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PFFディレクターBLOGRSS

2012/09/24 08:53:39

本日月曜はフィルムセンター休館ですが

第34回PFF、10日間の工程のうち、6日間が終了。
今日はフィルムセンター休館で、明日25日から、残る4日の始まりです。

この、「会期後半」に来ると、ただただ「あっという間に最終日」となるのが毎年の記憶。
手間暇かける料理とイヴェントは似ているなあ・・・と思う時があります。
世界中に最高の素材を手配して、それを干したり濾したり煮たり焼いたり、何日もかけて下ごしらえして、いざ料理にかかり、テーブルに出したら2時間でなくなる、というかんじでしょうか。とにかく、おいしくできて、心も満たすものになっていることを祈るのが、私たちの毎日です。

と「終了」の話をしている場合ではない!
まだまだ現在進行の緊張満載中!!なのです。

明日25日、PFFアワード6作品の上映をもって、コンペティション部門の上映がすべて終了です。
水曜26日は、マイケル・パウエルを大スクリーンで堪能する最後のチャンスとなります。
そして、金曜27日は、いよいよ、PFF史上初、ロックバンドのライブつき『世界グッドモーニング!』上映。朝からドキドキのリハーサルです。夜は、第22回PFFスカラシップ作品『HOMESICK』お披露目。映画祭プログラムのうち、自分のまだみていない作品を紹介する唯一の回となるスカラシッププログラムですから、一番緊張する時間です。
その夜があけると、28日は表彰式。
この日のことを考えてると胃が痛くなるので、当日まで、できるだけ頭をまっしろにしておきます。賞の発表は、授与する側も、受賞する側も、いろいろと複雑な気持ちになる時間です。

映画祭は、普通のロードショーと違い、つくり手に大きく焦点を当てる場所です。
トークは、本来なら表に出さなくていい創作の秘密を、あえて語っていただくことになるのですが、「聞く」という行為には、私自身が毎回、少なからぬ迷いとともにおこなっいる部分があります。
自分にとって、ほしいことと、客席におられる皆様にとって、ほしいことに、どのくらいの差があるのか、を探りながら進行するのですが、この情報に溢れる時代に、ライブならではのトークとは何か、悩まずにはいられないといいましょうか、そんな感じです。

今回は、個人的に、濃厚な体験をした2日間がありました。
22日、一昨日は、地下の小ホールで、激動の70~80年代を生き抜いてきた黒沢清監督から、現在の映画が置かれたポジションについていろいろ気づかされるお話を伺いました。
昨日23日の昼には故・森田芳光監督との40年前の映画制作に纏わる芦澤明子撮影監督のお話で、「映画、映画、映画」の人生について改めて考え、
夜は若手のホープ、石井裕也監督とのトークで、再び、現代の状況について想い、
同時に、2階の大ホールでは、今を生きる、自主映画の監督やスタッフ、キャストとのトークに、映画の現在進行形を体感し、
奇しくも「自主映画の歴史を2日で駆け抜け、山のような課題をもらった」重い2日間となり、時間をかけて考え、整理したいと感じているのですが、さて、観客席にいたらどうだったのかをおもうと、色々と反省点があります。

と、開催中にそんなことを言ってる場合ではない!
つまるところ、自主映画の歴史と、映画の歴史が濃厚に絡み合っているということが、一番重い現実なのです。もうすでに、それは分けては考えれらない。
そこが、多くの課題を生んでいるのだなと。

そんなとき、園子温監督の自伝本が出るという話が。
タイトルは、『非道に生きる』
・・・・すごいなあ・・・
編集の方々から、「映画のような人生」が綴られているというお話を伺いました。
60年代生まれ、いえ、その前の、50年代生まれの監督を入れても、伝記の出版は初めてですよね。
なんだかものすごく感動しています。

2012/09/21 08:35:01

すべての回で当日券を発売しています。『贖罪』も。

第34回PFF、火、水、木と順調に上映がすすみ、金、土、日と、いよいよ週末の上映に入ります。
本日からは、4年目を迎えたフィルムセンター開催で初めて、二階の大ホールのみならず、地下一階の小ホールでも展開という「2会場開催」です。
この間に、できるだけ階段を上がったり下りたりして、運動不足解消だ~!と、しょうもないことを考えています。

PFFは、同じ建物の上下移動ですむのですが、世界各国の映画祭では、会場がとてつもなく離れている場合や、多数会場で展開している場合があります。それぞれの会場に進行担当責任者が置かれているのが普通で、作品や監督の紹介を、担当者ごとに自分のテイストで行うのですが、以前、釜山国際映画祭では、ディレクターが、市街のナンポドン会場と、海辺のヘウンデ会場とを、スクーターを飛ばして移動すると聞き、びっくり仰天したものでした。(かなり離れた場所なのです)
その釜山国際映画祭のコンペティションに出品が決定した『くじらのまち』が、本日15:30からの回では上映されます。ひとあしお先に、ご覧ください。

そして、当日券の情報は、フィルムセンターのホームページで前日に発表しています。
もっとも心配されている『贖罪』の回も、当日券を出せるよう、各方面と調整終了。10枚単位で発券できる見込みがつきましたので、当日券発売をいたします。
*当日まで正確な枚数は明確にはなりませんので、お問い合わせはお控えください。

ところで、コンペティション部門の「PFFアワード2012」は、大ホールを会場に、各作品2回づつの上映を行っています。
本日、そして、明日の12:15~の回で、一回目の上映が一巡し、明日15:15~の回で、二回目の上映に入ります。
毎回、監督や、スタッフ、キャストの方も来場くださって、愉快な制作秘話を披露してもらっています。
是非多くの方に、今、の息吹を伝える最新の自主映画を体験いただきたいと願っています。

小ホールは、招待作品部門の展開です。
マイケル・パウエルの4作品、森田芳光監督の幻の8ミリ自主映画4作品、前記の『贖罪』、石井裕也監督の監督したテレビ作品『エンドロール~伝説の父~』を上映します。
石井裕也監督の『エンドロール~伝説の父~』上映後は、石井監督が来場してトークを行います。また、サプライズ企画もありますのでお楽しみに!

では、会場に向かいます。

2012/09/19 00:54:29

本日、PFF開催2日目は、最新作品一色です

第34回PFF、初日は無事終了しました。
すべて35ミリフィルム上映の一日でした。小ホールでのカルトブランシュ含め、4作品とも大変状態のいいプリントに感涙。
パウエル&プレスバーガー作品は、2回づつの上映ですので、本日参加できなかった方も、2度目の上映にご参加いただけると嬉しいです。

一方、世界中の映画祭で急激に進行中のデジテル化に、映写室はかなり多様な準備に追われています。
今日からは、いよいよ、コンペティション部門の「PFFアワード2012」最初の上映がスタートします。会場には、監督はじめ、作品関係者が集います。また、各賞の審査員の方がたもご来場で、活気あるロビー風景となることでしょう。

そして、本日の最後を飾るのは、招待作品の『Playback』。「いまどき珍しい」という形容詞がつきそうな、35ミリフィルム、モノクロの作品です。
先週末の水戸映画祭での上映は、入場できないお客様もおられたそうですが、PFFは、当日券ございますので、安心してご来場ください!

ところで、最近、しみじみ、「体力を作るには、良質な睡眠に優るものはものはないのでは?」と感じる私。
いささか睡眠不足な生活を変えるために、ともかくPFF会期中は帰路に湯屋に寄って、ぐっすり寝を試してみることにしました。どうも、湯にたっぷり浸かると、よく眠れるような気がしているのと、近所の見事に凝った大工と左官の手が入った古い古い湯屋が、老朽化のためにとうとう閉鎖されることを知ったからです。
ともかく、「湯の道具を持ってフィルムセンターに向かう」のが習慣になるかもしれないこの10日間が、不思議にも楽しくも感じるのでした・・・・

2012/09/18 00:31:27

本日5時、地階小ホールでは、『クレイジー黄金作戦』

PFF開催初日、2階大ホールではパウエル&プレスバーガーの『老兵は死なず』と『天国への階段』が上映されているときに、地階小ホールでは、「カルトブランシュ」の第一夜が同時開催なのです!

PFF会期中に3企画を展開するこの「カルトブランシュ」。3つのうち1企画を、PFFが担当します。
その担当回が、今夜、5時からなのです。

上映作品は『クレイジー黄金作戦』。
ラスベガスの大通りでクレイジーキャッツが歌い踊る豪華絢爛アメリカロケ敢行作品。ミュージシャンの菊地成孔さんが作品を選び、上映後には、菊地さんが、東京スカパラダイスオーケストラのGAMOさんを聞き手に、たっぷり!トークという、これまた豪華な時間。

<ここで、カルトブランシュのトークだけ参加希望のお客様がもしおられるとすれば、お知らせです。フィルムセンターのチケット発行規則に従い、「当日券は上映開始と同時に発売が終了」しますので、当日券は、発売時間の午後4時半から5時までに購入する必要があります。つまり、それより早くも遅くも発売がないのです・・・・ご注意ください>

カルトブランシュを選ぶか、『老兵は死なず』と『天国への階段』を選ぶか、私が観客なら、悩みに悩む本日でございます・・・・
勿論、どちらをお選びくださっても、決して後悔させません!

当日の告知になってしまいましたが、カルトブランシュ3企画も、是非ご贔屓に、お願い申し上げます。

2012/09/17 21:46:41

開催まであと半日!本年もPFFオフィシャルカメラマン登場します!

一夜明ければ、第34回PFF始まります。
本日も事務局スタッフは開催準備中。私は、オフィシャルカメラマンとして参加いただく内堀義之さんと打ち合わせをしてきました。
内堀さんに参加いただくのも、ふと気づけばもう4年目。皆様にきちんとご紹介する機会を持たずに来たことを反省して、本年は、自己紹介をお願いしました。
明日から、会場で内堀さんに声をかけられた方、是非撮影にご協力いただけると嬉しいです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

初めまして。内堀です。
学生時代より映画美術として映画の世界に入り、
スチールへの転身をきっかけにカメラマンになりました。
「スチール」とは映画の現場で写真を撮る仕事です。
近年では石井裕也監督、入江悠監督などの現場で写真を撮っております。

PFFに参加するのは4年目です。
毎年色々な作品、それをつくった人たち、
更にその作品を観に来る方々に出会います。

作品をつくりたいと思ってしまったら、その思いは止まりません。
何だかわからいけどつくらないと収まらない感情が作品を完成させ、
そうして出来上がった作品がPFFに集まってきます。

まだ「何ものでもない」作品たちが、
このように人前に出て来て「何ものか」になろうとしている場だと、毎年感じています。
そしてまた新しい出会いが生まれ、世界が広がって行きます。

そこに集う人たちはみんないい顔をしています。
緊張していたり、自信に満ち溢れていたり、新しいものが生まれる瞬間に期待をしていたり...。
とても人間的です。

僕もカメラマンとして、
そして一人の作家としてそんな瞬間を撮って行きたい。

映画祭開催まであと数時間。
新しい出会いに少し緊張しております。
そして10日間の会期が、楽しみでなりません。

どうか皆様、何卒宜しくお願い致します。
内堀義之



2012/09/17 00:45:07

開催まで残すはいちにち・・・今、こんな状況です!

現在のところ、前売り券が完売したのは、黒沢清監督の『贖罪』のみです。まだまだ買えますPFFならではの"遅刻しても入場できる(前回のブログを参照ください)"前売り券!上映の2日前までの購入が可能です。例えば、19日のチケットは17日23:59までの前売り発売です。

更に、全ての回で当日券発売を予定しており、当日券情報は、上映日前日午後にフィルムセンターのホームページで発表されます。
当日券は、各上映の30分前から発売開始です。その日に思い立ってふらりと出かけることも可能なPFFですから、お気軽にご来場ください。

そして以下、最新ニュースをお伝えします。


◆「映画の"ルック"を浴びてみる!」~マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー&ジャック・カーディフ~◆

上映5作品全て、きれいなプリントが揃いました!!
古くは80年前、新しくても64年前の作品ですので、経年による多少のダメージは勿論ございます。が、しかし、驚くほど状態の良いプリントを集めることができました!
『ヒズ・ロードシップ』『老兵は死なず』『天国への階段』『黒水仙』『赤い靴』
全て日本語字幕付きでの上映です。特に、『老兵は死なず』と『天国への階段』は、日本語字幕を投影して上映という、今回限りの日本語字幕付き上映の実現です。
『老兵は死なず』は、エメリック・プレスバーガーが自らの作品で一番好きだと語っています。(この作品、何故か日本では、カラー作品なのに白黒のDVDのみの発売がされています。)『天国への階段』は、マイケル・パウエルが選ぶ、自己ベスト作品とのこと。是非ご堪能ください。
そして、26日13:00~の『黒水仙』上映前には、晩年のマイケル・パウエルと遭遇された、東京国立近代美術館フィルムセンター主幹の岡島尚志さんに、その思い出や、パウエル作品の魅力をお話しいただきます。


◆日本映画最新作『Playback』&『リルウの冒険』◆

両作品とも賑やかなトーク実現!
9月19日(水)18:30~ 35mmフィルム、更に白黒撮影という『Playback』には、三宅唱監督と、出演俳優の、渋川清彦さん、三浦誠己さん、山本浩司さんが来場くださいます。
トークは、上映後、4名揃って行います。どんな撮影秘話が飛び出すか、お楽しみに!また、『Playback』の特製グッズも販売予定です!

9月21日(金)18:30~『リルウの冒険』は、劇中でも姿を見せるストリートミュージシャンたちが、陽気な演奏でお客様をお迎えする計画です。会場は上映が始まる前から『リルウの冒険』の世界に。
前作『パークアンドラブホテル』から早5年。熊坂出監督が、主演のジャバテ琉璃さんはじめ、素敵な子供たちと一緒にご挨拶です。


◆森田芳光監督作品 幻の8mm作品たち◆

9月23日(日)第一部11:30~ & 第二部14:30~
奇しくもお彼岸の日に上映となりました森田監督の幻の8mm作品たち。
第一部で上映する、『映画』『遠近術』は、70年代自主映画の世界を沸かせた実験作。常に新しいことにチャレンジし続けた森田芳光監督の原点のような作品です。
第二部『水蒸気急行』には、今ではみることの出来ない、都内、そして近郊を縦横に走る電車の姿が満載です。『ライブイン茅ヶ崎』は、言わずと知れた、「自主映画」の概念をひっくり返した78年の記念碑的作品です。
第一部&第二部とも、今回上映する『映画』に衝撃を受け自主映画制作に飛び込んだ芦澤明子さんに当時の状況をお話しいただきます。
芦澤さんは、女性撮影監督のパイオニア。ピンク映画、テレビCM、商業映画と、様々な撮影現場で腕を磨き、現在、日本映画を支えるカメラマンのおひとりで、今回上映する『贖罪』はじめ黒沢清監督作品にも多く参加しておられます。


◆テレビドラマに挑戦!WOWOWドラマをみる。◆

9月22日(土)14:00~ 『贖罪』国際映画祭ヴァージョンでの上映。
『贖罪』の国際映画祭ヴァージョンは、WOWOWオンエア版より30分短い、4時間30分です。今回は、2回の休憩を挟み上映致します。
上映後は、黒沢清監督をお招きし、お話しを伺います。

9月23日(日)17:45~ 『エンドロール~伝説の父~』
WOWOWの公募シナリオを、『川の底からこんにちは』の石井裕也監督が長編ドラマ化。歌舞伎俳優の中村獅童さんが、萩原聖人&板谷由夏さん扮する親友夫婦のために静かに熱く行動する寡黙な自主映画監督を素敵に演じる、大人のメルヘンです。出演者たちの、これまで見たことのないさまざまな姿は、石井裕也演出ならでは。是非スクリーンでご堪能ください。
上映後は、石井裕也監督をお迎えしお話しを伺います。また、サプライズ企画(マル秘上映あり?)も計画されています。
笑いと感動の楽しい夜になる予感。お楽しみに!


◆第22回PFFスカラシップ作品『HOMESICK』 お披露目!◆

9月27日(木)18:30~のお披露目に向け、ただ今、完成に向けラストスパートの『HOMESICK』。当日は、廣原暁監督と、出演の郭 智博さん、奥田恵梨華さん、そして、元気な子供たちが集合し、賑やかな舞台挨拶を予定しています。
更に、『HOMESICK』上映前の15:30~は、その廣原暁監督が、「PFFアワード2010」で審査員特別賞を受賞した『世界グッドモーニング!!』を再び上映します。しかも、音楽を担当したARTLESS NOTEのライブを上映後に実現しました。

ARTLESS NOTE 公式HP

つまり、フィルムセンター史上初めて、大ホールがライブ会場に変わります!!!世界各地で人気の『世界グッドモーニング!!』上映の機会もレアなことに加え、ライブ演奏は、更にレアなこの時間を、是非ご体験ください。
9月27日(木)は、廣原暁dayです。


◆PFFアワード16作品上映&表彰式◆

入選16作品を、A~Hの8プログラムに分けて2回づつ上映する「PFFアワード2012」
それぞれの作品について、じっくりご紹介したいところですが、こちらに任せるとして公式HP上映作品紹介ページ
毎回、監督の来場が予定されています。
今、世の中で、そして、映画制作現場で、何が起きているのか、起きようとしているのか、日本の若者は何を想い、何を伝えようとしているのか、映画は一体どうなっていくのか、そんなことが見えてくる、「PFFアワード2012」作品。
8プログラムの1つでも体験いただければ、何かが変わる。そんな時間をご提供します。
9月28日16:30からの表彰式には、最終審査員[高橋伴明 (映画監督/京都造形芸術大学教授)、行定 勲 (映画監督)、川内倫子 (写真家)、新井浩文 (俳優)、川村元気 (映画プロデューサー)*敬称略]の方々、およびPFFパートナーズ各社から、グランプリはじめ各賞の発表が行なわれると共に、丁寧な審査講評も述べられます。グランプリ作品の上映もあり。PFFアワードで"今"の映画を堪能してください。


◆映画祭カタログ完成!読み物として大充実の56ページ◆

第34回PFFのカタログが完成しました。監督やプロデューサーなど、制作者からの生の声や、映画の歴史の記録など、情報と写真満載の56ページ。巻末には、ご好評いただいております、渋谷TSUTAYA4階で展開中の「PFFコーナー」でこの2年半の間展開している、テーマに沿った推薦映画を一挙掲載しました。題して「映画の師は映画」。約30監督の推薦した、200作品を超える心震わせる映画が集合。このTSUTAYA「PFFコーナー」の集約だけでも、映画本一冊分の濃厚な情報となっています。
是非第34回PFF会場でご確認ください!


◆プログラム以外にも、ときめく映像が満載のPFF◆

映画祭には、上映作品以外にも、映像が溢れます。
今回、開場から上映開始までにスクリーンで展開する「インターバル映像」は、若きアニメーター、胡ゆぇんゆぇんさん(すいません!お名前の漢字がうまく出てきません!)に、予告編と先付の映像を吉野耕平さんに、表彰式の映像を山岡信貴さんにお願いしました。
会場で気になった方のためにも、3名の過去の作品も、PFFのUtubeでご紹介していく計画です。

いよいよ9月18日(火)から28日(金)までの10日間、東京国立近代美術館フィルムセンターにて開催する第34回PFF。*24日(月)は休館日です。
会場のフィルムセンターは、東京メトロ銀座線「京橋」駅&都営地下鉄浅草線「宝町」駅より、徒歩1分。東京メトロ有楽町線「銀座1丁目」駅より徒歩5分、JR東京駅より、徒歩10分です。
ご来場、お待ち申し上げております。


2012/09/07 00:49:24

何故PFFでは前売り券購入をおすすめするのか

東京国立近代美術館フィルムセンター(NFC)の通常の上映に行かれた経験のある方ならご存知でしょうが、NFCの通常の上映は、当日券しかありません。
・上映の30分前から2階大ホール入口で発売となる当日券を購入して、入場する。
・その発券開始までは、1階ロビーで、先着順に待つ。
・チケットの販売は、作品の上映開始と同時にストップする。
これがNFCのルールです。

NFCでPFFを開催することを決定するにあたって、さまざまなことが話し合われましたが、ひとつの課題が、チケットの発売方法でした。

コンペティション部門の「PFFアワード」プログラムは、1つのプログラムで、2作品、あるいは3作品の上映が行われます。2作品め、あるいは、3作品めをみにきた、作品のスタッフやキャストなど、関係者が多くおられるのは充分に予測され、その方たちが、2作目以降の上映開始時間を目指してお越しになった場合(すでに上映が開始されている場合)、当日券は販売していません。

勿論、映画のプログラムは最初からみていただければ、それが一番うれしいのですが、目的の作品に向かって駆けつける気持ちはよくわかります。
そこで、「全席指定席制の前売り券」の設定を行うことを決定しました。

この、NFCでは通常行わない「全席指定制前売り券発売」によって、
1:前売り券をお持ちの方は、作品が始まってからでも入場ができる
2:全席指定制にすることにより、開場前に並ぶ必要がなくなる
ということが可能になりました。
同時に、開場時間を、NFCで通常設定する30分前から、15分前にすることも可能になりました。

というわけで、PFF開催中のNFCは、
・前売り券をお持ちの方は、いつでも入場可能。
・会場の開場は、上映開始の15分前。
という特別な時間となりました。

1階ロビーでの当日券発売開始は、通常通り上映の30分前からです。
そして、2階大ホールのロビーを解放しましたので、開場まで、1階ロビーだけでなく、2階ロビーにてお待ちいただくことも可能です。

前売り券は、チケットぴあで扱っております。
*もしも身近にチケットぴあのお店がございましたら、そこでは、前、中、後ろのブロック指定ではなく、ご希望のお席がお選びいただけますので、ぜひご活用ください。

そして、勿論、プログラムの当日券発売も行っておりますので、当日ふら~りとお越しいただいても楽しめます。
現在のところ、まだ、残念ながら完売のプログラムがございません。

そんなこんなで、当日券発売に遅刻しそうな不安のある方には、特に、前売り券購入をおすすめするPFFです。


2012/09/05 14:40:23

第34回PFF みどころ、ゲスト、全告白します!

ついに、開催まであと2週間をきりました!
第34回PFFのみどころを告白します!
長くなりますが、是非是非お読みください!!

◆コンペティション部門『PFFアワード2012』16作品◆

いわゆる「自主映画」の概念を壊す作品が満載です。
百聞は一見にしかず。映画の現在進行形を確認してください。
PFFアワードは、映画の未来をひとあし先に紹介する場所です。

「平均年齢23.6歳」
近年、じょじょに上がっていた入選監督平均年齢が、ぐっと下がりました。
自主映画新世代確実に増殖中!

「女性監督が5名!」
ほぼ3割の入選監督が女性なのは、PFF史上初!ジェンダーについても、新世代の価値観をみせてくれる作品増えています。

「311が変えた?」
直接に声高に訴えてはいませんが、311で土地を離れざるを得なかった身近な人のためにつくられた作品も登場しています。

「ヒロインが輝く!」
憧れのヒロインが、ほんとにヒロインです。これ、今年のすごい収穫。

「下ネタ上等!」
とんでもない下ネタは、もしかしたら、今、自主映画のみに許された自由区?そんな映画あります。下ネタではありませんが、セックスシーンの本気度も、きっと驚かされるでしょう。

「映像&映画学校対抗?」
16作品中、13作品が、なんらかの映画・映像教育機関に所属してつくられた作品です。全く関係ない学校でつくられた作品は、3作品のみ。
これは、まさに21世紀的現象です!

「海外映画祭からいきなり招待決定!」
本年も、釜山国際映画祭コンペティション部門に1作品、バンクーバー国際映画祭コンペティション部門に2作品、そして、同じく招待作品部門に1作品の招待が、早々に決定しました!
PFF終了後、4監督は次々に海外へ向かいます。

★PFFアワード作品の上映は、2回づつです。監督は全員来場してくださいまして、上映後質疑応答を行います。キャスト&スタッフの紹介も計画しています★

「PFFアワード2012」表彰式9月28日(金)
5名の最終審査員(映画監督・高橋伴明さん/映画監督・行定勲さん/写真家・川内倫子さん/俳優・新井浩文さん/映画プロデューサー・川村元気さん)が選ぶ3賞5作品は誰の手に?
同時に、PFFパートナーズの選ぶ3賞 [映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)、エンタテインメント賞(ホリプロ賞)、ジェムストーン賞(日活賞)]も発表です。
更に、グランプリ受賞作品は、東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門への招待も決定しています。

更に更に、本年は、日本映画ペンクラブが、独自に賞を設けてくださることに。気鋭の映画ライター2名が、PFFアワード作品を完走し、表彰式で賞を発表します。


◆第22回PFFスカラシップ作品『HOMESICK』お披露目◆

PFFを締めくくるのは、PFFアワード2012の表彰式ですが、その前日、9月27日は、映画上映の最終日です。
そして、最後を飾るのは、いつもの通り、最新のPFFスカラシップ作品です。
『花とアリス』で、憧れの先輩として強烈な印象を残した郭智博さんが、大人になるのがちょっと怖い30歳の健二を演じ、夏休みの3人のちびっこたちと、スクリーンを駆け回る『HOMESICK』 。監督は、武蔵野美術大学から、東京藝大大学院にすすみ、最近ではアッバス・キアロスタミの『ライク・サムワン・イン・ラブ』の助監督も務めた廣原暁さん。音楽にトクマルシューゴさんを得て、ただいま仕上げ作業中!私たちもドキドキしながら完成を待つ『HOMESICK』は、日本で一番最初に皆さんにご覧いただきます。

また、廣原暁監督の2010年審査員特別賞受賞作品『世界グッドモーニング!!』も、ライブつき特別上映が決定しました。国内外で人気のこの『世界グッドモーニング!!』現在、公開やDVD発売の予定はありません。今回は、『HOMESICK』完成記念特別上映として、音楽のARTLESS NOTEライブつき上映を企画しました。
東京国立近代美術館のステージでロックライブは初の挑戦!できればこれから毎年音楽と共に映画を上映したいPFFです。


◆招待作品部門◆
本年は、困難な時代を生き抜く力になる4つの企画で構成します。

「日本映画最新作」
『Playback』35ミリ白黒で撮られた異色の青春映画。新鋭三宅唱監督が、日本映画を支える気骨ある俳優たち、村上淳、渋川清彦、三浦誠己らとがっぷり組みます。オーディトリウム渋谷での11月公開予定の作品をひとあし先に是非!監督とプロデューサーのトークも予定しています。
『パークアンドラブホテル』から5年、熊坂出監督が、またまた日本人初の快挙!第6回Cinema Digital Seoulで、グランプリと国際批評家賞をダブル受賞しました!審査員は、イム・サンス、瀬々敬久、ワン・ビン、クリス藤原ら。「今映画を撮る人たちに希望を与える映画」と絶賛されたファンタジー『リルウの冒険』。まだ劇場公開予定のない、できたての新作『リルウの冒険』を、このチャンスを逃さず是非!監督はじめ、出演者も参加してのトークを予定しています。

「映画の"ルック"を浴びてみる!」
今は亡きマイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー&ジャック・カーディフが細部までそのこだわりを発揮した50年代の名作『老兵は死なず』『天国への階段』『黒水仙』『赤い靴』を上映します。マイケル・パウエルを知らない。それは今や当たり前。PFFで驚きの初体験をして欲しいと思っています。更に、マイケル・パウエル駆け出し時代の幻のフィルム『ヒズ・ロードシップ』も上映します。全作品フィルム上映を計画しています。
また、生前のマイケル・パウエルに会った!という、東京国立近代美術館フィルムセンターの主幹、岡島尚志さんに、その素晴らしい体験について、お話いただく時間も設定しました。


「追悼・森田芳光監督 幻の8ミリ作品たち」
自己資金でつくられた35mmデヴュー作『の・ようなもの』で1981年の映画界を驚愕させた森田芳光監督。それ以前、10年間にわたり、森田芳光監督の8mm自主映画は常にセンセーショナルな話題を呼んでいました。現在ではみることの困難なこれら8mm作品(『映画』『遠近術』『水蒸気急行』『ライブイン茅ヶ崎』)を、監督監修のデジタル素材で上映し(デジタル上映が監督の希望でした)、追悼企画としました。

個人的な話ですが、森田監督の逝去に際し、自主映画の歴史は、既に充分長いのだということを痛感した私は、果たして、その歴史がどのくらい記録されているのか、検証されているのかが日に日に気になってきました。
この追悼企画では70年代の4作品を上映しますが、自主映画時代の森田監督を知る、撮影監督の芦澤明子さんをお招きし、当時のお話をさまざまに伺う時間を設けます。
まだ、撮影を仕事にするとも考えていなかった40年前の芦澤さんが、今回上映する『映画』との出会いがきっかけで、8mm自主映画に深く関わり始め、その後女性撮影監督のパイオニアとなっていった、70年代の自主映画が夢を達成する道程ともクロスオーバーするトークになると予想しています。

「テレビドラマに挑戦!WOWOWドラマをみる。」
「映画」「テレビ」といった、媒体による垣根のない創作が確かにあると思っています。
そんな作品を、スクリーン上映したいと企画しました。

先にご紹介しました、森田監督プログラムに参加くださる芦澤明子さんが撮影なさった、黒沢清監督の『贖罪』。WOWOWオンエア時300分の作品が、海外映画祭出品のための、270分ヴァージョンで、PFFに登場します。ヴェネチア国際映画祭での上映ニュースが記憶に新しいこの国際ヴァージョン。現在のところ、日本でみるチャンスはPFFのみです。
上映後、黒沢清監督を迎えてのトークを予定しています。

そして、WOWOWでは、公募脚本をドラマ化するプロジェクトも行われています。ただいま『舟を編む』を撮影中の石井裕也監督が、一般公募脚本をもとに創りあげた『エンドロール~伝説の父~』(117分)も上映します。中村獅童さんが、無口な自主映画監督を全く新鮮に演じていることにご注目ください。
こちらも、上映後に、石井監督をお招きしてのトークを予定していますが、石井監督は、何かサプライズ企画を練っている様子・・・・お楽しみに!


本年のPFFのキャッチコピーは「夢で終わらせない映画祭」
多分、もう、50年を超えようとしている自主映画の歴史は、もしかして、映画が最初に始まったときと同じく、夢の現実化の歴史です。この自主映画の歴史に、77年から併走するPFFは、改めて映画の夢について、映画祭という場所をつかって考えていきます。

より多くの夢が、より多くの人が集う場所となれるよう、事務局一同粛々と開催準備中です。
本年も皆様のお越しを、心よりお待ち申し上げております!

2012/09/04 21:51:33

『天国への階段』状態のいいプリント発見!

昨夜はちょっと弱音を吐いてしまいした『天国への階段』の上映プリント。さきほど「うちのは状態いいよ!」とおっしゃるところを発見しまして、ただいま鋭意交渉中です。
初日の上映に確実に間に合わせるために、まだまだ胃の痛い毎日になりそうですが、一方で、ほっとひといきです。
お騒がせ致しました!
届きましたらまたご報告致しますが、きっと美しいプリントです!

そして、マイケル・パウエル企画に、ひとつニュースがございます。
生前のマイケル・パウエルに会ったことのあるかた、日本ではそれほど多くはないと予想するのですが、おられたのです。
東京国立近代美術館フィルムセンター主幹の、岡島尚志さんです。
1984年、亡くなる6年前にNYで遭遇なさっています。

今回、岡島さんのご好意により、9月26日 13:00~『黒水仙』の上映前に「マイケル・パウエルとの遭遇」と題し、そのときの思い出をはじめ、マイケル・パウエル映画の魅力についてお話いただく時間を 設けました。
お楽しみに!

いよいよ映画祭まで2週間を切りました。
ゲスト情報を追ってまとめてお知らせしようと思います。

2012/09/02 23:39:29

PFFアワード2012入選作品海外へ

一昨日は、招待作品部門で上映する『リルウの冒険』が、海外でグランプリなどを受賞した速報を、昨日は、『贖罪』のヴェネチア上映ヴァージョンをPFFで上映するお知らせをさせていただきました。

海外の映画祭話題が続きましたので、今夜は、その話題の最後を締めくくる(情報解禁許可も出ましたので)「PFFアワード2012入選作品の海外からの招待」を発表させていただきます!

カナダ・バンクーバー国際映画祭のコンペティションに、『魅力の人間』二ノ宮隆太郎監督と、『リコ』弓場絢監督が招待されました。更に、招待作品として、『故郷の詩』嶺豪一監督が招待されました。
そして、韓国・釜山国際映画祭のコンペティションに、『くじらのまち』鶴岡慧子監督が、招待されました。
4作品の監督みなさんは、PFF終了から間を置かずに、慌ただしく各映画祭へと向かう計画です。
おめでとうございます。

先日、ある人から「PFFの作品、いつもバンクーバーと釜山いくね~。レギュラーだね~」と言われました。
そうですね。バンクーバーと釜山、よく招待くださいます。なぜなら、この2つの映画祭は毎年PFFに「英語字幕なしでも、みたい!」と熱心に訴えてくださるからです。
基本的に、国際映画祭へ出品するには「英語字幕版のプレヴューDVDをつくる」ことは必須です。字幕なしの映画を受け付けてくれる可能性は、限りなく低い。むしろ、字幕無しは常識はずれの行為です。その「常識」をどこかに置いてでも、映画を探したいという映画祭の情熱に応えるべく、同時通訳やストーリーテキスト作成など、字幕なしを克服する術を試みているPFFです。

翻って、プログラマーやディレクターを世界各地に送ることができる映画祭はそう多くありません。来日する人たちに、「日本の自主映画は宝がいっぱいあるらしい」ということを知っていただくこと。それが私たちの仕事だなあと思っています。

さて、今、PFFは開催準備に粛々と取り組んでいます。
現時点での私の最大の悩みは、「どうも『天国への階段』のプリント状態がよくない」ということです。
今回も世界中に問い合わせているプリントの有無。唯一確保できていたものは、褪色していることが日本に着いていきなり発覚。そんなこんなで、未だ探し続けていますが、世界はすっかりDCPに模様替えなので、「DCPで上映できないの?じゃ、DVDとかブルーレイは?」と親切に言ってくださるのが泣けてくる。「フィルムセンターだから、フィルム上映なんです。監督はフィルムでつくったので、フィルムがあるかぎり、フィルム上映なんです。」と毎回のご説明。
そして、今年の発見は、なんと、レンタル代が、フィルムよりDCPが高くなったことでした!
いまや「フィルムで上映したい~」と世界中に訴える役割は私たちの肩に?とも感じて、すっかり驚いています。

そんなこんなで、まだまだプリント探しが続く開催2週間前。
到着してみないと状態がわからないというのが、毎度毎度の悩みのたねでもありますが、かといって、ニュープリントがみつかるような幸運がそうあるはずもなく(ダグラス・サークのときは、ユニバーサルの倉庫火災で焼失した作品のニュープリントをつくらざるを得ない状況がユニバーサルにあり2作品が新しかったのですが・・・)同時に、褪色していても、それはフィルムの存在証明でもあるので、頓着されないのが当たり前なのも再確認するのでした。
確かに、フィルムは、時が経って、傷がついても、コマが欠けても、色が落ちても、必ず映る。一方、デジタルは、いきなり映らなくなる。そこが大きな違いです。

そして、フィルムの魅力は、どんな状態だろうと、見ているうちにどんどん没頭できること。私たちの想像力の増幅装置となってくれるフィルムの回転。たとえば、ロバート・アルトマンの『ギャンブラー』は、もとはシネスコなのにスタンダードにトリミングされた褪色フィルムしかこの世に存在しなくなってました!が、それでも、私たちは確かに映画を掴み、映画に心を掴まれたのを覚えています。

・・・ああ、フィルムに関する思い出は尽きません。
上映するたびに劣化していくフィルム。その楽しさ体験しておられない方に、PFFができるだけ長く伝えたいなあフィルムの手触り・・・と、そんなことを思いながら、心を落ち着かせるために、タランティーノの『イングロリアルバスターズ』を(DVDで)みていました。映画館主が、映写技師が、フィルムとともに映画館を焼く・・・すごい設定です。そしていつものようにこの作品をみると『海の沈黙』をみたくなるのでした。


2012/09/01 02:19:09

俄かに話題が高まる『贖罪』海外映画祭バージョン

・・・と、自分たちの映画祭で上映となる作品を、このようなタイトルで紹介するのはいささか照れくさいのですが、ヴェネチアでの『贖罪』上映が、更に一層話題になっているのを感じています。
そこここで、300分のWOWOW放映ヴァージョンDVD発売のポスターも目にしますし、「機会があれば観たいな『贖罪』・・・・」という方が少なくないことを想像すると、「テレビドラマが劇場公開可能という時代にもっともっとなってほしいなあ~、そんな話題に、PFFでのWOWOWプログラムが繋がってほしいなあ~」と考えながら、ゲストトークをあれこれ企画中です。

改めて記しますと、今回PFFで上映する『贖罪』は海外映画祭ヴァージョンの270分。先日の渋谷ユーロスペースでの300分オンエアヴァージョン一挙上映時は、黒沢監督と森山未來さんの対談もあってか、これまでになく女性観客が多くを占めたと、劇場の方に伺いました。その対談では、司会の市山尚三さんが、270分バージョンはどこがどう違うのかという話にかなり迫っていたと聞き、アワアワアワと少し慌ててしまった私。秘密にしておきたかったな~、とセコいことを思ったのでした・・・

今回のWOWOWドラマをスクリーンでみる企画は、数あるWOWOWドラマから、最新作であり、PFFと所縁の深い2監督の『贖罪』と『エンドロール~伝説の父~』を上映し、上映後、監督との質疑応答を設ける計画です。
また、両作品とも、プロデューサーのお話も伺いたいと、映画祭カタログで、短いながらインタビューを掲載しました。

『エンドロール~伝説の父~』(こちらは117分です)の石井裕也監督は、ただいま、新作『舟を編む』の撮影中ですので、それが終わるまではPFF上映に頭を切り替えるのは難しいだろうなあと、時を待っている状況です。

基本的に「無名の新人」を常に気にするのが私の仕事。それ故にか「ベストセラー」や「大ヒット」からは距離を置きがちなことを感じています。
大ベストセラーとなっている『舟を編む』も、少し月日を経てから読む予定でした。
しかし、著者の三浦しをんさん、主演の松田龍平さん、共演のオダギリジョーさん、企画の孫家邦さん、と、皆さんかつてPFFアワードの審査員をつとめてくださった面々。そして監督が石井裕也さん、となると、「読まねば」といつもより早く手に取りました。

そして、その面白いこと!ぶらりと気分転換に入ったカフェで読み始めたら止まらなくなり一気読み。思わず、隣の席で、ずっと同僚の悪口を続けていた二人組に「読むと心が落ち着くよ」と進呈したくなりました。
更に、孫さんのご厚意で拝読した撮影台本も、素晴らしい。何が「画」になるのか、映るのか、よくよく考え抜かれたホンで、完成が待ち遠しくてたまりません。
あ、そういえば『贖罪』も、黒沢さんがドラマ化すると聞いて読んだのでした。

映画企画を聞いて読む小説と、映画をみてから読む小説と、映画化を期待してしまう読んだ小説と、映画化するの!と驚いてしまう小説と、ああ、いろいろあるなあと、ちょっと今ぼんやり考えました。
イギリス映画『日の名残り』は、数年ごとに観ては、新たな感慨の湧く個人的に重要な映画のひとつなのですが、なぜか原作は開くことなく、本棚に置かれたままです。我ながら不思議です。

「映画『日の名残り』にヒントを得た舞台がある」と聞き、昨年出かけたのが『鎌塚氏、放り投げる』倉持裕さん作・演出。素晴らしかった!そして、先日、その続編『鎌塚氏、すくい上げる』があると聞き、おお!と駆けつけました。
こちらは少し方向が変わったのですが、更にパワーアップして、そして、満島ひかりさんが、唄う!みんな踊る!『日の名残り』関係なく、このシリーズずっと続いて欲しい・・・と密かに願いました。
すいません。東京公演は終了したのですが、大阪公演が今日、明日とありますので、関西の方、是非体験してほしいなあと思います。

・・・・・・なぜか舞台の話になってしまいました。ちょっとした現実逃避でしょうか・・・
今気づきましたが、ベストセラー本、もうひとつ読んでました。『戦後史の正体』。高校生向けという出版社のリクエストから始まったからか、平明な文章が一層この本をミステリー小説を読むような興奮に引き込み、これまた一気読みしてしまうのでした。

仕事に戻ります。


プロフィール

PFFディレクター
荒木啓子 Keiko Araki

雑誌編集、イベント企画、劇場映画やTVドラマの製作・宣伝などの仕事を経て、1990年より映画祭に携わる。1992年、PFFディレクターに就任。PFF全国開催への拡大や、PFFスカラシップのレギュラー化、海外への自主製作映画の紹介に尽力。国内外で映画による交流を図っている。

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