テオ・アンゲロプロス映画祭
■Contents | トップページ | タイムテーブル | チケット情報 | 会場地図 | イベント情報 | 監督プロフィール |
●上映作品紹介
ワールド・プレミア上映作品
「THEO ON THEO」
 上映日時:7月10日(土) 20:00〜 / 16日(金) 11:00〜
2004年/日本=ギリシャ
カラー/スタンダード/86分/世界初上映
演出:MANAHA
撮影:ヨルゴス・ヤネリス、マルガリータ・マンダ、浅野直広

2004年2月、アテネ。『旅芸人の記録』以来、アンゲロプロス全作品の日本語字幕を手がける詩人で作家の池澤夏樹が、テオのオフィスを訪ねる。アテネを訪れるたびテオと再会するこの場所で、池澤がインタビュアーとしてテオ・アンゲロプロスに迫るドキュメンタリー。長編第1作『再現』から『永遠と一日』までの11作品、各一問一答という"ゲームの規則"に従ってインタビューは進められ、アンゲロプロスは自身の作品について真摯に答えていく。その合間には、撮影現場の模様や美術監督ミケス・カラピペリスの原画、アンゲロプロスと家族の穏やかな姿など貴重な映像も収録。演出は、アンゲロプロスの助監督で自身の監督作品もあるマルガリータ・マンダ、撮影はヨルゴス・アルヴァニティスの助手のヤネリス、録音のヴレサもアンゲロプロス組のスタッフである。本映画祭での上映が、世界各国の映画祭に先駆けての世界初披露となる。
「THEO ON THEO」

劇場未公開作品
「再現」
 上映日時:7月10日(土) 12:00〜
1970年/ギリシャ
モノクロ/35ミリ/スタンダード/100分
出演:トゥーラ・スタトプロス、ヤニス・トツィカス

北ギリシャの寒村で、出稼ぎ先のドイツから帰国した夫が絞殺された。妻とその愛人の犯行と疑う地方検察、独自の調査を進めるジャーナリスト(アンゲロプロス自らが演じる)、そして映画そのものの視点という、3つの角度から事件の真相を大胆に再構成してゆく、記念すべきアンゲロプロスの長編映画第1作目。モノクロの低予算で、ヒロインには素人女性を起用して製作されたものの、圧倒的な娯楽映画中心であった当時のギリシャ国内でも異例のヒットを記録している。また独自の映像美と叙情性、そして瑞々しく若さあふれる才能は、テサロニキやベルリンなど海外の映画祭でも高く評価された。本作は、原版のダメージのため長らく上映用プリントを作ることが出来ずにおり、現在も修復作業が続いているなか、今回は、唯一残されたフィルムでの特別上映が実現した。
「再現」

劇場未公開作品
「1936年の日々」
 上映日時:7月10日(土) 14:30〜
1972年/ギリシャ
カラー/35ミリ/スタンダード/110分
出演:クリストフォロス・ヒマラス、ぺトロス・ホイダス

後の『旅芸人の記録』『狩人』へと連なる"現代ギリシャ史3部作"の第1作目。軍事独裁制が布かれる1936年8月4日クーデターより数ヶ月前の初夏、労働運動の政治家が暗殺された。かつて警察のスパイをしていたソフィアノスが犯人として検挙されるが、彼と同性愛の噂があった右翼国会議員のクリエジスが牢獄を訪れた際、人質となってしまう。ソフィアノスは政府に釈放を要求、刑務所には法曹界の首脳が集結し、何とかクリエジスを救出しようと企むが…。360度パン、長廻し、横移動など、アンゲロプロス特有の撮影技法を駆使し、右翼軍事独裁体制がいかにギリシャで誕生したかをアイロニカルに描き出す。前作の叙情的モノクロームから一転、太陽の光が眩いカラー映像が強烈な印象を残す。スタッフは、『再現』以降アンゲロプロス組の中心となる、撮影のヨルゴスと録音のタナシスのアルヴァニティス兄弟、美術のミケス・カラピペリス。
「1936年の日々」

「旅芸人の記録」 上映日時: 7月11日(日) 11:00〜 / 14日(水) 17:00〜
1975年/ギリシャ
カラー/35ミリ/スタンダード/232分/日本公開1979年
出演:エヴァ・コタマニドゥ、ペトロス・ザルカディス

古典劇を上演して各地を回る旅芸人一座の姿を通し、古代神話から第二次世界大戦、その後の独裁政権に至るギリシャの歴史を描き、圧倒的な映像で世界に衝撃を与えた、アンゲロプロスの"現代ギリシャ史3部作"の中核となる作品。時代を縦横に往来し上映時間4時間近くにも及ぶ壮大な物語、またロケや夜間撮影を含め、ほぼワンシーン・ワンカットで曇天の下で撮影された映像は驚異的。
「旅芸人の記録」

「狩人」 上映日時:7月13日(火) 11:00〜 / 15日(木) 15:00〜
1977年/ギリシャ=フランス=ドイツ
カラー/35ミリ/スタンダード/172分/日本公開1992年
出演:バンゲリス・カザン、ベティ・バラッシ

1976年の大晦日、狩猟に出た6人の男たちは、雪山で不思議な獲物を発見した。それは30年近く前の内戦時代の青年兵士の死体だが、まだ温かい。死体を持ち帰った湖畔のホテルで、彼らは本当には終わっていなかった歴史の恐怖を幻視していく…。徹底したワンシーン・ワンカットを貫いた本作は、全編でわずか47カット。ひとつひとつのシーンが、巨大な壁画のように見事に展開する。
「狩人」

「アレクサンダー大王」 上映日時:7月13日(火) 18:00〜 / 15日(木) 11:00〜
1980年/ギリシャ=イタリア=西ドイツ
カラー/35ミリ/スタンダード/208分/日本公開1982年
出演:オメロ・アントヌッティ、エヴァ・コタマニドゥ

20世紀を目前にした深夜、小島の刑務所から"アレクサンダー大王"と呼ばれる首領率いる一団が脱獄した。銃を手にした彼らはイギリス人貴族たちを誘拐、国王や政府に土地開放の要求を突きつけ故郷の山村に向かうが、そこは共産主義者が支配しており…。史実を織り交ぜ、独裁政治、共産主義、無政府主義の葛藤する20世紀初頭のギリシャを描く大作である。
「アレクサンダー大王」

「シテール島への船出」 上映日時:7月13日(火) 14:30〜 / 15日(木) 19:00〜
1984年/ギリシャ
カラー/35ミリ/スタンダード/140分/日本公開1986年
出演:ジュリオ・ブロージ、マノス・カトラキス

次回作の主演俳優探しが難航する映画監督アレクサンドロスの前にふと現れた、ラベンダー売りの老人。その老人が、次には内戦後に逃れたソ連から32年ぶりに帰国したアレクサンドロスの父として登場し、ふたつのドラマが二重に進行してゆく。アンゲロプロスならではの寒色系の映像で、歴史に引き裂かれ翻弄されてゆく家族の戸惑いと過酷な現実の物語が、情感ゆたかに語られる。
「シテール島への船出」

「蜂の旅人」 上映日時:7月12日(月) 15:30〜 / 16日(金) 15:30〜
1986年/ギリシャ=フランス=イタリア
カラー/35ミリ/スタンダード/122分/日本公開1996年
出演:マルチェロ・マストロヤンニ、ナディア・ムルージ

動乱の時代を生き中年を迎えたスピロは、自らの時代を清算すべく、教職を辞して家族とも別れ、また代々の生業である養蜂家としても最後の旅と決意して、ミツバチを連れ南へ向かう。北ギリシャの小村から南のペロポネソス半島へ、訣別の旅を研ぎ澄まされた映像美で描く本作は、『シテール島への船出』『霧の中の風景』『こうのとり、たちずさんで』と続く"歴史の沈黙4部作"の一作。
「蜂の旅人」

「霧の中の風景」 上映日時:7月11日(日) 16:30〜 / 16日(金) 13:00〜
1988年/ギリシャ=フランス
カラー/35ミリ/スタンダード/125分/日本公開1990年
出演:ミカリス・ゼーケ、タニア・パライオログウ

11歳の姉ヴーラと5歳の弟アレクサンドロスは、ある夜、家を出て汽車に飛び乗り、ドイツにいるという父を探しに出発する。まだ顔を見たこともない父を探す旅の中、ふたりは様々な人との出会いや別れを経験し、希望と失望を通して人生と世界を学んでゆく。これまでの作品に濃厚だった政治的な背景が後退、実話を基に、痛切なまでに美しいおとぎ話のような映像詩として結晶させた。
「霧の中の風景」

「こうのとり、たちずさんで」 上映日時:7月12日(月) 19:00〜 / 14日(水) 11:00〜
1991年/ギリシャ=フランス=スイス=イタリア
カラー/35ミリ/ビスタ/142分/日本公開1992年
出演:マルチェロ・マストロヤンニ、ジャンヌ・モロー

テレビ番組の取材で、河と湖のなかに4つの国境が接するギリシャの寒村を訪れたアレクサンドロスは、入国許可を待つ難民たちの中に、10数年前に失踪した大物政治家らしき男の姿を見つける。密かに調査を進めたものの確証をつかめぬアレクサンドロスは、政治家の元夫人を村に招くが。国家に翻弄される難民たちの孤独な姿を通して"人間と国境"を静謐な視線で見つめる意欲作。
「こうのとり、たちずさんで」

「ユリシーズの瞳」 上映日時:7月12日(月) 11:00〜 / 16日(金) 18:00〜
1995年/ギリシャ=フランス=イタリア
カラー/35ミリ/ビスタ/177分/日本公開 1996年
出演:ハーヴェイ・カイテル、マヤ・モルゲンステルン

20世紀初めに作られた最初のギリシャ映画が、百年近く経った今も未現像のまま眠っている…という発想から出発した、長編第10作目。アメリカから35年ぶりに北ギリシャに帰郷する映画監督Aは、ギリシャ初の映画を撮ったというマナキス兄弟の失われた3巻を探す。彼を待つはずの"女"と再会する過程で、旅の目的が明らかにされていく。カンヌ国際映画祭で絶賛された壮大な叙事詩。
「ユリシーズの瞳」

「永遠と一日」 上映日時:7月10日(土) 17:00〜 / 14日(水) 14:00〜
1998年/ギリシャ=フランス=イタリア
カラー/35ミリ/ビスタ/134分/日本公開1999年
出演:ブルーノ・ガンツ、イザベル・ルノー

詩人で作家のアレクサンドレは、不治の病を自覚している。少年時代の夢から覚め、全てに別れを告げる最期の日と決意するが、偶然にアルバニア難民の少年と出会ったことから、魂の旅に出ることになる…。少年時代の追憶、亡き妻との日々、そして現在がイメージのまま自由に展開する圧倒的な世界観でカンヌ映画祭パルムドール大賞を受賞、新境地を切り開いたとして絶賛された。
「永遠と一日」
▲トップへ戻る
●監督プロフィール
テオ・アンゲロプロス

1935年4月27日生まれ。アテネ大学法学部を卒業後、兵役を経てフランスのソルボンヌ、IDHEC(国立映画高等学院)に留学。帰国後は映画雑誌で批評活動を4年間展開した後、68年に短編映画『放送』を自主製作して映画監督としてデビュー。以後、発表する作品ごとに内外から高い評価を得ている。最新作『TRILOGY: THE WEEPING MEADOW(原題)』(04)は、今秋公開予定。
▲トップへ戻る