで、北朝鮮と韓国が休戦状態なのだということをすっかり忘れていた自分に気づき赤面し、今回、『Jai Bhim Comrade』をみて、インドの（のみならず各国でありますが）カースト制度のことを忘れていた自分に赤面し、生活に追われて身の回りのことでいっぱいになるのって、あっけなくやってくるなあと怖く思ったのでした。</p>]]></description>
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            <pubDate>Wed, 04 Apr 2012 22:40:39 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>PFL </title>
            <description><![CDATA[<p>PFLは、「ぴあフィルムライブラリー」の略称です。<br />
PFFアワードにご応募くださった方は、「約款」という書類にサインなさってますが、この約款は、PFLにまつわるものです。PFFアワード"入選作品"は、PFLに入ることになります。<br />
もともとは、この世にそれ一本しか存在しない8ミリフィルム作品（1970＆80年代、90年代も前半は、自主映画は、ほぼ全て8ミリフィルム作品でした）の紛失を防ぐために、つくり手からお預かりして、貴重な作品を後世に残していくことを意図した映画ライブラリーです。<br />
背景には、「自主上映会に貸して、紛失された」とか、「いつのまにかなくなっていた」、という話が珍しくなかったことがあります。<br />
同時に、「無料」が当たり前のように起こる自主映画の上映を、少しでもつくり手に「上映料」が入るように交渉する窓口になるためでもありました。</p>

<p>PFLを「PFFが権利を持って行くシステム」と解釈する方をみかけますが、それは完全な間違い。権利はつくり手のもの。PFFは、一定期間、対外的な窓口になるのです。<br />
1：作品が確実に保管される　<br />
2：国内外の映画祭や上映会、興行など、出来るだけ多くの場所での上映を推進する　<br />
3：煩雑な交渉ごとを代行して、制作費が少しでも還元されるチャンスを逃さないようする<br />
ということから始まったPFLですが、デューププリントを1本つくるのも大変だった8ミリ作品と違い、デジタルが主流の現在は作品のコピーは大変に手軽。しかしその保管方法に関しては、世界的にまだ明確な方針を持てていません。デジタル作品は、商業映画も自主映画も、どちらも"保存"に関しては手探りな状況です。<br />
制作費の潤沢にあるメジャー映画の場合、デジタル作品も、現在最も安心な「ネガフィルム」で保存されているのですが、低予算映画はデジタル素材しかない。その保存方法に、確実な答えの出る日はまだ来ないでしょうから、常に最新のフォーマットに移し変えていくしかないのではないか？と囁かれてもいます。</p>

<p>「デジタルは、とてもパーソナルなものなのだな、8ミリフィルムみたいな存在だな」と、ふと感じる今日この頃です。「個人の責任で保管する」という現実において。そして、35ミリフィルムは、個人では保管が難しいところで、公的なものなのだな、と思わされます。</p>

<p>DCP（デジタルシネマパッケージ）とか、VPF（ヴァーチャルプリントフィー：前回のブログに、間違ってVPCと書いちゃいました！失礼しました）とか、略語はその内容を表すに効果的なのかどうか、近年疑問ですが、ともかくPFLのことを改めて考え始めたのは、このDCPとVPF騒動のおかげかもしれません。</p>

<p>しかし、フォーマットが何に変わろうが、興行システムがどうなろうが、自主映画は、全て関係ない、とも言えます。自主映画は「映画をつくる」ということに純粋に集中できる最も自由な世界。そのつくり手が「映画」というものをどう定義するか、というところからして自由です。自由ゆえに難しいとも言えますが、「自分で自分に課題を与える」ことで整理する人も多いでしょう。<br />
ともあれ、出来上がった作品がおもしろければそれでいい。つまり内容が全て。規制ゼロです。</p>

<p>自主映画のコンペティション「PFFアワード2012」の締め切りまで残りわずかとなりました。<br />
そのPFFアワード2012入選作品発表は、７月初旬、できるだけ早くを目指しています。入選作品を上映する、第34回PFFは、東京国立近代美術館フィルムセンター大ホールにて、9月18日から28日の10日間（月曜休館）で開催が決定しました。<br />
最終審査員や招待作品の発表も、７月初旬を目指します。</p>

<p>更に速報です。<br />
震災の影響で開催決定に時間のかかった第33回PFF各地会場予定ですが、<br />
名古屋開催は6月30日、7月1日と3日の3日間で決定しました。愛知芸術文化センターです。そして、福岡開催は、続く7月6日、7日、8日の3日間、福岡市総合図書館で決定です。プログラム決定次第お知らせします。</p>

<p>第33回と第34回が、同じ年に展開する珍しい一年となる今年。「いよいよ始動」という雰囲気に包まれてきた事務局です。</p>]]></description>
            <link>http://pff.jp/jp/directorsblog/2012/03/pfl.html</link>
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            <pubDate>Thu, 29 Mar 2012 01:42:29 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>神戸で爆音体験</title>
            <description><![CDATA[<p>京都でのＰＦＦ開催最終日の翌日24日に、神戸アートビレッジセンターで、爆音のモンテ・ヘルマン二本立てがありましたので、ちょっと出かけて行きました。<br />
今回、神戸アートビレッジセンターでは、上映準備のため、前日23日を休館して音を追い込んだという太っ腹！いわゆる「映画館」ではその決断は難しく、イベントにはありがたい会場だとしみじみしました。<br />
主宰の樋口泰人さんとも、ダグラス・サーク特集以来ゆっくりお会いしました。<br />
今回の神戸上映をきかっけに、ゴールデンウィークには、本格的に爆音go west展開とのことで、「食べ物の美味しい関西で、爆音参加しながらゴールデンウィークを過ごすのはどうか？」と私も考えはじめています。ほんとに、食べ物天国だ。関西！</p>

<p>四方山話によると、これまでの体験から、音に最も拘っていると思うのは、リンチ。そして、日本の監督で他にない面白い音のつくり込みをしていることを発見したのは、相米監督だそうです。また、何度も何度も大きな音でテストを繰り返していると、それぞれの監督が、どんな風に音を考えているのかが、くっきりと見えてくると。<br />
爆音で観ていると、もう、普通の上映に戻れないなと思う音体験です。</p>

<p>同時に、今、樋口さんが夢中なのがモノラルレコードだそうで、先日、仙台で行った聞き比べイヴェントは、2時間の予定が5時間になったとか・・・次回は、関西で、アナログ時代、プレスする国によって音が多少違ってくるという、その差の聞き比べの企画も実行する計画だそうで、こちらも"果てなき路"だなと、ふかく感動しました。</p>

<p>そして、昨日25日は、新宿にある映画大学院大学での「デジタルのミライ」と題されたシンポジウムに出席しました。<br />
VPSが日本の興行界を震撼させてから、活発に行われているシンポジウム。私たちPFFは「映画祭」のうえ、会場がいわゆる映画館でもない場合が多いため、ちょっと別世界にいるわけですが、デジタルにつきまとう、「最新装備へのアップデート」「上映規格の統一」という問題をクリアできるシステムは、ほんとに一種類しか設定できないのか？とは思います。<br />
多種類は無理なのか？と、私の知りたいポイントは、そこであったりするのですが、今回はそういう話には流れず、私のしたことは、PFFがデジタル時代にどう対応しているかの紹介がメインでした。</p>

<p>シンポジウムが正直大変苦手な私。ドン・コルレオーネがいたら「思ったことをすぐ口に出すな」と注意され、早々と始末されてしまうタイプだなと、出席するたびに思う次第です。つまり、人に自分のオピニオンを話す訓練が足りないわけです。馬鹿ってことですね、</p>

<p>話は戻って、私が一番懸念しているのは、「10年後にもハリウッド映画は王者か？」ということ。決して変らないものとして想定されている、ハリウッドメジャーと、そしてアメリカ。ほんとに変らず、大きな興行収入を日本にもたらしてくれるのでしょうか。多くの人の生活を支えてくれるのでしょうか？映画で食べることの基本であり続けるのでしょうか？<br />
（あ、現在のハリウッド映画で公開間近の『ドライブ』と『スーパー・チューズデー』どちらもライアン・ゴズリングいいですよ！余談でした。）</p>

<p>また、大規模に変わるものは、後年のツケ、大きくないでしょうか？ほら、大型店による地元商店街の崩壊とか、森林伐採里山削りだしによる自然体系の破壊とか。原発への転換とか。<br />
少しづつ、様子をみながら変えることはできないのかな。<br />
DCPの上映可能で、アップデートの可能な他のシステムは他に置けないのか。<br />
あるいは、データ上映の可能な他の方法。<br />
たとえば、Ｋyoto DUの推進している、Ki-Proを使っての上映。映画祭はこちらの可能性を考えてみなくては、とも思っています。</p>

<p>里山で思い出しましたが、5月にＰＦＦを開催する計画の名古屋で、県が東京在住の地主を訴えているとか。20年前に県を支える大企業が計画した700名以上の地主が持つ東京ドーム58個分の里山をテストレーシングコースにするという計画。当時は買収に失敗したものを、「公共事業」として県が買収に動き、最後に残った一人が首を縦にふらないので、裁判と。すごいな～。自動車のテストコースのために里山を潰す。20世紀に計画された「21世紀の公共事業」って、怖すぎる・・・・</p>

<p>切実に収入が減り、借金が増え続ける日本という国の家計。<br />
これまでの収入あるいは収支計画を維持しようと各地で必死の行動が噴出していますから、これからもっとすごいことが出てきそうで、こりゃますます、映画は現実に負けるわ・・・・現実に追いつけないわ、と、呆然とする気持ちになるこのごろ。<br />
フリーランスの私には、国民年金がいつのまにか多くの公務員に着服されて誰も責任をとらないことに漫画を超えた日本の不思議を感じていましたが、今回はAIJによる1458億円の年金基金の損失を厚生年金で補填という方針が出そうとか。何故そうなるのかさっぱりわからないけど、これでサラリーマンの年金も崩壊する（してる？）ことがわかりました。そして公務員の共済年金は無傷。もう、笑うしかないですね。日本の縮図ここにあり。<br />
でも、AIJに運営させたのは、誰？<br />
銀行預金は、郵便貯金は、誰がどう転用してるのかな？<br />
「お金が廻ることで豊かな社会になる」という、共同幻想が破壊された現在、お金は凶器に等しいなあとほんとに暗くなるのでした。そして、こんな壊れた社会だから、一笑に付される企画のほうが、正しくミライを予言する映画であったりするのかも、とふと思うのでした。</p>

<p>10年後、20年後、あるいは100年後を見据えた普遍的な力を持つ映画。その登場を待つPFF。公募締め切りは31日消印有効。既に審査は始まっています。</p>]]></description>
            <link>http://pff.jp/jp/directorsblog/2012/03/post-107.html</link>
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            <pubDate>Mon, 26 Mar 2012 18:59:42 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>京都着</title>
            <description><![CDATA[<div class="moblogkun-entry">
<p>二年ぶりに大阪に立ち寄り、大阪駅の変化に驚いた後、京都に着いて、これまた街の様変わりに驚きながら、京都シネマのPFF開催最終日に向け、会場に向かっています。<br />
意外に激しい雨に、革靴と折り畳み傘は失敗でした。雨のなかのご来場、取りやめにする方がいないことを祈るばかりです。<br />
<br />
京都の街、小さなお店の経営に世代交代が起きている感じ。一度ゆっくり歩いてみたいものですが、明日は神戸に移動です。<br />
</p>
</div>]]></description>
            <link>http://pff.jp/jp/directorsblog/2012/03/post-106.html</link>
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            <pubDate>Fri, 23 Mar 2012 17:21:43 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>銀座シネパトスのイヴェント満載さに驚愕</title>
            <description><![CDATA[<p>昨日は、銀座シネパトスで開催されている森田芳光監督追悼特集の一日を使って、森田監督の自主映画『水蒸気急行』と『ライブイン茅ヶ崎』そして、当時、ぴあのイヴェントのために森田監督に監督を御願いした『劇的ドキュメントレポート'78～'79』という8ミリフィルム作品を3作品、更に、それらに続き製作された、劇場デビュー作品『の・ようなもの』も加え、合計4作品が上映されました。</p>

<p>朝からおよそ5時間半に渡る、この4作品の上映が終了したところで、トークイヴェントもありました。<br />
『ライブイン茅ヶ崎』がPFF77年の入選作品だったこともあり、現在のＰＦＦから私が、森田監督の8ミリ時代にまつわるトークに、厚顔にも登場させていただきました。<br />
70～80年代の森田監督を存じ上げない私です。会場には、かつてのスタッフの方や、お知り合いの方が沢山おられると聞き、かなり真っ青でした。が、司会進行の樋口尚文さんが、8ミリ自主映画をつくっていた少年時代、まさに憧れの兄貴だった森田監督の姿をお話くださったこと、そして、森田監督初期3作品に助監督でついておられた金子修介監督が、突然の指名にも関わらずご登壇くださり、『メインテーマ』や『家族ゲーム』での爆笑の思い出を語ってくださったことで、盛り上がって終了しました。</p>

<p>実は何度かお目にかかった際の金子監督は、シャイで無口な印象でしたから、昨日は別の方をみるようでした。極め付きは、森田監督、大森一樹監督、そして石井岳龍監督という、70年代、自主映画から彗星の如く登場した監督たちのお話の中で、最近、石井監督の『生きているものはいないのか』を観た。と。<br />
「この映画は、日本映画界の話なんだよ！「日本映画に、生きているものはいないのか」という映画なんだよ！」と、いう話に爆笑しながら、なるほどそうなのか。と、またあの映画を思い出していました。『生きているものはいないのか』。近年の日本映画に欠かすことの出来ない俳優、村上淳さんと、渋川清彦さんを見ているだけで嬉しくなるのですが、既に、染谷将太さんも日本映画の顔だなあとしみじみする作品です。未見の方は、是非。</p>

<p>また、そのトーク前の楽屋で、ご夫人でプロデューサーの三沢和子さんと少しお話させていただきました。この時に伺った『水蒸気急行』と『ライブイン茅ヶ崎』のエピソードが大変面白く、トークでご披露したかったのですが、話の流れで触れることができなかったので、ここに記しておければと思います。<br />
森田監督と三沢さんが知り合ったのは、『水蒸気急行』が完成し、森田監督が全く無謀と言える自主上映会を、銀座の「ガスホール」を借りてやると決めていた時だったそうです。<br />
通常自主上映会に考える会場キャパの10倍もあろうかという、メジャー映画の試写会に使われる「ガスホール」をどう満員にするか。そのときからプロデューサーとしての三沢さんの道は決まってしまったのかと感じたのですが、それまでJazzをやっていて、映画の興行や製作に縁のなかった三沢さん。まず、友人知人に「私が結婚すると決めた相手を見ることができますよ」と案内したと。<br />
結果（？）上映は満席の大成功で、"無名の自主映画にガスホールが満席"と、その現象が新聞記事にもなったと。<br />
そして、続く『ライブイン茅ヶ崎』は製作も関わられ、ヒロインのノブコさんは、妹さんが演じておられます。今回の『ライブイン茅ヶ崎』の上映に、主役のマサミ、タモツ、ノブコさんにご連絡なさったところ、マサミさんはお店を経営しておられて茅ヶ崎を離れられず、タモツさんは、映画にもあるトマト農家の収穫で忙殺されており、ノブコさんは年度末の会計に追われており、どなたも仕事で実現しなかったのでした。みるうちに、どんどんマサミとタモツが好きになる『ライブイン茅ヶ崎』。当時の思い出を伺いたかったですね。<br />
そして、81年のデビュー作『の・ようなもの』から、ずっとプロデューサーとして森田監督を支えていらした三沢さん。「面白がる」ことの上手なおふたりの共同制作の日々をふと想像してみたりしました。</p>

<p>更に、この週末に公開となる『僕達急行　A列車で行こう』を撮る前に、『水蒸気急行』をご一緒に再見したお話も伺いました。「30分に編集し直したら傑作だ！」と再編集を考えていたという森田監督。35年の月日のあと、自主映画を再編集するという有り得ないことが起きていれば、これまた面白かっただろうなあ・・・・<br />
『僕達急行　A列車で行こう』楽しみです。</p>

<p>というわけで、昨日は半日以上シネパトスにいたのですが、様々なイヴェントが告知されていました。<br />
特に驚愕したのが、石井輝男監督の『盲獣VS一寸法師』の35ミリプリント上映がある！！そのトークゲストに、出演者のリリー・フランキーさんと、塚本晋也監督、手塚眞監督が登場すると。<br />
また、今井正監督特集では、『青い山脈』『続・青い山脈』上映に際して、アメリカから杉葉子さんが来日なさると。<br />
その他にも沢山の企画が掲示されており、スタッフの方の貢献に頭が下がると共に、どんどん映画祭がやる企画がなくなるなあという複雑な気持ちも持ちつつ、映画の力を再確認して帰途についたのでした。</p>]]></description>
            <link>http://pff.jp/jp/directorsblog/2012/03/post-105.html</link>
            <guid>http://pff.jp/jp/directorsblog/2012/03/post-105.html</guid>
            
            
            <pubDate>Wed, 21 Mar 2012 16:33:11 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>2012年ベスト10が出揃ったようです</title>
            <description><![CDATA[<p>先日の日本アカデミー賞TV放映後の夜、近所のTSUTAYAを訪れると、見事に『八日目の蝉』が全部借りられておりました。『冷たい熱帯魚』もありませんでした。テレビの伝播力健在なり・・・とふと思いました。<br />
数々の映画ベストテンの発表も一段落した昨今。インディペンデント系映画への注目が高い、ヨコハマ映画祭、おおさか映画祭、高崎映画祭などの賞も決定し、さまざまなベストテンを並べてみると「多彩な年だなあ～」と実感しています。同時に、来年の所沢イヴェント「世界が注目する日本映画たち」ラインナップスタートだなあ、と、本年のイヴェントを2日後に控えならが（!!）思っていました。</p>

<p>「世界が注目する日本映画たち」は、日本国内のみならず海外でも注目の邦画を一挙上映する企画ですので、当然海外での邦画への反応も集めなくてはなりません。<br />
以前、このブログで、「海外で有名な日本の監督は、宮崎駿と北野武、映画祭関係者が会いたいのは、黒沢清と是枝裕和という傾向がある（敬称略）」ことをご紹介しましたが、今月は、奇しくもフランスで、是枝監督の特集（フランスアジア映画祭でドキュメンタリー作品も含む全作品上映がありました）と、黒沢清監督の特集（ドービルアジア映画祭で今）が行われました。どちらも監督を招いての企画でした。フランスは監督特集の活発な国で、「いいな～」と子供のような感想が漏れます。また、5月の韓国チョンジュ映画祭では、小林政広監督と内田吐夢監督の特集を実行するそうです。小林監督も、海外で多く特集が組まれる監督です。</p>

<p>さて、金曜16日から始まる"週末映画祭"とでもいった<a href="http://www.muse-tokorozawa.or.jp/koen/20120318.html">「世界が注目する日本映画たち」</a>。西武線航空公園駅にお近くの方、是非お越しください。上映7作品のみならずゲストも監督、プロデューサー、出演者と多彩ですし質疑応答タイムや、パンフレットへのサイン会も行われます。今回唯一来場不可能な是枝監督はメッセージビデオで登場いただくのですが、そのビデオは、『ふゆの獣』の内田伸輝監督が撮影くださいました！今回上映の是枝作品は『奇跡』。子供たちが"願い"をかける、その願いに心で滂沱の涙が流れた私。被災地の仮設住宅街でも感じましたが（勿論日常生活でもそうでしょうが）子供のエネルギーたるやすさまじいものがあります。子供が来るといっぺんに、場の色が変わってしまう。そんな子供の有無を言わせぬエネルギーを生かし切った奇跡のような映画『奇跡』。スクリーンで堪能いただけると嬉しいです。</p>

<p>そうです。あの日から一年が経ち、メディアは「復興」へと報道色を替え、政府は原発再開推進やらなんやらかんやらに動いている気配がします。「もうすっかりメジャー報道を疑っているなあ・・・」と我ながら思うのは、一斉に始まった「大地震が来る」報道を、大がかりな「現実から目をそらさせろキャンペーン」だと解釈している自分がいることです。いやいや～、書いてて我ながらこわいです～。<br />
電気代徴収は、水（とガス）と並び「止まると困る」もののひとつとして、ものすごく安定した「全国民からの自動集金装置」ですから、その権利を手放したくない、人生設計をそこからの収入に依って居る人が、驚くほど多くの場所に、大量にいるのだと実感したこの一年。ただ今公開中の映画『TIME』になぞらえると、『発電送電からの収入』でしょうか。さて、自分の生活で電気がないと困るものは何か。もちろん、映画をみることです。あとは、PC、冷蔵庫？ガスもスイッチに電気が必要で電話もそうだから、必要ないものに変えるか？灯は18世紀に戻ってランプと蝋燭か。家庭内自転車型発電機を導入するとどのくらいまかなえるか？ダイエットも兼ねられるが、足腰動かなくなったらどうするか？とか、いつものカウントをしてみます。実は最近一番頻繁に思うのは、それはともかく「エレベーターの閉じるボタン廃止はどう？」と、「エスカレーターの片側一列乗り廃止はどう？」です。<br />
エレベーターの「閉じる」ボタンは、ゾンビや殺人鬼やストーカーに追われた時には絶対欲しいですが、基本、要らないものでは？「開く」ボタンは優しさに沿っているけれども、「閉じる」ボタンは意地悪に近づいていかないでしょうか。エスカレーターも、あの不自然なステップを歩いて登る力があれば、普通に階段を登ればいいのではなかろうか？エスカレーターはその本来の目的通り、二列（ほとんどの場合2人幅ですね）でただ乗ってる昇降機でいいのではと思えてなりません。ほんの数秒の速さのために、無駄なストレスとエネルギー使ってる気がするエレベーター「閉じる」ボタンとエスカレーター「片側歩行専用制度」。一年前までの悪習のひとつなのではないかな～。</p>

<p>政治的イデオロギーや様々な常識、暗黙の所属、などが崩壊したと思うこの一年。戻るのではなく、復興や再生や刷新を願って新しい価値観を生きていくことにすんなり入れるのは、もしかしたら一年前に何も持っていなかった私たち、いわゆるフリーランスの人間や、まだ何もない若者なのかなあとやはり思ってしまったのは、先日国際空港でみた風景からでもあります。<br />
それは推定60代なりたての夫と、推定50代中盤の妻、そして推定20代後半の娘。推定家族旅行に出発する推定裕福な日本人3名。e-ticketに慣れない夫は、妻がまとめてチェックインしたあとに手許にあるものが、従来の「搭乗券」ではないので「お前は何か間違ってる」と不機嫌になり、また妻をカウンターに並ばせる。そのなんだか理不尽に怒っている父の機嫌を「まあまあ」と（明らかに馬鹿にしながら）なだめることに終始している娘。既に疲労してカウンターから戻り「これで間違いない」と夫に報告する妻。「もうやだ～パパ～」という娘。憮然として不機嫌なままの夫。まだ旅は始まってもいないのに・・・今年一番面白い風景で、なんだかずっとその家族の姿を追いかけていた私。多分、夫は推定自分の所属する「組織」の習慣を家庭に持ち込んでいるのでありましょう。推定、部下が旅の準備をし、旅だちも、到着してからも、常に誰かが世話をする。自分の不安や不便を人に解消させることが普通と思う、推定「組織で上がっていく」ことを日常生活でも引きずるその家族の姿に「古い」とつぶやいてしまうのは、私だけではないだろうなあと感じながら、話す相手のいない一人旅を残念に思ったのでした。</p>

<p>「ひとりでなんでもやれ。<br />
次に、ひとりでやれないこと、あるいは、ひとりでやらないほうがいいことを知れ。」<br />
それが自主映画の基本ではないかと常々思う私は、その一家にビデオカメラを持たせて「映画を撮ってみれば？」と話したくなったりしました。<br />
勿論キチガイ扱いされるのは明白ですから、話しませんけど。</p>

<p>あれ？なんだか話がすっかり飛んでしまいました。<br />
本日は気分転換にまたまた『次郎長三国史』（マキノ雅弘監督）をみてしまいました。「ワッショイワッショイ」と走って、とりあえずいつも笑ってる。素晴らしいなあと、またまた惚れ惚れするのでした。</p>]]></description>
            <link>http://pff.jp/jp/directorsblog/2012/03/201210.html</link>
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            <pubDate>Wed, 14 Mar 2012 01:50:07 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>心洗われる金曜日</title>
            <description><![CDATA[<p>「木村栄文作品みておかねば～」と、やはり金曜はオーディトリウム渋谷へ。その上映合間に打ち合わせ、などと、事務局スタッフに苦労をかけつつ、ともかく最終日は全プログラムを拝見しました。<br />
そもそも、「テレビドキュメンタリーが劇場で上映される」ことが、画期的な出来事で、作品制作のRKB毎日放送の決断に頭が下がります。ケースバイケースで一概にここに記すのは困難ですが、スクリーンで有料でのテレビ作品の上映は「諦める方が賢い」というくらい、手間暇かかるというか、不可能に近く、映画祭上映も四苦八苦ですので、しみじみ快挙だと思うのです。</p>

<p>が、この木村栄文作品、「パッケージで全国各所で今後展開予定」ということを支配人に聞き、「どこかで全作みることができるのか！」と、心に希望の灯がともる次第です。このチャンス、是非多くの方に掴んでほしい。う～んと、たとえば、ゴーマニズムシリーズを読んで、教科書にない日本の歴史に気づいた方など、栄文作品必見かと思ったりしました。</p>

<p>また、多分、こういうテレビ作品は、今まさに現場に出ておられる方がご覧になると刺激的なのだと思うのですが、20代＆30代のテレビや映画の現場スタッフは忙しくて映画館に行く時間がない！のが現実では？その厳しい現実を前に、いつも思うのは、「だからこそ、学校よりも映画館だな」と、ということです。</p>

<p>恐ろしことに、10代～20代前半までの映画の観貯めで、あとの20年間を乗り切るのが映画映像を仕事にする人の現実だったりします。いや、どんな仕事をする人でも、その後の人生の糧を蓄積できるのは、学生時代だと思われる。その蓄積物の中に「映画」を入れると、かなり簡単に多彩な刺激を蓄積することができると思われる。何故なら、映画の情報量は他よりずっと多いから。<br />
そんなことを再確認した刺激的な作品群でした。</p>

<p>足がまだ元通りではないので、都市の「階段尽くし」がいささか辛く、出歩くのを控えている日々です。しかし「やはり出かけると色んないいことに遭遇するなあ」と実感したのは、その日に会場で知った、英語字幕翻訳者によるシンポジウムでした。<br />
「字幕翻訳者が選ぶオールタイム外国映画ベストテン」という書籍の出版にあわせて企画されたイヴェントで、映画翻訳家協会会員が揃い、映画字幕にまつわるお話や、シンポジウムで構成されると。そこで、木村栄文プログラムのあとも、そのまま、若干枚数出るという当日券の列に並んでみたのでした。</p>

<p>「翻訳」という仕事、映画字幕にしろ文学にしろ、言葉を熟考なさる方の文章は面白いなあと、岸本佐知子さん、鴻巣友季子さん、太田直子さんなどなど多くの著書を通して感じていたのですが、今回のシンポジウムも、登壇者の歯切れの良さ、明確さ、ユーモア、感服しました。<br />
告白しますと、映画祭予算が足りないとき「字幕を自分でつくってみようか・・・」と思ったことが、数度あります。思うだけで、実際の作業を考えて、とても手を出せるものではないと恥じ入ってやめるのですが、今回、改めて、プロはプロであると痛感するお話でした。</p>

<p>特に、皆さんの強調なさっていた(個人的解釈でまとめてしまって恐縮ですが）「脚本家はじめ、製作スタッフが何年もかけて作り上げてきたダイアログであり、物語であり、その丸ごとの結果である「映画」をどう観客に伝えるかということに心を砕いて字幕をつくる」という字幕翻訳への姿勢に、「映画」を大切にすることの神髄がすべて詰まっていることに、心洗われた次第です。<br />
"「映画」をまるごと掴む。掴むために努力をする。そして、その映画が多くの人に伝わるために仕事をする"映画を仕事にするというのは、つまりそういうことなのだと、明確に言葉にしていただいた感じです。</p>

<p>ところで、映画字幕、そして、映画パンフの、他に類のない美しさ、クオリティの高さは、実は日本で高度に発達したオリジナル文化です。ここに現れるように、外国文化の伝道者である「外国映画」を大切にしている国日本なのですが、しかし、一方「日本映画」のほうの対外的なプロモーション力は非常に低い。日本映画ファンが世界各地で自主運営している日本や日本映画に特化した映画祭が、日に日に外交場所として重要度が増している、"海外の映画祭頼り"である現実は、実は切実な問題でもあるのです。</p>

<p>が、今それは置いておいて、美術では、もっと切実な問題が起きました。<br />
ロンドンの大英博物館から「日本コーナー」がなくなり、アジアの一部に組み込まれる。と。<br />
文化芸術エンターテインメント芸能スポーツを通して、人はその国に興味を持ちます。理解を深め、愛情を深め、そこに人間が住んでいることを実感し、国のイメージが固まります。その国家イメージのアピールのために、国税を使って活動している人たちがいます。国家公務員ですね。既得権の確保が仕事であるのに、失ってしまった・・・これを皮切りに、ずるずると世界各地の文化施設から日本が撤退させられていくことを、止められないで終わるのだとしたら、これはかなりの危機です。<br />
経済で人を集められても、そこに敬意が伴うかどうかは別問題ですが、文化芸術エンターテインメント芸能スポーツには、必ず敬意が伴います。それを増やすことは、明確に「よきこと。必要。得策」なのに、何故貴重な既得権を失うのか？（個人所得の増える既得権はなぜ手放さないのか？とも書きたいところです・・・あ、書いちゃった）<br />
コミュニケーションの改善が難しいなら、少なくともコミュニケーション場所の確保はしてほしかった・・・・</p>

<p>ともかく、創作物の活発な交流がますます重要になるこれからの世界です。できることをやり続けようと思います。</p>]]></description>
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            <pubDate>Sun, 04 Mar 2012 03:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>3月のPFF事務局</title>
            <description><![CDATA[<p>4月の新年度に向けて、入試、入学、転校、転勤、入社、転職、転居、確定申告、いろいろ煩雑な日常に追われる3月。PFF事務局も、人の移動があり、また、「PFFアワード2012」締切を控えつつ、17日から一週間、京都シネマで「PFFin京都」の開催、16,17,18日、所沢ミューズでの「世界が注目する日本映画たち」開催、そして、20日、シネパトスでの森田芳光監督追悼特集への参加と、イヴェントが満載の3月です。</p>

<p>京都は、『春夏秋冬くるぐる』日原監督、『ダムライフ』北川監督、『僕らの未来』飯塚監督、『山犬』佐藤監督と、4作品の監督が駆けつけて、質疑応答を行います。<br />
会場の京都シネマは、イヴェントやゲストの大変多い映画館ですので、スタッフの方々が監督とのトークを非常に盛り上がてくださる上に、PFFに関しては、地元の学生の方々への運営参加を促してくださるので、毎年暖かい雰囲気に包まれます。今、どんな人がどんな映画をつくっているのか、是非一度参加いただいて、自主映画の最前線に触れてくだい。そして、会場は3スクリーンを持つ映画館で、一般ロードショー作品が中心ですから、組み合わせていけば、朝から晩まで多彩に映画漬けになれる、京都シネマでのPFF開催です。</p>

<p>池袋や新宿から40分弱で到達する、所沢の文化施設「ミューズ」を会場にする「ミューズシネマセレクション　世界が注目する日本映画たち」も12回を数えます。昨年は震災で中止を余儀なくされましたが、本年はデジタル作品の上映も可能となり、新たなスタートを切ります。</p>

<p>16日(金)は、「前夜祭」として、デジテル作品のためこれまで上映を断念していた想田和弘監督の『精神』と『Peace』を上映し、想田監督と、瀬々敬久監督に対談をお願いしました。新作『演劇』も完成という想田監督。瀬々監督との対談がどう拡がっていくのか、私も楽しみです。</p>

<p>17日(土)と18日(日)は、5作品の上映。それぞれの作品の監督はじめ、ゲストをお迎えします。<br />
17日『奇跡』是枝監督連続来場は新作準備で叶わず、ヴィデオメッセージでのご出演ですが、『ヘヴンズストーリー』瀬々監督は、主演のひとり、ミュージシャンの山崎ハコさんとご一緒に、前夜祭に引き続きご来場くださいます。<br />
18日、『歓待』は、深田晃司監督に加え、アジアのミューズとして昨年の東京国際映画祭で特集も組まれた、女優でありプロデューサーの杉野希妃さんもご来場くださいます。そして、『川の底からこんにちは』は、石井裕也監督が、『海炭市叙景』は熊切和嘉監督が、（奇しくも大阪芸大の後輩先輩ですね）ご来場下さいます。</p>

<p>作品公開も一段落して、余裕をもって作品を振り返ることができる時期だからかもしれませんが、この所沢ミューズでのトークは、それまでにない話題が飛び出すことが多いように感じます。作品を未見の方は是非、また、再見の方も是非、この機会にタイトルにもあります「世界が注目する日本映画たち」＝昨年、一昨年の国内外で話題の日本映画をご体験ください。各回とも、映画のパンフレット（売り切れている場合もあります）や、書籍などご用意して、ゲストサイン会も企画しています。</p>

<p>そして20日は、シネパトスの森田芳光監督追悼特集の一日をいただいて、8mm作品を監督の監修のもとデジテル化したバージョンで、『水蒸気急行』『ライブイン茅ヶ崎』『劇的ドキュメントレポート』の特別上映が。不肖私が対談に参加させていただくことになり、ただ今森田監督作品を再見致しておりますが、新たな発見に驚く日々です。</p>

<p>そして、3月は「PFFアワード2012」の作品審査を、ご応募いただいた作品から順に始める緊張感の走る月でもあります。また、9月の映画祭に向けて、プログラムの準備開始、そして、恒例の香港国際映画祭への参加があります。<br />
意外にスケジュールの詰まっている3月。<br />
しみじみ、多くの映画イヴェントから、PFFのイヴェントを選んでご来場くださる方に有難い気持ちの高まる季節です。というのも、私自身、年明けから3月はイヴェントを逃すことが重なるからです・・・</p>

<p>例えば、モンテ・ヘルマン見逃し確実で「24日日帰りで神戸アートビレッジセンターに爆音体験か？」と考え中。オーディトリウム渋谷での木村栄文さんの特集も本日最終でまっさおです。はたまた、いつも感嘆する、ユニフランスや、ドイツ文化センターの活発な自国映画の紹介活動、アテネフランセ文化センターでの得難い特集など、行きたい企画にどれだけ参加できているか振り返ると、恥ずかしい限りです。</p>

<p>ありゃ、なんだか、懺悔の時間になってしまいました・・・「映画を仕事にすると、映画をみる時間がやりくり困難になる」とはよく言われる言葉。新年度は、そんな言葉を思い出さなくていい日々にせねばと、「新しい日記帳の最初のページに書く決意」のように思うのでした。日記つけたことないんですけど・・・<br />
</p>]]></description>
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            <pubDate>Fri, 02 Mar 2012 00:39:27 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>白黒映画が流行中？</title>
            <description><![CDATA[<p>タル・ベーラの『ニーチェの馬』が立ち見も出る盛況と配給会社の方から伺い、大変嬉しく思っています。<br />
白黒映画です。<br />
先日、フランスのセールスカンパニーの方が、「このところ白黒映画が増えている気がする」とおっしゃっていました。「ハネケの『白いリボン』の影響が大きいのかも・・・」という話でしたが、どうなのでしょうか。</p>

<p>数時間後に始まる米アカデミー賞表彰式で、作品賞の最有力候補と言われている『アーティスト』も白黒映画ですね。ミシェル・アザナヴィシウス監督。東京国際で意表を突くグランプリが話題だった『OSS 117 私を愛したカフェオーレ』の監督ですね。<br />
先日、ベルリン関係で紹介した、メインコンぺのポルトガル、ミゲル・ゴメス監督作品『タブー』も白黒映画でした。『アーティスト』は未見なのですが、『タブー』は、『アーティスト』にすこ～し似ているところがあるのかもしれないな～と勝手に気になってます（が、両作品ともご覧になってらっしゃる方多いでしょうから、頓珍漢でしたらすいません）。</p>

<p>表彰式では、このゴメス監督、受賞したアルフレード・バウワー賞(銀熊）がご不満の様子で、プレゼンテイターのオゾン監督をちょっと困らせていましたが、その受賞スピーチで（最初に発表されたポルトガルの短編映画監督のスピーチにあった、インディペンデント映画製作状況の大変困難なポルトガルという言葉に繋げて）オリヴェイラとペドロ・コスタ、この2監督の存在の大きさを話しておられました。そのとき、日本の監督が同じような状況で先人として名前を挙げるとしたら、どの監督になるのだろうなあ・・・と考えたのを思い出しました。</p>

<p>さて、米アカデミー賞の発表を、日本で一番ドキドキして待っているのは、ノミネート作品を公開する関係の皆様でしょう。特に、単館系公開作品にとって、その宣伝効果は得難い大きさだと想像できます。『アーティスト』、外国語映画賞候補のイラン映画『別離』、公開中の『ピナ』(『ピナ』が長編ドキュメンタリー賞候補なのは意外ですね）などでしょうか。なんだか、私も落ち着かない気持ちになってきました・・・</p>

<p>イラン映画『別離』は、個人的にヒットを願っています。<br />
イランの映画製作状況が好転することを願ってやみません。映画製作状況だけに留まらない、もっと根本的な話なんですけど・・・・<br />
イラン映画といえば、キアロスタミ監督の日本撮影の新作。一体どんな風に「日本」が写っているのか、待ち遠しいです。</p>

<p>「日本」と言えば、本日はヨロヨロと新橋演舞場　中村勘太郎改め勘九郎襲名披露千秋楽へ行って参りました。<br />
遡れば6年前の新春浅草歌舞伎『仮名手本忠臣蔵　六段目』での早野勘平が度胆を抜く素晴らしさで、その後、出来るだけ目撃してきた中村勘太郎さん。昨年3月の博多座『夏祭浪花鑑』にまたまた驚き、今回『春興鏡獅子』すごかった。長唄囃子連がこれまた背筋がざわつく素晴らしさで、「残る人生で邦楽をやる！」と思ってしまうくらい心底震えました。ジャズですね。いや、すごい。その後見を務めた中村七之助さんの『於染久松』(平成中村座1月）も大変ようございました。ありゃ。歌舞伎ブログみたいになってきた・・・<br />
歌舞伎、いったい何からみればいいのと思う方、歌舞伎は他の伝統芸能に比べ結構選択肢が多い。おせっかいですが、まず毎年正月のみ開催される「新春浅草歌舞伎」おすすめします。若手がのびのびと演じておられること、お値段が他劇場ほど負担にならないこと、など、手軽に楽しめます。自分が、仕事柄つい「若手」「新人」に注目するからかもしれませんが・・・<br />
この「新春浅草歌舞伎」、若手を脱すると出演がなくなる定めですので、今年は市川亀次郎さん最後の出演となり、ものすごく暴れておられ爽快でした。亀次郎から猿之助へ襲名となる舞台には、香川照之さんが出演なさるのも話題。先日放映された『贖罪』での怖さの焼きつく香川さんの舞台、目撃できたらと思っています。</p>

<p>え～、話を白黒映画に戻します。<br />
ベルリンネタもこれが最後ですが、映画祭会場のあるポツダム広場には「映画博物館」があります。展示方法が世界でも群を抜くかっこよさで、一度は訪問をお薦めするのですが、内容は、カリガリ博士、マレーネ・ディートリッヒ、メトロポリスが多くを占めていて、もう少し他をみたくなります。が、ドイツ語がわかれば、アメリカに亡命した監督たちの貴重な肉筆手紙なども沢山展示されてときめきます。今回、10年ぶりに再訪したのは、別フロアに設けられている特撮コーナーをもう一度みたかったからでした。レイ・ハリーハウゼンを中心に、ギーガーのエイリアンなど、ジオラマや、ミニチュア、実物など、実に見応えのある展示だったのです。が、しかし、今年はそのフロアが消えていました！2年前に撤収され、今は、テレビ番組のコーナーに変わったということで、特撮が過去のものになったことをしみじみと知らされ、がっくり。<br />
で、白黒映画です。<br />
この博物館に、ムルナウ監督作『最後の人』でエミール・ヤニングスが着たホテルドアマンの制服が展示されているのです。これが、鮮やかな朱色に金のボタンとモール。<br />
何度みても、「ほほー」と思うこの色。歌舞伎や絵画をみても思うことですが、現在に比べ、19世紀までのほうが、人々は鮮やかな色の服を纏っていたのではないかと。ビクトリア時代のイギリスで大流行したというモーヴ色など、今、着る人はめったいにいないですしね・・・<br />
明るい色は心を浮き立たせる効果、確かにあるような気がします。と言いながら、自分も黒黒黒なのを反省・・・<br />
かつてスタジオには、白黒フィルムに色がどう映るか研究していた方がきっといたはず。<br />
そんな勉強をしてみようかと思っている今日この頃です。あ、邦楽もやらなくちゃだし、忙しいぞ自分！<br />
その前に仕事です。</p>

<p><br />
</p>]]></description>
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            <pubDate>Mon, 27 Feb 2012 00:27:52 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>危うく死ぬところでした</title>
            <description><![CDATA[<p>めったに乗らない自転車で走っていましたら、信号無視で飛び出してきた小型トラックを避けようとして、鋪道にはみ出していた民家のブロックにタイヤをとられ転倒。半身が車道に飛び出し、そこで車が来てればもう今ごろは告別式、という事故にあいました。トラックは逃げちゃったけど。<br />
人生、一寸先は闇であります。</p>

<p>いろんなところを打撲したようで、湿布をべたべた貼って、テープで固定して、「フランケンシュタイン～～～～」とかいって遊んでますが、痛みが移動しながら高まるのには、ちょっと困ってます。子供の時の懐かしの「膝小僧を擦りむく」とか「肘を擦りむく」とかも体験し、「かさぶたが出来るのはいつごろかな～」とか呑気なことを言っております。（かさぶたをはがす行為、大人になってとんと経験しないですよねえ・・・）</p>

<p>というわけで、自宅静養中なのですが、その前にぴあで郵便物を整理していましたら、北九州市民映画祭で、<a href="http://kitaqcinema.jugem.jp/">キム・ギヨンの特集</a>というチラシを送っていただいていたのをご紹介したいと思います。PFFin北九州を実行くださっていた吉武あゆみさんからのお知らせです。<br />
門司出身の青山真治監督も参加するこの企画、ゲストのひとりに、現在東京国際映画祭「アジアの風」プログラマーの石坂健治さんがおられます。</p>

<p>石坂さんのことは、以前にもご紹介いたしましたが、かつて渋谷に存在した国際交流基金の「アセアン文化センター」で、映画の担当をしておられました。その後、赤坂ツインタワーに移って、ずっと、日本未紹介のアジア及びアラブ映画の紹介を続けておられ、特にアセアン文化センター時代はお仕事をご一緒するご縁の深かった方です。<br />
キム・ギヨンを、世界で最初に再発見再上映をした人です。<br />
気難しい監督との親交も深く、日本での特集をきっかけに、本国韓国で再発見が始まり、いよいよ1998年には、ベルリン国際映画祭で特集が組まれるという、その直前に、ご自宅の火災で監督はご夫人と共に亡くなられ、ベルリンの会場には息子さんがいらしたのを覚えています。あのときは、心底驚きました。</p>

<p>さて、今や、知らないもののいないキム・ギヨン。<br />
九州では初めての上映ということですので、是非多くの方に体験いただければと思います。</p>

<p>今年のベルリンでは、内線前の幻のカンボジア映画を3本特別上映しました。まだ、スタジオがあり、映画産業があった時代の映画です。カナダに亡命した監督も参加なさって、40年以上を経た貴重なそれだけしかない16ミリフィルムでの一回限りの上映。映画祭というのは、映画の最新事情を見せる場所でもあり、歴史をみせる場所でもあるなあと実感する会場の雰囲気でした。石坂さんは3作品すべてご覧になったのではと予測しています。（私は1作品しか時間がとれませんでした）</p>

<p>ベルリンの話題を続けますと、帰国して、しみじみと「スペシャルメンションの地位があがったなあ」と考えていました。<br />
メインコンペで、スペシャルメンションに銀熊のトロフィーが贈られたのが、まず最初の驚き。すでに、「メンション」ではなく、「賞」という扱いですね。<br />
これは「コンペティション」というもの変化が始まっていることを示しているのかも・・・と考えはじめています。映画祭運営側にとっては、新たな課題の表出です。</p>

<p>あ、前回のブログでは、『グレートラビット』を日本映画と記してしまいましたが、これはフランス映画でした。失礼しました。和田監督は日本在住ですが。というわけで、受賞した日本映画はCICAE賞の『かぞくのくに』(ヤン・ヨンヒ監督）なわけですが、スペシャル・メンションの今泉さん、平林さんとも、受賞と同じっていうベルリンの見解では。<br />
今泉さんは、夫婦揃って映画監督というのも、現代日本の映画事情をうつす面白い話ではないでしょうか？</p>

<p>さて、海外から戻っていつも思うのは、日本の雰囲気の不機嫌さです。<br />
公共機関で、街で、人々の顔が、空気が、不機嫌で剣呑だなあと感じます。不安で不幸ななかで、自分だけは得をしたい、という価値観がこの国を覆っていると申しましょうか、あるいは、最少単位である家族だけは安全でいたいが他はいい、という価値観と申しましょうか、なんか、全体的に身勝手な感じ。それって、つまるところ、損な発想ではないのかなあと思います。自分と家族だけでは暮らせないからなあ...現実は。ちょっとした視野の拡大や、優しさの表出が、何かのときに自分にも得となって戻ってくると思うけど、ちょっとやってみませんかね？と言いたくなる電車の中だったりします。</p>

<p>成田空港からの電車で一気読みした『海にはワニがいる』は、推定9歳でアフガニスタンを脱出し、子供の力でパキスタン、イラン、トルコ、ギリシャを経て推定15歳でイタリアに政治亡命した少年の記録ですが、この話で言えば、日本はあきらかに亡命者を助ける立場の国。その感覚はしっかりあったほうがいいと、しみじみ思った『海にはワニがいる』。私は横尾忠則さんの紹介文で興味を持ち読みましたが、映画化すすんでいるそうです。</p>

<p>本といえば、遅ればせながら、沼田まほかる『彼女がその名を知らない鳥たち』を昨秋拝読しまして、腰が抜けました。映画化は不可能だと思いますが、近年もっともすごかった小説でした。</p>]]></description>
            <link>http://pff.jp/jp/directorsblog/2012/02/post-102.html</link>
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            <pubDate>Fri, 24 Feb 2012 00:00:20 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>ベルリンからの帰国準備中</title>
            <description><![CDATA[<p>ベルリン国際映画祭は、<a href="http://www.berlinale.de/media/pdf_word/pm_1/62_berlinale/62_Berlinale_Awards.pdf">綺羅星の如く賞があります</a>。<br />
日本映画は短編『グレートラビット』と長編『かぞくのくに』が受賞をし、短編『663114』と長編『聴こえてるふりをしただけ』がスペシャルメンション授与という嬉しいニュースとともに（海外の映画祭にいると、自国の報告がつい最優先になるのがおかしですね・・・・）全て賞の発表が終了し帰国準備中です。次作への意欲に火をつける効果大！の金銀の熊の授与されるメイン表彰式へ、今年も木村監督へは出席を薦めながら、実は自分ではあまり参加しておあらず、本年は3年ぶりに会場へ。構成がシンプルに軽やかになり、さくさく進行する変化を体感。メインコンペ作品はわずか2本しかみておりませんでしたので、拝見した一本である、ポルトガル作品『タブー』のアルフレードバウワー賞（革新的な映画に与えられる銀熊）しか反応ができませんでした。この監督が、独特のチャームを放つ人で、スピーチもおかしく（古臭い映画を撮ったのに、この賞で戸惑ってるそうです）、ある出演者かと思いました。機会があれば是非ご覧ください。</p>

<p>準備に膨大な手間隙をかけながら、開幕後はあっというまに終了へと突きすすむ、一種、「花火」のようなイベント「映画祭」を改めて感じる映画祭最終日の訪れです。<br />
『恋に至る病』は、受賞には至りませんでしたが、3回の上映に立ち会うことができた木村監督。共通の質問もありましたが、反応がくっきりと会場によって違うことを肌で感じたことは、得がたい体験だったのではと思います。「質疑応答に慣れたころには帰国」というのも、毎年思うこと。特に本作は、ジェンダーについての興味が高いドイツと、意識せずに暮らす日本という差も、はっきり見える反応でした。</p>

<p>長距離のフライト機内は、映画三昧の場所にもなります。実は仕事柄、後回しになりがちなメジャー系映画を観る時間となり、ロッテルダム往復では『スペースカウボーイ』と『カンフーパンダ2』が印象に残りました。カンフーパンダのほうは、自分のカンフー映画好きという要素と（あ！今回ベルリンでは、ツイ・ハーク監督の新作を拝見できませんでした。残念！）近年のアニメーション技術への畏敬とあわさって強烈だったのですが、『スペースカウボーイ』は、まるで現代日本の縮図であるところが興味深いのでした。メジャー映画の普遍的な物語構造の強みをみるようです。宇宙船はアメリカ、エイリアンは日本の政財界の既得権所有者＝新財閥と呼べるような集団、エイリアンの目的である「金」を吸い上げる装置は、あまりにも生生しく迫りました。ベルリンへの往路では、アンドリュー・ニコル監督の新作『タイム』。最近「中世の王様が捜し求めた「不老不死」は、現在でも変わらず人間の求めることなのでは？」と感じているのですが、その感じを具体化されたような映画です。不老不死という言葉は誤解をよびそうなので、「死」の不安を乗り越えるために、肉体にも精神にもお金を注ぎ込む。と言い換えたほうがよさそうです。そして、クレジットカードの種類や限度額が人の価値の尺度になる。そんな現代社会が、『タイム』では「時間」に置き換えられています。旧作『ガタカ』同様、穴だらけのゆるい映画ながら、そくそくと迫るリアリティ。こんな社会にしない選択を続けていかねばなあと感慨深いのでした。帰国便も映画との出会いが楽しみです。</p>

<p>・・・って、映画祭の帰りにいう科白ではないですね・・・映画祭で映画に出会えよ！と自らつっこみ。映画祭は人との出会いが大きな要素でもあり、今年の個人的な驚きは、1992年の招待作品（この年は、招待作品部門で世界で話題のインディペンデント映画をラインナップしました）『Swoon』のトム・ケイリン監督との20年ぶりの出会いでした。最初、昼食の席で一緒になったのがケイリン監督と気づかなかったうかつな私。デビュー作『Swoon』が当時ベルリンのForum部門でカリガリ賞を受賞し、本年は、テディ賞の審査員として参加と同時に、『Swoon』の特別上映があるのです。PFFでの来日後、『美くしすぎる母』の公開でも日本に行き、主演のジュリアン・ムーアが来日できなかったかわりに、記者会見ではジュリアンのさまざまな衣装をかわりに並べたそのシュールなしかし情熱ある日本の配給会社が忘れられないそうです。また、現在コロンビア大学で教鞭をとる監督は、優秀な教え子である日本人女性が果たして日本で映画を撮るチャンスがあるのかを心配しています。が、今回のベルリンでは、日本からの長編フィクション映画は、4作品全て女性監督だったことをお伝えしました。ヤンさん、今泉さん、荻上さん、木村さん。映画状況は変化しています。</p>

<p>2月も残り少なくなりました。3月は京都シネマでのPFF京都開催です。同時期に所沢のイベント『世界が注目する日本映画たち』もやってきます。そして、PFFアワード2012締め切りが。香港国際映画祭もはじまりますし、森田芳光監督の特集も開催されます。<br />
学校は春休み。さまざまな場所で映画を体験いただけるとうれしいです。<br />
</p>]]></description>
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            <pubDate>Sun, 19 Feb 2012 09:27:12 +0900</pubDate>
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    </channel>
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